中国の人気ショートアニメ『請吃红小豆吧!』。
動画配信サイトbilibiliでは2億回以上再生されている話題作の日本語版『ミニ豆ちゃん』が制作され、FODで配信されています。
【画像】かわいさとクセの強さ…ミニ豆ちゃんのキャラクターたち
主役のミニ豆ちゃんを人気声優の蒼井翔太さんが務めていることでも注目されている『ミニ豆ちゃん』。蒲田智恵プロデューサーに、日本で公開するにあたって苦労したポイントや日中のビジネスの違いなどについて話を聞きました。
スイーツ目線のアニメ!翻訳作業では苦労が…
――『ミニ豆ちゃん』とはどんな作品ですか?
原作は中国の『請吃红小豆吧!』という作品で、デザートの世界で暮らすスイーツ達の目線で描かれたショートアニメです。
主人公のミニ豆ちゃん(=小豆)は「人間に美味しく食べてもらう」ことを夢見て、日々様々なデザートの中に入って仕事をしています。
そこでミニ豆ちゃんと同じ夢を持ったタピオカのジェンシュンやアロエのアンソニーなど多くの仲間と出会い、仲良くなっていくストーリーです。
今回、この作品をフジテレビとチームジョイで日本語吹替版を制作しました。ストーリー自体はかなり短くゆるいので、癒されたい時や暇つぶしに最適な作品になっています。
――中国ではどれくらい人気なのですか?
中国で大人気の動画配信サービスbilibiliで2018年に配信開始したところ、ミニ豆ちゃんのキャラに惹かれる視聴者が続出し、再生回数2億回を突破しました。
bilibiliでの総合評価も9.8(満点10点)と高評価を獲得しています。
――中国で流行しているのはなぜだと思いますか?
キャラクターの可愛さとクセの強さは視聴者を虜にした理由の一つです。
それから、中国の若者の間で流行っている話題や方言が絶妙に入れ込まれていて、女性やティーンの心を掴んだのだと思います。
ちょうどTikTokや快手(クアイショウ)といったショート動画プラットフォームが爆発的な人気となったことで、『ミニ豆ちゃん』のような1話3~5分で終わるショートアニメがより一層注目されたと考えます。
――中国アニメを日本に持ってくるうえで苦労はありましたか?
海外のコンテンツを日本に持ってくる上で一番難しいと感じた部分は、翻訳作業です。
『ミニ豆ちゃん』のストーリーでは中国で流行しているネタや同音異義語がかなり多く使われています。
それを「日本の視聴者にも伝わるようにどう訳すか」、もしくは「意味を変えて日本風の面白さにした方がいいのか」など、制作委員会の中でもかなり時間をかけて話し合いました。
――実際、日本での反応はどうですか?
現在FODでシーズン1を配信中ですが、Twitter上で「かわいい」、「癒される」、「早く続きが観たい!」などと嬉しい反響を多く頂いております。
さらに、ミニ豆ちゃんの夢(=人間に食べてもらうこと)を叶えるために小豆入りの食べ物を食べてくださる方も続出しています(笑)
――ビジネス面などで日本と中国の違いを感じることはありますか?
中国の会社とのビジネスで最も違いを感じたのは、日本人は物腰が柔らかく、中国人は単刀直入に話すということです。
それぞれの良さがあって、前者は意見や感想を遠回しに伝えることで相手に嫌な思いをさせません。後者は一般的に言いにくそうな内容でも率直に相手に伝えることで分かりやすくて効率が良いです。
――色々な作品があると思いますが、中国アニメの一番の魅力は何ですか?
やはり中国民間説話を題材にした内容が魅力の一つです。 “妖怪”、“仙人”、“道士”などを用いた内容が多いです。
2019年に中国で話題になったアニメ映画『白蛇:縁起』は中国四大民間説話の一つ『白蛇伝』の前世の話となっています。他にも大ヒットしたアニメ映画『ナタ転生』の主人公“哪吒”は道教の少年神です。
実は『ミニ豆ちゃん』のSP篇でも中国民間説話の内容が出てきます!
――今後も中国アニメや世界のアニメを日本に持ってきたいと考えていますか?
はい、機会あれば是非また携わりたいです。どの国のアニメでも、日本にはない独特の画のタッチや世界観があると思っています。
その国の特徴や文化、トレンドなどが含まれている内容のアニメを日本の皆さんにも届けられたら嬉しいです。
小さな事からコツコツ…コンテンツの力で日中双方の偏見を払拭したい
――蒲田プロデューサーと中国の接点は何ですか?
母が中国人で、子供の頃からよく中国に遊びに行っていたことから、自分にとっては馴染みのある国でした。
日本の高校を卒業した後、中国の大学に進学したことで、より一層中国の文化や環境に触れられました。
――座右の銘や好きな言葉はありますか?
只有足够努力才配得上自己的野心。
日本語に訳すと「自分の野心を叶えるにはそれに値する努力をしなさい」です。
やりたいことが上手くいかず落ち込んでいた時に、尊敬する中国人の先輩から言われた一言です。かなり心に響き、今でも諦めそうな時は自分に言い聞かせています。
――いつも心にある作品は?
『ショーシャンクの空に』です。
冤罪にかけられ刑務所へ投獄されてしまった有能銀行員の主人公アンディが腐敗した刑務所内で仲間を作り、共に成長し、理不尽な仕打ちの中でも決して人生を諦めないヒューマン映画です。
この作品は、希望や信念を持つことの大切さ、目標を達成するには充分な知識と意志が必要だと考えさせられました。
――憧れている人は?
姉です。
姉は自分にかなり厳しく、やりたいと思ったことは達成するまで弱音や言い訳は一切言わず、成功するまでやり続ける人です。ストイックな所がとてもカッコよく、すぐ怠けちゃう自分にとっては憧れの存在です。
――すごく落ち込むことがあった日には、何をしますか?
とにかく泣きます。 悲しい映画やドラマを観て泣いて。音楽聞いて泣いて。家族や親友に電話して泣いて。泣きまくって、寝て、元気出します。
――今、一番の至福の時間は?
友達や家族と美味しいレストランに行って、話をしながら美味しい物を食べる時です。
――神様から一つ能力が与えられるとしたら、何を望みますか?
人の感性や価値観を知れる能力です。
物事に対して人それぞれの感じ方や見方があって、それは個々の生まれ育った環境や経験から成り立っているので、時には自分じゃ理解できない相手の感性や価値観を根本的に知れたらなといつも思います。
――思い出の品はありますか?
中国の大学に留学する際に、高校の友達からもらった応援メッセージ入りのぬいぐるみです。辛い時や嬉しい出来事があった時は良く話しかけていました(笑)
何度か洗っているので、メッセージが薄くなっているのですが、今でも凄く大切にしています。
――今後やってみたいことはありますか?
「日中友好の懸け橋となりたい」というのが、自分の目標です。
日中のイマドキ事情の発信やコンテンツの輸出入、日中共同制作など、小さな事をコツコツやっていって、日中双方で持たれている偏見を少しでも払拭出来たら嬉しいです。
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