高嶋ちさ子さんが、盟友を前に現在の心境を語りました。
6月4日(日)の『ボクらの時代』は、バイオリニストの高嶋ちさ子さん、作曲家・ピアニストの加羽沢美濃さん、フジテレビ軽部真一アナウンサーが登場しました。
高嶋さんと軽部アナは1997年から「めざましクラシックス」をプロデュース、高嶋さんと加羽沢さんはユニット「CHISA&MINO(チサミノ)」を結成し、今年25周年。
高嶋ちさ子をめぐる加羽沢美濃と軽部真一アナの関係
3人は、7月28日(金)、29日(土)に開催される「めざましクラシックス サマースペシャル 2023」で共演します。
高嶋:ちょうど同じ時期に(それぞれの)コンサート始めたからね。
軽部:そうなの。
加羽沢:パートナーとしては、そう。
軽部:でも「めざクラ」が去年25周年、CHISA&MINOが今年25周年ということは、これはやっぱり、私のほうが(高嶋さんと組んだのが)早かったってことが、ハッキリしたわけだ。
加羽沢:判明したんだよね、確かに。
軽部:そういうことだよね。
加羽沢:そうそう。私は今、そのことはもう、なんとも思ってないの。
高嶋:あははは!ねえねえ、ちょっと愛人と本妻みたいじゃない?
加羽沢さんと軽部アナは「どっちが先か、ピリピリしていた時期もあった」といいますが、あるとき時間をおいて会ってみると…。
加羽沢:軽部さんに久々にお会いしたときに、気持ちが全部通じ合うみたいな。「よくお互い耐えたね」みたいな(笑)。
軽部:これ、なんでこんなに意気投合するかというと、この人(高嶋さん)を間に入れて、この人を媒介にすることによって、いわゆる「被害者同盟」みたいな感じ?
加羽沢:そうそう(笑)。
軽部:それで、ツーカーになるんだよね。
加羽沢:ピタっときましたよね。
盛り上がる2人に、高嶋さんは「ねえ、私がいるってわかってる?私がいるのに、悪口言ってる?」と笑い、長年培ってきた信頼関係をうかがわせました。
加羽沢美濃「色を混ぜるみたいに音と音を重ね合わせて遊ぶ」
3歳からピアノを始めたという加羽沢さんの幼少期の話題では、軽部さんが「言葉より先に、ピアノでいろんなことを表現してたって、あれ本当の話ですか?」と聞きました。
加羽沢:本当の話。幼稚園で「今日、何があったの?」「どんなことがあったの?」って聞かれても、言葉では「何々ちゃんと遊んで楽しかった」くらいしか言えないんだけど、ピアノを弾くと「あら、そんなに楽しかったの?よかったわね」って親にわかってもらえるっていう子だったの。
軽部:え?ピアノで気持ちを。
加羽沢:そう。「今日の幼稚園はこうだったよ」って弾く曲で、言葉よりは饒舌(じょうぜつ)に、その日あったことはちゃんと伝わるっていう。
軽部:すごくない?それ。
高嶋:すごいよね。
軽部:え、それ何歳?
加羽沢:たぶん、4歳くらいのとき。
軽部:うわー。
高嶋:もう、バンバン弾いてたんだ、4歳くらいで。
加羽沢:そう。絵の具とか、色を混ぜるみたいに音と音を重ね合わせて遊んでるのが大好きだったので。
軽部:まさにそれが、今に至ってるというね。コンポーザーでありピアニストでもある。
加羽沢:そう。だから、その日のコンサートの思い出とかを最後に必ず即興演奏で。パッと浮かんでくるわけ。
高嶋:25年前から、ずっとやってたもんね。
軽部さんは、「最近も『めざクラ』に出ていただいたりしてるけど、やっぱカバちゃんのリクエストコーナー、本当にすごいなって思う」と、観客からのリクエストに即興で応える演奏を絶賛しました。
高嶋ちさ子「思ってなかったことが、実現するんだよ」
高嶋さんは、デビュー当時は「バイオリンで食べていけると思っていなかった」と振り返りました。
高嶋:サントリーホールの舞台なんか立てるとも思ってなかった。代々木体育館で弾けるとも、テレビでレギュラー番組を持てる日が来るとも、思っていなかった。思ってなかったことが、実現するんだよ。夢じゃなかったことが、実現するんだよ。
加羽沢:ああ。「夢だったこと」じゃない。
軽部:夢の実現じゃなくて、「夢じゃなかったこと」が実現するんだ。
高嶋:そうなの。頼んでもないことが実現してるわけよ(笑)。
加羽沢:嫌なの?
