GACKTが手がける書籍「GACKT超思考術」が発売され、同書の編集者・北里洋平氏がGACKTにロングインタビューを行った動画が2021年1月〜2月にかけてYouTube上で連載公開されている。

ここでは、その一部を前後編にわたって紹介。前編では、GACKTが19歳の頃に「帝王学」という哲学に出会ってから思考が変わったというエピソードや、“何も考えていない大バカ”が最速で成功する理由について紹介したが、今回は後編として、GACKTが考える“コロナ禍を乗り越えるための思考術”について紹介する。

「コロナだから」。このフレーズを言い訳ではなく、チャンスの言葉だと捉えているというGACKT。

実際、昨年のコロナ禍でもGACKTはすばやく“攻め”の行動にうつった。自身のYouTube アカウント「GACKTちゃんねる がくちゃん」について、「自分たちのチームで動画編集をやるようになって、外注じゃなくてね。すさまじく忙しかった。(2020年の)3月〜7月までが本当に忙しくて。本来、コロナ禍だから忙しくないはずなのに。やらなきゃいけないことが多かったから」と充実していたそう。

その結果、「GACKTちゃんねる」のチャンネル登録者数は85万人を突破。さらにライブ配信アプリ「17LIVE」での登録者数は390万人に達して日本国内1位の人気を誇るまでに登りつめ(※2021年2月現在)、今なおエンタメ界のトップを走りつづけている。

エンターテインメント界が大きな打撃を受けているなか、着実に結果を出しつづける彼の思考術とは?

今の日本には「適応力」が足りない

コロナ禍をものともしないGACKT。彼は日本のコロナ禍の対応について、自身がいま生活しているイタリア・マルタ島の状況と比べながら熱く語った。

「日本人よりもヨーロッパ人の方がマスクをする文化がないわけで、そのヨーロッパ人が徹底して対策をしている結果、マルタでの感染者数ってめちゃくちゃ少ない。これは僕が思うことだけど、『日本はどっちに行きたいの?』という話で」

「感染させたくないのだったら、感染させないように対策を取るべき。感染はさせたくない・でも・経済は回したいというのであれば、法律でルール決めを徹底すべき。頭の固い大人たちが、対応が悪いというよりも、適応能力がなさすぎて。疑問をすごく感じる」

コロナ禍でも「ネガティブなこと・ポジティブなことは両方存在する」

国家としての対応だけでなく、個人レベルでもコロナ禍に適応する力が求められている現在。「大変な状況になってしまう人もいれば、それをチャンスとする人もいる。彼らの適応力の違いとは」と北里氏が問うと、GACKTはこう答えた。

「今の時代は、テクノロジーの進化が速すぎたことによって、テクノロジーへの適応そのものが10年に1回のペースで起こっていた。さらに、このコロナによって、人が適応できるまでに本来10年かかるであろう状況に、強制的に適応しなければいけなくなった。時代がトランジション(移行・変化)するタイミングというのは、ネガティブなこと・ポジティブなことは両方存在するわけで、損失が出てくる人たちと、利益を得られる人たちが入れ替わるわけだよね」

「適応能力を求められるタイミングが、(コロナ禍の到来を受けて)想像以上に速くなってきている。この1年に凝縮されている。だけど、(コロナ禍への)適応を拒んでいる人の数が圧倒的に多かった。適応能力が高い人たちとそうでない人たちの違いは、いかに今をチャンスと捉えて、動けるかどうかが大きなポイント」

「ここから先、数十年において、誰が一番生き残るのか・ビジネスで成功できるのか?それは適応能力が高い人間だと僕は思う。適応能力が低い人は、(コロナ禍が終わっても)次の適応を求められたタイミングで、今度はアンチ(=損失を出す)側になる。今までは一つの成功で10年は持てた。それが10年も持たなくなってきている。アグラかいてたら死ぬぞって話なんだよね」

GACKTの思考術からは、たとえ世界がどんな状況でも周囲の人間や環境のせいにせず、戦うべき相手は常に自分だというメッセージ性が強く感じられる。書籍「GACKT超思考術」の中で、彼はこのように強く訴えた。

“不満を吐き出したところで、世界は何ひとつ変わらない。オマエにできるのは、自分自身を変えることだけだ”

●書籍「GACKT超思考術」公式サイト

https://dropout.press/

●「GACKT超思考術」インタビュー動画 掲載サイト

https://youtube.com/c/NORTHVILLAGEofficialYouTube