3月27日(土)14時より、東海テレビでは『チョコレートな人々』が放送される。

愛知県豊橋市に本店がある「久遠チョコレート」は、世界のカカオを使ったおいしいチョコと、おしゃれなデザインで人気だ。今では、東名阪の百貨店の催事の常連となり、年間売り上げは10億円。北海道から九州まで工場と店舗は51拠点あり、全従業員約500人のうち、約300人は心や体に障がいがあるスタッフが働く(2021年3月現在)。

2020年10月には神戸店、札幌店、豊田店、11月には小江戸川越店、12月には福岡直方店、大阪北新地店と出店ラッシュ。最近は、シングルマザー、不登校経験者など多様な人たちが働く場にもなっている。

チョコは、失敗しても作り直せる

スタートは、2003年。豊橋市の花園商店街で、当時26歳の夏目浩次氏と障がいのあるスタッフ3人らが立ち上げた小さなパン店だった。「障がいがあっても稼げる場所を作りたい」と、さまざまな業種を立ち上げては失敗もしてきた。7年前、トップショコラティエ野口和男氏との出会いからチョコブランドが誕生。チョコは、失敗しても作り直せる食材で、障がいのあるスタッフの作業にぴったりだった。

これまでの道程は、夏目さんの人生にも重なる。やさしい社会を目指した青年は、今や陽気な髭のおじさんに――山あり谷あり、この17年を紹介する。

<宮本信子(ナレーション)コメント>

17年前、東海テレビのドキュメンタリー『あきないの人々~夏・花園商店街~』に出ていたパン店の青年が、こんなに頑張り続けていることに驚きました。あの時、とても、想像できませんでした。

「チョコレートは、失敗しても、温めれば、何度でもやり直せる」。チョコレートとの出会いがすごいです。人間、直感と粘り強さが大事なんですね。今の世の中に一番大切なことが描かれていると思います。見たあとに、きっとやさしい気持ちになっている、そんな番組です。