12月5日(木)から公演が始まる、屋良朝幸主演のミュージカル『ロカビリー☆ジャック』。公演初日の前日にゲネプロが行われ、屋良のほか、共演する海宝直人、作・作詞・楽曲プロデュースの森雪之丞、演出の岸谷五朗、テーマソングを作曲した斉藤和義が取材に応じた。
2013年と2015年に上演されたミュージカル『SONG WRITERS』のスタッフが再集結した同作。そのため、屋良は「今回は、五朗さんと雪之丞さんに3年半で自分がどれだけ成長したかを見せたくて」と、いつも以上に気合が入っていたという。
そんな中で稽古を進めてきたが、「“早くお客さんに見せたい”という思いもあるんですけど、今回、初めて“稽古が終わってほしくない”って思ったんですよ。それぐらい稽古が楽しすぎて」と、今までに感じたことのない感情を持ったことを告白。「稽古の最終日には、ちょっと1人で寂しくなってました」と笑顔で語りつつ、少しの寂しさをにじませた。
同作で初めてミュージカル作品に携わることとなった斉藤は、実際にキャスト陣の稽古も見学したと言い、「不思議でしたね。部屋でちまちまと作った曲で皆さんが歌って、踊っていて。“うぉ~”っていう感じで」と、感激した様子だった。
しかし、屋良から「キャストはみんな、和義さんのリアクションを気にしてたんですよ。わりと無表情で見ていらしたので(笑)」との暴露が!
斉藤は、「あれは…審査員席みたいな感じのところで見ていて。皆さん(テーブルのギリギリ)目の前まで来るから、どこを見ていいのか分からなかったんです(笑)」と説明し、「“すごーい”と思っていたし、本番が楽しみです」と改めて期待を語り、笑いを誘った。
演出家として全体を見ている岸谷は、ミュージカル界のプリンス海宝について「ずっと一緒にやりたかった人。斉藤和義の世界観が強いデモ楽曲を、自分なりの楽曲に変えて聴かせてくれて、“ただもんじゃないな”と思った」と大絶賛。
それを受け海宝は、「歌唱指導の先生と“ここはアーティスティックに”“ここはお芝居に”などと細かく話し合いました。普段のミュージカルではやってこなかった作り方でしたね」と、苦労もあったと明かしながら、「新鮮で楽しかった」と笑顔を見せた。
岸谷は、屋良についても「すべての力を持っている素晴らしい役者。どんな役を渡しても安心」とコメント。そんな信頼を受けた屋良は、「五朗さんの広い心もあって、本来、劇中の1950年代にはない僕が大好きなストリートダンスの要素も組み込んでくださって!思いっきりやらせてもらっています!」とうれしそうに語った。