着物&かつらでの芝居は「ずっとスクワットをしているようで…」
──物語は終盤ですが、撮影現場の雰囲気はいかがですか?
時代劇ということもあり、普段使わない言葉や所作もあるので、現代劇よりも慎重に撮影をしています。
何よりも着物やかつらがすごく重くて大変です…。以前、町娘の役でかつらをかぶったことがあったのですが、『大奥』のかつらは圧倒的に重さが違って。家治様(亀梨和也さん)の側室になったことで、よりゴージャスな着物やカツラになっていて、そうすると毛量も飾りも多くなるので、重量が増すんですよね。
それでも、所作の先生から「正座から立ち上がるとき、座るときはキレイにスッと」と言われるのですが…「重くてグラッとしちゃうんです!」と心の中で思いながら、頑張ってスッと立っています。ずっとスクワットをしている状態で、体力が削られるので、夕飯を過ぎるころには何も考えられなくなっちゃいます(笑)。
──「こういう動きがしたいのに」という、もどかしさもありますか?
着物の裾が長いので、1手、2手増えるんです。スッと方向転換をしたいと思っても、足で蹴って裾を移動させてから歩き出すとか。すぐに動きたいのに動き出せないもどかしさがあります。これはもう慣れるしかないんですけど。
西野(七瀬)さんが演じるお品は、倫子の付き人だったから下ろし髪だったのですが、第7話で側室になったことで髪型も変わって。そうしたら西野さんが「こんな重いかつらをずっとかぶってたんだね」と言っていました(笑)。
そのくらい重いものなのですが、側室になったからこその扮装なので、うれしさもありますね。
──お知保は倫子に嫌がらせをしてきたものの、第7話では毒薬入りのお茶を倫子が飲まないよう阻止するなど、心境の変化も見られます。その変化をどう受け取って演じていますか?
もともとお知保が大奥の“上”を目指したのも、家族を養いたい、みんなに美味しいご飯を食べさせたい、金銭的に楽をさせたいという気持ちがあったから。大奥という特殊な環境で上を目指すなかで「倫子は邪魔だ」という気持ちもあったと思います。
でも、お知保も根っから悪い人間ではないですし、悪者になりきれず、さらに子どもができて環境が変わり、どんなにいじめられようと分け隔てなく接してくる倫子の存在にも影響されたことで、お茶を払う行動に出たのかな、と。
何かが大きく変化したということはないかなと思っています。
──お知保として印象に残っているシーン、「ここはポイントになったな」というシーンはありますか?
側室になる前に、大奥を離れて自分の家族のもとに帰る第3話のシーンは重要だったなと思います。もともとのお知保の性格をお見せできるシーンでしたし、私自身、お知保を演じるなかで大切にしたかったシーンだったので。
──これまでにも母親役を演じたことはあったかと思いますが、大奥での母親役はいかがですか?
子どもを産んでも松島(栗山千明)に取り上げられてしまうという、現代劇とは違った状況ですし、私自身に子どもがいないので、難しかったですね。正直、感情は想像がつかない部分がたくさんありました。
ただ、母性は私にもあると思っていて。子役の子が私にたまに反応を返してくれることがあるのですが、それだけでこっちも笑顔になるんですよ。そういった現場で子役の子と一緒にお芝居をするなかで生まれてくる感情を大事にして演じていました。
──森川さん自身、お知保を演じていて楽しいですか?
誰もこっちに気持ちを向けてくれていないなと感じる瞬間が多いので、難しいですし、つらいですね。
例えば倫子とお品には絆がありますが、お知保は松島と絆があるわけではないですし、側室になったとはいえ家治様に愛されている実感もないですし。ずっと孤独で、寂しいけど耐えなければいけなくて。
現場にいる間中そのお知保の気持ちに左右されることはないんですけど、ずっとつらいし、全然報われないし、かわいそうだなと思ってしまいます(笑)。
──SNSには「お知保にも幸せになってほしい」という言葉もありました。視聴者からの反響はどう受け取っていますか?
私の元にはどちらかと言うと「お知保嫌い」とか「調子に乗らないでください」とか、マイナスな印象の声が届いていたので…そういう声もあるんですね!
お知保は倫子をいじめたくていじめているわけではないことも、つらい思いをしていることも私が一番よく分かっているから、お知保の根の部分に気づいていただけて、すごくうれしいです。やっててよかった。
──撮影現場で印象に残っているエピソードを聞かせてください。
劇中では対立していますが、小芝風花ちゃんともいろいろとお話をしていますし、仲良くやっています(笑)。話題は…京都で撮影をしているので、「どこか行った?」とか「昨日、何食べた?」ということですね。
あと、先日、亀梨さんから手袋をプレゼントしていただきました!実は側室になっても、一緒のシーンが多くなくて、あまりしゃべれていなかったのですが、ご一緒したときに「寒いから、手袋を買おうと思ってるんです」っていうお話をしたんです。そうしたら、後日「側室記念!」と言ってプレゼントしてくださって。「スマートな男性ってこういうことだな」と感じました(笑)。
──一緒に芝居をすることで刺激を受けた方はいますか?
風花ちゃんの、「私は信念を曲げません!」というキリッとした、真っすぐに前だけを見つめるお芝居は、鳥肌が立ちました。大奥に入ってきた当初は周りからいじめられていましたけど、それでも負けずに立ち向かっていく強さが素晴らしくて。風花ちゃんだから、この倫子ができるんだな、と。
私にはそういう芝居ができないので、もし求められることがあったら、あのときの風花ちゃんを思い出してやってみようと思いました(笑)。
──最後に、8話以降で注目してほしいポイントを聞かせてください。
まずは、お知保にある事件が起こるので、その姿に1人でも寄り添ってくれる人がいたらいいなと思っています。
そして、大奥という特殊な場所で生きてきた倫子、お品、お知保をはじめとするみんなが、どういう人生の選択をするのか、最後まで見届けてほしいです。
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