『純愛ディソナンス』第7話完全版
新田正樹(中島裕翔)は、「モノリスエステート」社長である義父・賢治(光石研)から、「コアスパーク」社長の路加雄介(佐藤隆太)を潰すよう命じられる。
<ドラマ『純愛ディソナンス』これまでのあらすじ完全版>
コラボ企画の準備を進めてきた正樹だったが、路加は記者会見当日に突然、別の不動産会社と組むことを発表し、正樹とモノリスエステートを陥れたのだ。
正樹は、路加の企みを事前に知りながら、自分にそれを伝えなかった妻・愛菜美(比嘉愛未)に対しても不信感を募らせていた。
コアスパークを訪れた正樹は、路加と対峙。路加は、モノリスエステートの下請け会社時代に賢治から受けた仕打ちを忘れておらず、復讐の機会を狙っていたことを認めた。愛菜美に近づいたのも、そのためだという。
そこで「俺につかないか」と正樹に持ちかける路加。モノリスエステートを調べ、そのあくどいやり口の数々を掴んでおり、「裏付けとなる証拠が欲しい」と正樹に告げた。
一方、和泉冴(吉川愛)がゴミ箱に捨てた小説を見つけた朝比慎太郎(髙橋優斗)。園田莉子(畑芽育)や村上晴翔(藤原大祐)にも相談し、冴に内緒で、その小説を新人小説コンクールに出していた。
その結果、冴の作品は一次審査を通過する。
そんな折、北都(和田正人)は、コアスパークでアルバイトをしている冴が正樹の知り合いだという情報を得る。
北都は、冴を使って路加の会社の内情を調べさせようと賢治に提案。だが正樹はそれに反対し、「必ず結果を出すので、自分に任せてほしい」と賢治に申し出る。
愛菜美は、新人小説コンクールの特別審査員を任される。出版社を訪れた愛菜美は、候補者の中に冴の名前があることに気づき…。
仕事を終えた慎太郎は、一次審査を通過した冴のお祝いをするための食材を買って帰宅。冴は、そんな慎太郎に、「あのまま小説を捨てていたら、作品だけでなく過去の自分も浮かばれなかった」と礼を言うと、「これからは今の自分が好きだと思う人とちゃんと向き合うことにする」と告げる。
そのとき、冴のスマートフォンに正樹からの着信があったが、冴は電話に出なかった。
あくる日、正樹は、慎太郎が働いているレストランを訪ねる。
冴に連絡が取れず、何かあったのではないかと心配する正樹に、慎太郎は、小説を読むという冴との約束をすっぽかしたこと持ち出し、非難する。だがそれは、愛菜美が正樹のスマホを使って約束したものだったため、正樹にはなんの話なのか理解できなかった。
その際、慎太郎は、冴と交際することになったことを正樹に告げ…。
冴たちがリビングでくつろいでいると、冴の母・静(富田靖子)がやってきた。
「悪い男に騙されたから、しばらくの間泊めてほしい」と言いだし、慎太郎にその間の生活費分の金を突きつける静。冴は、晴翔からの説得もあって、仕方なくそれを了承した。
帰宅した正樹は、ゴミ箱に冴が書いた小説が捨ててあることに気づく。そこで、愛菜美が新人小説コンクールの審査員になったことを知る正樹。その際、「スマホを勝手に触ったりしていないか」と愛菜美に尋ねた。
愛菜美はそれを否定すると「碓井家と縁を切って、2人だけで、どこかで静かに暮らさないか」と提案する。
正樹は、愛菜美の言葉を遮り、愛菜美が裏で密かに路加と繋がっている事実に触れた。「俺を落として、また都合よくコントロールしようとしたんだろ?」。
正樹からそう問われた愛菜美は、「正樹が自分のもとから離れていきそうで怖かった」と言い訳。それに対して正樹は、冴のことを言っているならと「彼女とは何もない」と返した。すると愛菜美は笑い出し、「彼女とホテルでひと晩過ごしたことも、抱き合っていたことも全部知っている」とぶちまけた。
