平成の期間中(1989年1月―2019年4月)に放送された月9ドラマの視聴率トップ5を順番に紹介していく。今回は第5位の作品。
【関連】平成の月9ドラマ、視聴率トップ5は?
プロサッカーリーグ「Jリーグ」の開幕、そしてレインボーブリッジが開通し、羽田空港新ターミナルビルがオープンした1993年(平成5年)。
今では“当たり前”になったものばかりだが、この年に放送された月9ドラマと言えば、何を思い浮かべるだろうか。
5人組のために大学のオープンセットを
藤井フミヤの『TRUE LOVE』を聞くだけで、ドラマの名シーンを思い出す人も多いかもしれない。そう、1993年10月から12月にかけて放送されたドラマ「あすなろ白書」だ。
柴門ふみのマンガが原作の青春群像ドラマ。「あすなろ会」と名付けられた男3人、女2人の友人グループの面々が、初めて本当に人を愛し、苦い経験もしながら、大人への階段を上っていく姿をノスタルジックに描いた作品。
50代の女性は「男の子が男の子を好きだったのよね。LGBTなんて世界を知らなかったので、本当にビックリした」と振り返り、40代女性は「一番の思い出は『あすなろ白書』。とにかく歌が良かった」と話した。
平均視聴率は27.0%と、平成の期間中に放送された月9ドラマ、全122作品の中で5位にランクインしている。 ※(ビデオリサーチ調べ、関東地区)
物語の軸となるのは、石田ひかり演じるなるみと筒井道隆演じる掛居くん。
素直で自分の感情を隠さないなるみと、複雑な家庭で育った掛居は惹かれあうが、さまざまな障害が降りかかり、ことあるごとにくっついたり離れたり。そんな物語の展開にやきもきさせられた人も多いのでは?
木村拓哉がなるみを心から愛し、最終的にはフラれてしまうメガネの似合う好青年、取手くんを熱演したのもポイントで、切ないほどになるみを愛するけなげな男ぶりが、たくさんの女性の心をつかんだ。
当時、プロデューサーだった亀山千広は「柴門ふみさんの原作を読んだ時、オレの学生時代と一緒だ!!と思いました(笑)。そして、『あすなろ会』仲良し5人組のために、大学のオープンセットを作っちゃいました。余談ですが、当時LGBTの男子がゴールデンタイムの連続ドラマに登場することはほとんどなく、その描き方を西島(秀俊)君とよく相談していたことを懐かしく思います」とコメントを寄せている。
現在、東京・お台場のフジテレビ本社で行われている「平成月9ドラマ大ポスター展」(入場無料)。そこでは、平成の期間中に放送された月9ドラマ、122作品のポスターが展示されている。ぜひ、当時の月9ポスター展を見ながら、当時を思い出して懐かしむのもいいかもしれない。
<イベントは10:00-18:00(最終入場は17:30) /月曜休館(月曜祝日の場合は翌日休館)/2020年1月終了予定>
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