軽部:そんなことない。だってバイオリニストとしてやってるんだからさ。それは、大きなところでやるとか…。
高嶋:いやいや。私は、そんな大きなところで何かができる人間だとも思ってなかったし、どんどん責任が大きくなってきちゃって。今も、私が、例えば「来年コンサートやめよう」って言ったら、困る人が何人かいるわけじゃん、やっぱり。
軽部:何人どころじゃないよ。
加羽沢:何百人も。
高嶋:そうするとさ、やめられないじゃん。
軽部:簡単にはね。
高嶋:だけど、全然、親分肌じゃないから。責任があるからこそ、もっと頑張ろう、もっと頑張ろうっていう人間じゃなくて、どっちかというと私は、悔しさ、ハングリー精神だけでここまできた人だから。「やりたい」っていうことよりも「見返してやろう」だけでここまできたから、「もう十分、見返したかも」とか。
加羽沢:あ、怒りが全部リセットされたんだね。
高嶋:そうそう。だから、これ以上望むものが、そんなにないんだよね。子どもたちにも「夢を持て、何か好きなことを見つけろ」って毎日言ってるんだけど、「じゃあママは、何が好きなことで、何がやりたいことだったの?」って言われると「いや、それはいろいろあったよね…」(目をそらす)みたいになっちゃうわけよ。「ないじゃん!」みたいな。「なくたって、生きてんだろ」みたいになっちゃうわけ。
加羽沢:言えないんだ。
高嶋:そうなのよ。だから仕事よりも、とにかく子どもの自立とか、子どものことになっちゃうのね。
加羽沢さんが「昔を考えたら、ちさ子さんがこんなママになるとは思わなかった」と言うと、高嶋さんも「いや、もう本当に。そういう意味では責任感が(仕事よりも)子どものほうに向いちゃってる」と現在の心境を明かしました。
軽部アナ「今は『延長期間』ということになっている」
一方、昨年還暦を迎えた軽部アナは…。
加羽沢:30年、朝の顔(『めざましテレビ』を)やってるんだもんね。
高嶋:こんな、朝っぽくない顔なのに(笑)。
軽部:いやいや、もう朝を象徴する顔ですからね。
高嶋:どこがだよ(笑)。
軽部:去年、還暦になって。で、自分でも「どうするのかな」っていうふうに思いましたけれども。そのあと会社に残ることになりまして。なので、今は「延長期間」ということになっておりますね。
高嶋:私は、軽部さんの引退後のこととかも、ちゃんと考えてるから。たぶんね、男の子の親友って、私3人くらいいるんだけど、そのうちの1人なわけ。
軽部:え、何?ちょっと待って!それは…。
加羽沢:また急に。
軽部:また、ちょっとうれしいこと言ってくれるじゃないですか。
高嶋:うん。男の子の親友。
軽部:それは、うれしいね。え、何?どういうことを考えてくれてるんですか。
高嶋:もちろん軽部さんプロデュースのコンサートをやりたいと思って。それが、どういう形がいいのかなとか。やっぱり得意分野があるからさ、いろいろ。
軽部:なるほど。じゃあ、協力をしてくれるわけですね。
高嶋:もちろんだよ!(手数料を)30%取るから。
加羽沢&軽部:(笑)。
軽部:ものすごい稼いでるんだから、いいじゃないですか。
加羽沢:常にこういうこと(考えて)…エネルギーよね。
軽部:やっぱりでも、ここ(高嶋さんと加羽沢さん)との関係は大事にしながら、僕もここから先のことを考えなきゃいかんね。
高嶋:「めざクラ」がなくなっても、CHISA&MINOがなくなっても、たぶん付き合っていくもんね、どう考えてもね。
軽部:だと思うね。じゃあ、そのときは新しい僕のコンサートをつくってもらって。ね。
加羽沢:(高嶋さんが)悪い顔してるよ。計算高い顔(笑)。
高嶋:お任せください。
軽部:じゃあ…25%くらいで。
加羽沢:(笑)。
軽部アナは「われわれの関係はきっと、ずっと続くんですよ」と、うれしそうに語りました。

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