続けて、愛菜美は、体だけならいくらでも冴にあげるが、耐えられないのは正樹と冴が心で繋がり合っていることだと言い放つ。
「愛菜美は、俺のことを愛しているんじゃない。俺を愛している、自分が好きなだけなんだよ」。正樹の言葉に、衝動的に彼の頬を平手打ちし、「今すぐ、ここから出て行って」と叫ぶ愛菜美。
正樹は、床に落ちていた冴の小説を拾うと、何も言わずに部屋から出ていった。
別の日、新人小説コンクールの最終候補作が発表される。だがそこに、冴の名前はなかった。慎太郎たちに励まされ、吹っ切れたような笑顔を見せる冴。
その夜、散らかりっぱなしになっている静の荷物を片付けていた冴は、彼女のカバンの中から札束を見つける。慎太郎たちが心配そうに見守る中、冴は金のことを静に尋ねた。だが静は「もうすぐ死ぬの」などと言いだし、皆を驚かせる。
慎太郎たちに「昔からこういう嘘をつく」と告げると、静をシェアハウスから追い出そうとする冴。すると静は、何者かが送りつけてきた冴に関するメールを見せ、「不倫なんかするから誰かに恨まれている」と冴を非難した。
同じころ、マンションの前で愛菜美が帰宅するのを待っていた正樹は、やってきた彼女に「もう一度、話そう」と告げる。
部屋に入った正樹は、「もう一緒にいないほうが良い」と言って、離婚届を差し出す。だが愛菜美は「絶対に判を押さない」と返した。
あくる日、路加は、愛菜美のマネージャー・色部(髙橋洋)から、彼女と連絡が取れなくなったと聞かされる。とあるバーで酔いつぶれている愛菜美を見つけた路加は、彼女の手を引いて半ば強引にマンションまで送り届けた。
愛菜美は、正樹から離婚届を突きつけられたことを話すと、大勢の愛人を作っていた賢治に耐え続けていた母親の話を始め、「今の自分は母と何一つ変わらない」と言いだす。
「ねえ、愛されるってどうすればいいの?教えてよ。好きにしていいから」。路加は、そういって抱きついてくる愛菜美に「自分を安く見せるな」と言い残して去っていく。
冴は、眠れずにリビングのソファに座っていた。そこへ冴を心配した慎太郎がやってくる。冴の居場所をリークしたのは愛菜美の仕業ではないかと疑う慎太郎に、平気だからと強がってみせる冴。
慎太郎は、そんな冴を抱きしめ、キスしようとした。だが冴は、体をこわばらせる。慎太郎は、「冴の中にはまだ正樹がいる」と言うと、「冴が自分の気持ちにケリをつけるまでずっと待っている」と告げて部屋へと戻っていった。
情報屋から、路加の元妻と娘が長野で暮らしているとの報告を受けた正樹は、それを使って路加と交渉し、彼がモノリスエステートについて得ていた情報の全貌を知る。
正樹は、そのデータを賢治と北都に渡すと、愛菜美と離婚することを告げて会社を去る決意を伝えた。
その夜、正樹は、冴が書いた小説を読み始め…。
冴は、恩師・小坂由希乃(筧美和子)の月命日に、墓参りに行く。
そこに、正樹がやってくる。小説を読んだことを冴に伝える正樹。2人は、5年前、手を取り合って走った海辺の道を歩いた。
浜辺に降り立った冴は、正樹のことが好きだったが、2人の間にはいつも高い壁があって決して結ばれない、と言うと、「もう終わりにするね」といって笑顔を見せその場から離れようとした。
「もし、その壁を乗り越えようと言ったら…一緒に、来る?すべてを失うし、絶対に誰かを傷つける。でも、もう嘘はつかなくていい」。正樹はそう冴に告げ、彼女にキスをする。
慎太郎は、シェアハウスのみんなのためにと、洗面台を洗っていた。「嫌なこと、つらいこと、全部洗い流せたら…」と莉子に告げる慎太郎。すると莉子は、「自分が一番つらいくせに」と、慎太郎の背中にしがみつき…。
仕事に行き詰まり家を出た愛菜美は、ひったくりに遭い、転倒。頭を打った愛菜美は、倒れたまま動けなくなってしまった。