剣崎元春 (大倉忠義)が目覚めても、家を出た妻の 沙也佳(瀧本美織)は帰ってきていなかった。前の晩、沙也佳は自分よりも建石澪(広瀬アリス)や実母を優先する元春にいら立ち、元春もそんな沙也佳にうんざりしていたため口論に。

そして、元春が放った“自分は女神様の召使い”という言葉が引き金となり、沙也佳は家を飛び出した。その後、沙也佳は上原邦光(小関裕太)と行動をともにし、翌朝、ひとりホテルの部屋にいたが、元春への苛立ちはおさまらない。

その日、元春の支店では澪と津山千晴(松下洸平)の交際が知れ渡ってしまう。一方、元春が外回りから戻ると、沙也佳から洋服などが詰まったスーツケースが届いていた。

仕事を終えた元春は、木田尚希(森田甘路)の店へ行き、沙也佳との一連の喧嘩について話す。すると、元春の妹のなぎさ(川栄李奈)が、これまでも元春に自分や自分の両親を優先させてきた沙也佳が気にくわないし、そもそも合わないから離婚した方が良いとまで言い出した。

津山とそこにいた澪は、その話に表情が変わる。その夜、家を追い出された元春は津山の部屋に泊まるが、電話で話しても沙也佳の機嫌はなおらなかった。

翌朝、元春は澪に声をかけられる。自分のせいで沙也佳を誤解させているなら説明しに行く、と澪は言うが、元春は澪には関係ないことだと告げる。

そんな時、元春は沙也佳の父・江川秀彦(山田明郷)に呼ばれた。元春はその理由を沙也佳に聞こうと電話するが、取り付く島もない。しかし、秀彦の話は元春たちのことではなく、下請け会社への融資依頼だった。

あくる日、元春は秀彦に紹介された亀田駿二(内田滋)を宮本和弘支店長(おかやまはじめ)に引き合わせる。早期に2億円の融資をと希望する亀田の依頼を、宮本は引き受ける。元春は念の為、亀田の会社の調査をしなくてはいけないのではと宮本に聞くが、宮本は秀彦の紹介ならばと融資を決めてしまった。

その日、元春は沙也佳とのことに悩みながら小池良治(生瀬勝久)に会う。浮かない顔の元春に、小池は人間の嘘は自分につく嘘と他人につく嘘の二つがあり、どちらが人生を狂わせると思うか、と聞いてきた。だが、元春は答えることが出来ない。

一方、津山に家まで送ってもらった澪は、おでこにキスをされる。しかし、澪が思い出すのは元春の顔だけ。困惑する澪が家に入ると、久恵(片平なぎさ)が家族の絵を一心に描いている。久恵によると、それは澪と元春、二人の間にもうけた二人の子供なのだ。元春への思いを抑えようとしているところに、家族の絵を描く久恵を澪は思わず怒鳴ってしまった。

その夜、元春は沙也佳に呼ばれて家に帰る。すると、沙也佳は、召使いから解放してあげる、と離婚届を突き付けた。言いわけをしようとする元春に、沙也佳は自分のことが好きかと尋ねてくる。目を伏せてしまった元春に、沙也佳は全然自分のことを見てくれなかったと告げた。

見ていたのは女神の部分だけで、本当の自分を見てくれなかったと吐き出す沙也佳に、元春は言い返せない。津山の部屋に戻って酒を飲む元春は、前の人生でも澪に沙也佳と同じことを言われたのを思い出してひどく落ち込む。

眠れずに酒を飲んで夜を明かした元春は、銀行のマラソン大会へ。具合が悪そうな元春を心配する澪に、津山は昨夜寝ていないと教えた。そして、マラソンがスタート。ゆっくりと歩くように走る元春は、早々にランナーたちから遅れていく。澪が気にかけていると、元春は昨夜、離婚届けを書いたのだと津山が告げる。

ショックを受ける澪だが、津山はマラソンの上位を狙うため先に走って行った。しばらくすると、後から来たランナー二人が澪を追い抜きざまに、途中で若い男性が倒れていたと心配そうに話している。澪はそれが元春ではないかと心配になり、コースを逆走してゆく。

澪は息を切らせて救護班が処置を行う男性のもとへ。しかし、それは元春ではなかった。そんな澪に声がかかる。元春だ。元春の顔を見た澪は安堵に泣き崩れてしまった。元春は澪を落ち着かせようと木陰で休むことに。

すると、澪は元春に自分の思いをぶつける。一緒にいると心地よくて、安心できて、気づくと元春を目で追ってしまう。ダメだと知っていても、元春とずっと一緒にいたいと思ってしまうと言う澪は、ついに元春に愛を告白。

だが、今の元春に澪を受け入れることは出来ない。断る元春の口をふさぐように、澪は唇を重ねた。