脚本家・坂元裕二の作・演出による「坂元裕二朗読劇 2021」の追加公演及び各地公演の全キャストが決定した。
東京追加公演には、新キャストとして福士蒼汰×小芝風花、仲野太賀×土屋太鳳の 2組4名が参加決定。
すでに発表されている4組8名(高橋一生×酒井若菜、千葉雄大×芳根京子、林遣都×有村架純 、風間俊介×松岡茉優)に加え、計6組12名という豪華出演者が坂元裕二の「ことば」を紡ぐ。
『東京ラブストーリー』『Mother』『最高の離婚』『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』『カルテット』、また、4月からスタートする連続ドラマ『大豆田とわ子と 3 人の元夫』など多数のドラマをはじめ、現在公開中の映画「花束みたいな恋をした」など、数多くの作品を手掛ける「ことば」の名手・坂元。
今回、上演されるのは「不帰(かえらず)の初恋、海老名 SA」「カラシニコフ不倫海峡」と、新作「忘れえぬ 忘れえぬ」の3作。
昨年4月に上演予定だったが、新型コロナウィルスの感染拡大により公演は中止に。それから1年を経て、出演予定だったすべてのキャストが再集結し上演されることになった。
物語はそれぞれ、男女ふたりの登場人物の台詞で綴られていく。高橋×酒井、千葉×芳根、林×有村、風間×松岡、福士×小芝、仲野×土屋という6組12名の俳優がそれぞれの登場人物となり朗読で演じる。
東京公演には、全キャストが出演し、大阪公演は風間×松岡、福士×小芝が、札幌公演には風間×松岡の出演が決定した(各1公演に1組が出演)。
新作書下ろしの「忘れえぬ 忘れえぬ」、そして「不帰の初恋、海老名 SA」「カラシニコフ不倫海峡」、登場人物も舞台も異なる3つの物語を、6組のキャストが個性豊かに表現していく。
また独特の世界観で注目される音楽家、諭吉佳作/men が本公演で初めて舞台音楽を担当。坂元の「ことば」が織りなす繊細な世界を彩る。
<作品概要>
■ 第1作品 「忘れえぬ 忘れえぬ」
書き下ろし新作。
■ 第2作品 「不帰(かえらず)の初恋、海老名SA」
男のもとに初恋の女からの手紙がふいに届いた。東京に向かう高速バスの車中で書かれた手紙だった。わたしは東京で結婚し、その相手はこのバスの運転手ですと書いてある。しかしその手紙が届いた頃、男は既にあるニュースを目にしていた。“東名高速道路高速バスの横転事故。死者 8 名。運転手は逃亡中”生き残った女は婚約者である運転手の行方を捜しはじめた。男もまた女を救おうとしていた。二人は再びあの海老名サービスエリアで交錯する。幾つかの悲しみの川がより深い悲しみの海に流れ込む。
■ 第3作品 「カラシニコフ不倫海峡」
平凡な夫婦だった。ある時妻がアフリカへ地雷除去のボランティアに行くと言い出した。数ヶ月後、妻は少年兵の持つカラシニコフに撃たれて死んだ。男が悲劇の夫として注目を浴びた時、見知らぬ女から手紙が届く。“あなたの妻は生きています。アフリカの地でわたしの夫と暮らしています。わたしたちは捨てられたのです”男は真偽を確かめるため、女と待ち合わせる。互いの伴侶が密会を繰り返していた円山町。ホテルの名前は、『カテドラル』。残された男と女が今、雑居ビルの谷間の海に溺れてゆく。
<坂元裕二 コメント>
ただ往復する手紙による物語で、今回で三作目になります。これまでに多くの方に朗読していただきましたが、読み手が変わるたびに、声という個性によってその色合いだけではなく、物語そのものが変わって感じられるのが何よりの面白さです。言葉と声しかない最小限の空間に浸り、楽しんでいただければ幸いです。
公演の詳細は公式ホームページまで