3月11日(木)、舞台「未来記の番人」の初日前会見が東京・新橋演舞場で行われ、戸塚祥太(A.B.C-Z)、惣田紗莉渚(SKE48)、松田悟志、冨岡健翔(ジャニーズJr.)が登壇した。

本作は千里眼の異能を持つ主人公・千里丸(戸塚)が仲間とともに、聖徳太子の預言書「未来記」を求めて繰り広げる“青春時代活劇エンターテインメント”作品。そして、戸塚をはじめ出演者たちのキレの良いダンスとアクロバットも堪能でき、役の心情をダンスで表現する“ダンスカンタービレ”としても見どころにあふれている。

初日を翌日に控え、会見の前には本番さながらのプレスパフォーマンスも記者向けに披露。主に殺陣やダンスが凝縮したシーンが展開され、物語のキーとなる場面がテンポよく、華やかに繰り広げられていった。

千里丸と同じく異能の能力を持つ謎の少女・紅羽を演じた惣田は、清らかな笑顔で軽やかに舞い、紅羽の兄・巽を演じた冨岡は登場するなり華麗なバク宙を見せるなど、それぞれの持ち味をふんだんに生かしていた。

戸塚は異能者ゆえの孤独に苦しみながらも、エネルギッシュな千里丸を情熱的に演じていく。紅羽に思いを伝えるシーンでは、芽生え始めた恋心にとまどう若者らしい一面を見事に演じ、恋する2人の息の合った可憐なダンスで会場を魅了した。

“ダンスカンタービレ”を楽しんで

初日を翌日に控えた思いを戸塚は、「明日の本番が楽しみです」と期待感を表しつつ、「勇気を与えられるような、そんな時間になればいいなと思っています。“ダンスカンタービレ”と謳っているので、殺陣だけでなく群舞も見て楽しんでほしい」と引き締まった笑顔を。

惣田はコロナ禍での稽古を振り返り、「明日死んでもいいような気持ちで、傷だらけになりながら毎日稽古を頑張ってきました」と語ると、戸塚から即座に「生きてください」と返され、「明日死んだら初日を迎えられないですね」と笑った。

冨岡は自身の衣装について、「僕だけ毛色が違う、本当に似合っているのか分からないので、『これ似合ってます?』と周囲に聞きまくっています」と明かす。すると戸塚は「やっと見慣れてきました、最初はX-JAPANかと思いました」と笑いながらも、「この衣装でアクロバットをしても全然ズレないからすごい」と褒めた。

本格的な殺陣は初挑戦だったという戸塚は、「翌日に前日の反復をしても全部覚えていなくて、自分の中で初めての経験だった」と、ダンスを覚えるのは得意ながらも、ダンスとは勝手が違い苦労したと吐露。

しかし、松田が「祥太くんはいつも稽古場に一番最後までいて、誰かをつかまえて殺陣や演技の確認をしていた」と、戸塚の努力する姿を称え、「その様子を見て、自分も頑張らないといけないと思いました」と、“座長”の背中を見て気持ちを引き締めていたことを明かした。

続けて、「劇場に入ってから、声の張りからほとばしる情熱から何もかもが違う。稽古場ではなんだったの?というくらい」と、舞台本番に向けての戸塚の気合に驚いたと伝えると、惣田も「舞台に立ったら、普段の100倍くらい違った」と同調。

すると戸塚は、「稽古場でちゃんとやってないみたいじゃない」と笑いつつも、「空間の力もあると思います。ここ新橋演舞場は昔からお世話になっている場所なので、感慨深い思いがこみ上げてきたのかもしれないです」とコメント。「それこそ『滝沢歌舞伎』にも出させていただいていました。そのときはこんなに長い刀を持てなかった(笑)」と振り返った。

また、ラブシーンについて感想を聞かれると、「ずっとマスクをしたまま稽古をしていたので、『惣田さんの顔の下半身はどうなっているんだろう?』ってずっと気になっていました」と、同じグループのA.B.C-Zの河合郁人がかつてジャニー喜多川氏から言われた「顔の下半身」という言葉を引き合いに出し、会場の笑いを誘った。

惣田の「顔の下半身」を無事に(?)確認できた戸塚は、「惣田さんの顔を見ていると惹きつけられて、自然とああいうダンスになる」とにっこり。惣田が「昨日初めてマスクを取って踊ったときに、目が合って『どうしよう』と思いました」と照れると、「ずーっと見れるよ」と真顔でアクリル板越しに顔を近づけてお茶目に笑った。

最後に戸塚は、「足を運んでくださるお客様がいるということに感謝しながら、このステージの上でしっかり生きていきたい」と座長らしく力強く締めくくった。

公演の詳細、最新情報は、舞台「未来記の番人」公式サイトまで。