今井翼が4月8日(木)、東京・日生劇場で開催されたミュージカル「ゴヤ -GOYA-」のフォトセッション・囲み取材に、小西遼生、清水くるみ、山路和弘、仙名彩世、塩田康平、天宮良、キムラ緑子と共に登壇した。
本作は、スペイン最大の画家と謳われるフランシスコ・デ・ゴヤを題材に、彼の波乱万丈な生き様と混沌とした社会の中でいかにして芸術家となっていったのかを描く、エネルギッシュなオリジナルミュージカル。
原案・脚本・作詞のG2と演出の鈴木裕美との初タッグに加え、ピアニストの清塚信也がミュージカルの作曲・音楽監督に初挑戦する。
今井は本作で復帰後“初主演”を果たすが、「いよいよ今日を迎えられたな、という気持ちです。コロナ禍で世界中が大変な状況を迎えていますが、こうして舞台に立てることは当たり前ではなく、改めてありがたみを感じています」と真摯に語り、「僕にとって、日生劇場は本当にたくさんの思い出が詰まった劇場。『ただいま』という気持ちですね」と感慨深い様子で挨拶。
聴力を失いながらも後世に残る絵を描き残したゴヤを演じる今井。本作のみどころを聞かれると「全部ひっくるめて見てほしい」と口にし、「ゴヤは“晩年”のイメージがあると思いますが、若きゴヤやその時代にいた人々の陽気さ、激動の時代で一人ひとりが力強く生きていく姿は、余すことなく楽しんでいただけると思います」と胸を張った。
ピアニストの清塚が音楽を担当しているが、「清塚さんの音楽の中で、生まれ育つものが日々たくさんあったので、毎日咀嚼(そしゃく)しながら、いろんな変化をつけながら楽しんでやってきました」と回顧。
小西とは親友役で歌唱シーンもある。今井は小西の魅力を「僕はバリトンのキーだけど、小西さんはハイトーンですごく力強い歌を歌われる。科学反応を大事にしていきたい」と力強くコメント。
小西は今井のことを「ミュージカル主演でこれほどバリトンの声の主人公はかなり珍しい。とても男らしく野性的で、それがまたゴヤという人物にマッチしている」と絶賛し、「(今井からの)どんな球がきても調和するようにしていてとても楽しいです」と白い歯を見せた。
親交もバッチリで、今井は小西からマッサージ器具をもらったそう。小西が「お返しにどら焼きをもらいました」と話すと、今井は「それは東山(紀之)先輩から初日祝いにいただいたものです」と明かした。
また、「マッチさん(近藤真彦)からものすごい豪華なバラの花束をいただいて。本当にこれまでお世話になってきた諸先輩方が、僕に思いを届けてくださるのは、引き締まる思い。その思いはこれからも大事にしていきたいなと思います」とジャニーズ事務所の先輩たちに感謝した。
タッキー&翼でユニットを組んでいた滝沢秀明が演出を務める「滝沢歌舞伎ZERO 2021」も同日に初日を迎えたが、「お互いにそれぞれが一生懸命にやれたら。一番はお客さんのためにという思いでやっていますので、僕は僕で一生懸命頑張っていきたい」と意気込んだ。
キャスト陣の間は、和気あいあいとしたアットホームな雰囲気で、今井は「リラックスしてできてます」とニッコリ。キムラとは普段から連絡を取っていると言い、キムラも「いろいろ優しくしていただいております」と今井に感謝。
また今井は「初日ならではの緊張感はみんなが感じていますが、初日だからと構えることなく、これまでみんながやってきたことを信じて、本当に一心で最終楽まで心を尽くしていきたいです」と座長として気を引き締めた。
さらに、劇場に入る時のルーティンを聞かれると、「起きた時からルーティンがありまして。基本、現場入りの4時間前には起きてます。今日は初日でソワソワして、平常心を保つにはどうしたらいいかと考え、いつも通り掃除機をかければと思い掃除をしました。また、家ですぐご飯を食べられるように晩ご飯の準備も済ませてきました。今日は、体力勝負ですので、うなぎと自然薯をすって。しっかり力をつけないと」と几帳面な一面を披露した。
そのルーティンは公演中、ずっと続けるそうで、「この1ヵ月間、常に晩ご飯をどうするかという献立を頭に入れていて。取り寄せたサムゲタンやすっぽんなど、とにかく体にいいものを冷蔵庫にたくさんストックしています。充実した冷蔵庫になっています」と打ち明けていた。
食事以外にも「家に帰って、お酒をたしなむリラックスした時間も大事にしています」と言い、時々、寝る前に煮卵を作っているとも。煮卵はキャスト陣におすそ分けしているらしく、キムラは「本当に美味しかったです。作り方を教えてもらって。御出汁が美味しいです」と絶賛していた。
最後には、今井が「オリジナルミュージカルということで、たくさんの科学反応が起きた、とても明るい前向きな作品になっています。今、コロナ禍でストレスを感じる時代ですが、皆さんに楽しんでいただけるよう、毎日心を尽くしてやっていきますので、宜しくお願い致します」とアピールし、締めくくっていた。