3月19日(日)の『ボクらの時代』は、堺正章さん、岸部一徳さん、西田敏行さんが登場する前編を放送しました。
半年後に、俺たちを追い抜いていった
1960年代に、堺さんはザ・スパイダースのメインボーカルとして、岸部さんはザ・タイガースのベーシストとしてデビューしました。
西田:グループ・サウンズの時代を席巻した、お二方でございます。
岸部:うわー。スパイダースと聞くと…ちょっと今、座り直しました。
堺:いやいや。僕らの方が、ちょっと先輩でね。
西田:そうでした。
堺:で、タイガースがそのあとから…。
岸部:あとから追いかけてね。
堺:追いかける感じだった。
西田:(ギターを弾く真似をしながら)チャチャチャーン。チャチャチャーン。
堺:はいはい、三味線じゃないんだからね。
西田:はい(と言って、しゅんとする)。
堺:タイガースはね、実は、スパイダースのファンクラブに入ってたんです。
岸部:そうなんですよ。
西田:そうなんだ。
岸部:まだ大阪でアマチュアでやってるころに、ファンクラブに入って、見に行きました。
堺:ファンクラブの集いにね。
西田:えー。
堺:僕らもまだ若い。あのときにね、「アマチュアかい?プロかい?」って聞いたら「アマチュアです」って言うから、「アマチュアでやっているのは楽しいけど、プロの道は厳しいぞ」と。
西田:なるほど。
堺:「そこんとこ、よく考えた方がいいよ」ってなことをね。生意気にも、言っちゃったのよ。
西田:言っちゃった。
堺:そしたら、その半年後に、俺たちを追い抜いていったっていうじゃない(笑)。
岸部:(笑)。
西田:確かに、絶大なる人気でしたからね。
堺:いやぁ、大したもんですよ。
そこで、ザ・タイガースのデビュー曲「僕のマリー」を気持ちよさそうに歌い出した西田さん。
それにはお構いなしで、岸部さんが「(ザ・スパイダースは)僕らの憧れのバンドでしたからね」と続け、西田さんが「せっかく歌ってるのに…」と、冒頭から軽妙なやりとりを展開しました。
岸部一徳「ベースをやっていたせいか、映画を観るとかドラマを見るとき、リズムが気になる」
音楽の話から、3人は「ベーシスト」についても語りました。
堺:ベーシストって、何か性格がみんな同じじゃない?
岸部:どこか似てますよね。
堺:似てる。ちょっと引っ込んでいて…。
岸部:そうです、そうです。
堺:しっかりしていなきゃいけないっていう。
岸部:ちょっとこう、リズムをちゃんとしなきゃいけないというか。
堺:リズムをキープしなきゃいけない。
西田:やっぱり、どこかで譲ってますよね。
堺:譲ってる。芝居の世界で彼を見ていると、絶対に「自分さえよければ」っていう芝居をやらないよね。
西田:しない。
岸部:ベースをやっていたせいか、映画を観るとかドラマを見るとき、リズムが気になりますね。
堺:ああ、そう。
岸部:リズムがいい映画とか、リズムがいいドラマとか。
西田:なるほどね。
岸部:そんなに芝居を勉強してきたわけじゃないから、もう、そこが頼りというか。リズムでものをはかるようなところが。
西田:それは、わかるような気がするな。
岸部:あとは、ボーカルがスターじゃないですか、だいたい。
堺:はい。
岸部:(ベーシストとして)うしろからずっとスターを見ていた、という。
岸部さんの話に、西田さんは「主人公を立てて。ちゃんとバイプレーヤーということなんですね」と感心しました。
西田敏行「結局、芝居だけが好きなんです」
70代の3人は「日ごろの楽しみ」についても語り合いました。
西田:これまでの人生を振り返ってみてね。いろいろ趣味を持とうと思って、ゴルフもやりました。いろいろやってみたんですけど、どれも、身につかずですね。結局ね、芝居だけが好きなんですよ。
堺:もう、結婚してるね、芝居と。
西田:結婚しました。
岸部:(笑)。
堺:そんな感じがする(笑)。それは、楽しみでもあり、苦しみでもあると。
西田:そうですね。
堺:だけど、ここからは逃げたくない自分が、いつもそこにいる。
西田:だから、これが職業だと思わないで、趣味だと思っているから長いこと続いているのかなっていう感じもしないでもないですね。
岸部:ああ、なるほどね。
堺:義務感ではないと。
西田さんは「趣味でお金が得られるんですもん。こんな幸せなことありませんよ」と、うれしそうに語りました。
堺正章「この年になってきたら、心の断捨離」
堺さんは「この年になってきたら、心の断捨離。大好きだったゴルフも、結局辞めましたし。ずっとやってきて『これとは一生付き合えるだろう』と思っていたものを自分から決断して辞めなきゃいけないときのちょっとした寂しさがある」と明かしました。
西田:今、所ジョージさんが席巻している、テレビ界のある種の軽さ、そういったものの、元祖(が堺さん)なんじゃないかなって。
堺:うーん。
西田:ライト感覚で「人生を楽しもうじゃないか」みたいなことを、あえて体現されているんじゃないか。
堺:僕はね、芸事をすることより、生きざまが芸だっていうふうに思って。だから、「どうやって生きていくかは、仕事にも影響があるよ」っていうような気持ちで、日々暮らしているといいますかね。
西田:いいですねぇ。
堺:みなさん、そうじゃないですか?芸をいまさら、何をしようとかじゃなくて、どう生きようか。
西田:そうです。
岸部:やっぱり、素人気分がどうも抜けないというんですかね。長いことやっているなかで、イメージがいろいろついてくるじゃないですか。それに、ある時期まで合わせようという気持ちがどこかにあったんですよ。「いい作品に恵まれていいですね」なんて言われると、「いいですね」をやらないといけない、みたいな。そういう時期もあったんですけど、それを取っていって、最後はもともとの自分に戻った着地をしたいなというのがあって。
西田:どんどんどんどん、へばりついてきたものをね。
岸部:自分のことは自分がよくわかるんでね。最後は、そこを大事にしたいなっていうのがあって。
西田:「工夫して、もうちょっとスキルを上げていかなきゃならない」みたいな。そんなことは、考えなくなりましたね。
堺:うん、うん。
西田:「わぁ、楽しい、良い役だ。俺にぴったりなだな」って思いながら、楽しませてもらいながら演じさせていただくのが、一番いいですね。
これに堺さんが「演じることが趣味。お金とか関係ないでしょう?」と問いかけると、西田さんは「関係ないですね。金もだいぶたまりましたしね」と返し、3人で大笑いしました。

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