真矢ミキ主演のオトナの土ドラ『さくらの親子丼』シリーズ第3弾が、10月17日からスタートする。
真矢演じる“世話焼きおばさん”九十九(つくも)さくらが、“食べること”を通して、傷ついた子供たちに愛と希望を伝えていくヒューマンドラマだ。
さくらは、シリーズ第1弾(2017年放送)で、自ら営む古書店を訪ねる傷ついた人々に親子丼を振る舞ったことをきっかけに、翌年の第2弾では、虐待やネグレクトなどさまざまな事情で家族と一緒に暮らせない子供の一時避難所である子供シェルター「ハチドリの家」のスタッフとなった。
あれから2年。シリーズ第3弾では、「第2ハチドリの家」でスタッフとして働くさくらが、さらに複雑な事情を抱えてやってくる子供たちと向き合うことになる。
さくらを演じることで、自分自身にいろいろな気づきがあると語る真矢に、さくらの人物像、今シリーズの意義、子役たちとの距離感などを聞いた。
<真矢ミキインタビュー>
今だからこそリアリティを届けられる
──今年はコロナ禍という状況下もあり、貧困、虐待などにより追い詰められる子供が増えているといわれますが、このタイミングでさくらが戻ってくることをどう感じられていますか?
この作品は、人が生きていく中で「何が大切なのか」を浮き彫りにするドラマだと思います。それだけに、児童虐待、育児放棄などのニュースをよく耳にするこういったタイミングでお届けできるのは、リアリティがあると思いますし、強く深いメッセージにもなると思います。
さくらは、自分に似ていると同時に、自分自身を気づかせてくれる存在
──さくらという女性の人物像を教えてください。
「直線的な考え方の人」というイメージです。でも、第2弾くらいから、“曲線”になるところもあると感じてきました。いろいろな人と交わることで、“走り方”もだんだん変わってきたなと思います。
そして、いつも模索している人です。第1弾では、自分の息子を事件で失ったつらい経験から福祉に突っ走り、第2弾では、福祉にもいろいろな形で支えている人たちがいるということを知り、その活動に融合しました。
今作では、弁護士など正義の人たちがいる中で、自分はどう動けばいいのか、正義ややさしさだけがすべてではないなど、さらなる葛藤が生まれます。家族のカタチもいろいろで新しい問題も浮上します。
この作品は、非常にリアリティがあるので、私も一人の役者としてというより、一人の人間として走りたいと思っています。
──真矢さんにとって、さくらはどんな存在ですか?
最初は、自分に似ていると思いました。見えてしまっているものを、“見ざる・言わざる・聞かざる”で過ごした方がいい時もあるというのが、まったく利かないタイプというか(笑)。
見えました・言いました・聞きました、みたいになってしまって。だから、似ていると同時に、自分自身を気づかせてくれる存在でもあるのでしょうね。
さくらを演じたことによって、正義ややさしさだけがすべてではないとか、いろんなやさしさがあってもいいんだとか、正義感も出しどころや出し方があって、少し間違えただけでも人生を大きく変えてしまうこともある、ということを考えるようになりました。
親友の一言で、自分の気持ちに気づくことができた
──さくらは子供に「大丈夫よ、あなたは一人じゃないからね」と声をかけ、それによって気持ちが救われる子供がいます。真矢さん自身だとしたら、どんな言葉をかけてあげたいですか?
半世紀も生きてくると人生いろいろで…。これまで多くの方から相談を受けましたが、さまざまな経験を経て思うのは、あなたほど傷ついた気持ちはわからないかもしれないけど、「私は聞くことはできるよ」とか「私は側にいるからね」とか、そんなことでしょうか。
ちょっと距離のある言い方ですが、でも、「あなたさえその気持ちになったら側にいるよ」ということは言いたいですね。
──逆に、真矢さんが救われた言葉はありますか?
私、宝塚を辞めた時に仕事が激減して、それから4年半、全然仕事がなかったんです。その時は、精神的に落ち過ぎてしまって…。友達たちが外に連れ出そうとしてくれたのですが、外に出ようという気にもならなくて。
そんな時に、染みたのは、親友のシンプルな言葉でした。
「なぜみんな仕事をしているのか、なぜ仕事をしないといけないのか、すべてがわからない」と私が言ったらしいのですが、その時に、「もうわからなくていいから、私が必要だから生きて」って言われて。それが一番響いたかな。
「そうか、必要とされたかったんだ」という自分に気づいたんですね。今まで体がいくつあっても足りないと思うくらい仕事があって、熱狂的なファンの方もたくさんいてくださっていたから。
その一言で、「私はだれからも必要とされていないんじゃないか」と思い込んでいた、と気づいたんです。
さくらが言う「一人じゃないからね」というのは、「私がいるよ」ということ。でも、「私が守る」ではなくて、「私はあなたを見ていますよ」という意味だと思うんです。
子役たちはプロとして現場に立っている
──新たなキャストとなった子役のみなさんとは、どのようにコミュニケーションを取っていますか?
彼らを見ているとお芝居の仕方も違いますが、人との接し方が違います。時代が変わったのでしょうね。普通の会話が意外と難しいところもあって(笑)。
ドラマの内容でも(さくらと子供たちとは)距離感があるので、第2弾の時はとにかく受け身でいようと思い、あえて自分から仲良くすることはしませんでした。
その後、徐々に話しかけるようにしたのですが、第3弾ではまた違ったアプローチをしていこうと模索中です。
でも、みなさん孤独という設定があるので、(そこを守って)プロとして現場に立っているんです。お芝居では、すごいパワーで食いついてきます。私もそのパワーを大切に感じながら演じたいと思います。
──真矢さんは、ドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』からの続投となります。パワーをつけるためにやっていることはありますか?
ありがたいことに、自粛中に料理がすごく上達したので、自分にも振る舞いたいと思います(笑)。現場に、お弁当を持って行こうかなとか考えていて。
自粛中、デミグラスソースもイチから作ったんですよ。もう大変で、二度と作るかと思いましたが、おいしかったです。ただ、大量にできてしまうので、3日くらいずっとハンバーグが続いてしまいました(笑)。
ほかにも、アジア風とか中華とか、いろいろなものを作ってほぼ一回りしましたが、たどり着いたのは、簡単で素材が少なくて、おいしいもの。しかも、手が込んでいるように見えるもの。
そういうものって、生前母が作ってくれたものだったんです。母は、忙しかったんだなということが、今さらしみじみわかったことがおもしろかったですね。
「ありがとう」と同時に、「なるほど」って思いました。たとえば、ロールキャベツとか親子丼とかよく出ていたなって。あと、お雑煮が季節に関わらず出てきたんですけど、わかる気がしますね。
──最後に、この作品を通して真矢さんが伝えたいと思っていることを教えてください。
驚いたことに、子供たちから声をかけられることが増えたんです。小学校低学年のお子さんから、「さくらさんでしょ?」と言われたり、お手紙をいただいたり。
深夜の放送なのに、なんらかの影響はあったのですね。だから、まずは(子供自身が)声をあげていいんだとか、自分たちを守ってくれる場所があるんだということを、知っていただきたいですね。
そして、このドラマを見てくださった方が自分は何に携われるのか、考えるきっかけになってくだされば。私自身は、このドラマが終わっても自分にできることがあれば積極的に手を挙げていきたいと思っています。
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