「毎日無理なく、そしておいしく」そんな日々の献立をイメージしたレシピ本が話題です。
フジテレビュー!!で「肉loverの感覚レシピ」を連載中の料理家・今井真実さんが、初のレシピ本「毎日のあたらしい料理 いつもの食材に「驚き」をひとさじ」を上梓しました。
「身近な食材だけでこんなにおいしいの?」とSNSでも大きな反響を呼ぶ今井さんのレシピには、料理へのあくなき探求心と、食べた人を笑顔にする力が詰まっています。「無理のない献立」を提唱する今井さんに、レシピ本のこだわりポイントや、新生活にもぴったりな旬食材を使ったレシピも紹介してもらいました。
注釈いっぱい!“あたらしいレシピ本”に込めた思い
――「note」(※)とSNSでレシピを発信するやいなや人気に火が点き、書籍化となりました。出版に至った経緯を教えてください。
私が「note」でレシピを書き始めたのは2020年の3月頃だったんですが、まだ全然フォロワー数もいない段階でフリーの編集さんから書籍化の打診をいただきました。そこから1年ぐらい経ち、出版社から書籍化のお話をいただいてからトントンと進んだ感じです。
※「note」クリエイター向けのプラットフォームサービス
「燻さないベーコン」「たどり着いたカルボナーラ」といった私の定番レシピを含めて、58のレシピを掲載しています。レシピとしては1本筋の通った工程を載せつつ、元々書いていた文章の感じを生かすために、普通の話し言葉で注釈を入れてメリハリをつけています。
――散りばめられた注釈も特徴的です。例えば焼き具合を知る音について、「バチバチと音がしていたら火が強い、チャーーーという音なら大丈夫」と、まるで今井さんが隣で優しく説明してくれているような感じが伝わります。
私の中では言いたいことがいっぱいあって、注釈がないと不安になるくらいなんです(笑)。ひとつのレシピに対して情報を詰め混みすぎると「難しそう」と思われるけれど、再現してもらうにはちょっとしたコツとか、火加減の具合とか、いろいろ観察をしなければいけないところがお料理にはあります。
私はずっと料理教室を開催していたこともあって、やっぱり隣でああだこうだ言いながらお伝えするやり方しかわからないし、そのやり方が自分の中で1番しっくりくるんです。編集さんとデザイナーさんがその方法をレシピ本に生かしてくれて感謝しています。
「毎日のあたらしい料理」というタイトルをつけるにあたって、レシピ本としても一辺倒のものではなく、新しい形になればいいなと思っていたのでよかったです。
毎日の生活の中に無理なく取り入れる献立を
――今井さんの料理は「衝撃的にしっとり。肉汁じゅわり『鶏胸肉のソテー』」「んー!と思わず声を上げる、ふわふわなブリ『蒸しブリ』」など、味が伝わるようなタイトルも独特ですね。
私は小説とか映画の食べ物のシーンをはじめ、食べ物系のエッセイも大好きで。写真が載っていなくても、文章によって味の想像が膨らむことがあると思っています。
なので、タイトルにはメニュー名をただ書くよりも、ちょっとした味わいとか雰囲気を細く伝えることによって料理の味が伝わるように意識をしています。YouTubeの動画レシピだと、食べてみて「おいしい」とか「こういう味」というところまで伝えられるので、みなさんも作りやすいと思いますが、レシピ本にもそれがあると伝わりやすいんじゃないかなと思うんですね。
――書籍になってみて、これまでとは違った反響はありましたか?
本屋さんに行くと新生活特集のコーナーに置いてくださっていて、新生活を迎える時期ということもあり、図らずも「あたらしい料理」というタイトルが響いたのかなと感じています。
実際に買ってくださった方からは「美しい新玉ねぎのスープ」がちょうど旬の食材なので作りやすいようで、作ってみたという声を多くいただきます。「これまで味付けにコンソメを入れていたけれど、塩とバターだけでこんな味になるんだ」って、びっくりしたと言われるとうれしいですね(笑)。
「ブロッコリーのマスタードグリル」や「ホタルイカ、新じゃが、そら豆のソテー」もうれしい感想の声をいただきます。みなさん、旬の素材のレシピからとりあえず作ってみようって思われるみたいです。
――レシピの合間の読み物コラムも面白いです。お子さんが2人いる今井さんの時間の使い方や「無理をしない」というマインドについて折に触れて書かれています。
レシピだけではなく、生活の中での“料理の時間”というものを伝えていければいいなと思っています。載せているメニューは洋風のものが多いのですが、洋風のものは白いご飯には合わせてにくいので、やはり献立を考えたときに引っかかると思います。
「おいしそうだけれども、これに合わせる副菜が分からない」となってしまう。でも、その間にお野菜だらけの炊き込みご飯を作ると、違和感なく献立として成り立ちますよとか、一品ずつのレシピではなく、毎日の生活の中に無理なく取り入れるヒントになればと。
また、「お刺身を使ったレシピ」をぱっと出すのは簡単ですが、人数分のお刺身を買うのは結構値が張るので「かさ増しするアイディア」だったり、お友達が遊びに来たときに驚いてもらえるような「アレンジメニュー」だったり。そういうちょっとした楽しみ方をコラムでは提案でしています。
忙しいときの「茹で豚」&アレンジ自在の「新玉ねぎのスープ」
――本書では4章立てでレシピが紹介されています。その中からおすすめの料理を紹介してください。
1章の「主役のお肉とお魚は、思い込みをやめて身軽に」からは、「食べると元気が湧いてくる 茹で豚」を紹介します。これは、何にも工程を考えたくないときにぴったりのレシピです(笑)。
私も「何にもしたくないけれど、とりあえず豚だけ茹でておこうか」と思ってやります。お鍋にちょこんと入れて、弱火でゆっくり火を入れておくだけでおいしいご飯が出来上がります。
付け合わせの葉っぱをちぎるとか、そういう作業は家族で役割分担をすれば、普段お料理をしている人の負担が少なくて、ちょっとお休み感覚で作れるお料理だと思います。
2章の「思いもよらない掛け合わせに驚く、絶品おかず」からも、ほぼほったらかしでできる「美しい新玉ねぎのスープ」を紹介します。
今が旬の新玉ねぎでぜひ作ってもらいたい一品です。最初に玉ねぎを“蒸し煮”にしておくことによって、玉ねぎの甘みを引き出します。
玉ねぎはだいたい1/4くらいの大きさに切るので、作った方からは「大きくてびっくりした」と言われますが、煮ていくうちに玉ねぎが溶けてちょうどいい塩梅に残るので、怖がらずに大きく切ってください(笑)。
作っておけばアレンジがきくので、他のスープのベースにもなります。中途半端にスープが残ったなと思ったら、シチューやカレーに混ぜてみたり、お鍋のつゆにしてみたり。使い回しができて便利なレシピです。
今井真実さんのインタビュー後編では今井さんが料理家になった経緯や家族との生活の中での「料理」について、そして引き続き書籍の中からおすすめの料理を紹介してもらいます。
<偏食の子どもが「おいしい」と言ったらOK!“料理家・今井真実”ができるまで>
写真/今井裕治
今井さんの連載「肉loverの感覚レシピ」では動画でもレシピを紹介しています。
書籍「毎日のあたらしい料理 いつもの食材に「驚き」をひとさじ」の詳細は公式サイトまで。
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