4月11日(日)、アニメーション映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の大ヒット御礼舞台挨拶が行われ、ゲストに庵野秀明総監督、鶴巻和哉監督、前田真宏監督、緒方恵美が登壇した。

本作は、1995年にTVアニメシリーズとして放送され、2007年より「シンエヴァンゲリオン新劇場版」シリーズとして、再始動したもの。すでに「:序」「:破」「:Q」の3作が公開されシリーズ最新作にして、完結編となる作品だ。

イベントは、映画鑑賞後の観客や、全国の劇場328館に生中継された。庵野総監督が「エヴァンゲリオン」シリーズにおいて、一般の人へ向けた催しに出席するのは初のこと。主人公の碇シンジ役を演じた緒方が進行役となり、エヴァの作品づくりの裏側に迫った。

庵野総監督は「総監督、原作、脚本の庵野秀明です。今日はお忙しい中、本当にありがとうございます。僕がエヴァ関連で表に出るのは、最初の制作発表の時と、(映画公開が)間に合わないときに『すみません』と謝罪会見以来です。今日は、皆さんに直接スタッフの代表としてお礼を言う最後のチャンスかなと思って出ることにしました。今日はよろしくお願いします」と深々と頭を下げ、挨拶。

緒方が、現在公開中のシンエヴァの興行収入が70億円を突破したことにふれると、庵野総監督は「80億円を超えたら僕が前に総監督をやった『シン・ゴジラ』を超すんです。そこをいってくれたら、僕の中でレコードになるし、100億をいってくれると、アニメ業界の活性化にいいんです」とコメント。

続けて「『鬼滅の刃』とか、新海誠さんが100億を超えるのは当たり前」と説明しながら「エヴァってロボットアニメなんですよ!有名なロボットアニメのガンダムでさえ100億はいってないんですよ。こんなニッチなロボットアニメで100億を目指せるのは、本当にありがたい」と語った。

制作を終えた時の感想を「安堵です。『終わった。終わった』って。(スタッフに)お礼を言って回って終わり。こういうところは、NHK撮ってないんです」と、先日『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)で放送された内容をいじり、会場の笑いを誘った。

また、モーションキャプチャーを取り入れた制作方法については「手で書いて済むものだけにしたくない…。ずっと『序』の頃からあったんです。時間が経っていろんな技術が上がってくれて、それで今回こういうことができるようになった。時間もお金もかかるんですけど、自主制作なんでそこはなんとか。本当に大変なんでやらないほうがいい」。

「シンエヴァの鑑賞者がまだ気づいていないだろう」という小ネタを聞かれると、庵野総監督は「ラストカットの実写なんですけど、ものすごいお金をかけて好きなもの1個入れてますので、気づいていただければ幸いです」と明かした。

最後に「改めてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。制作の途中からコロナ禍に見舞われて、日本中世界中がそういう状況になってしまって、今も続いています。そういう大変な時期に作品を面白いと言ってくださって…。厳しい時期でも映画館に足を運んでいただけること、本当にありがたいです。本当にありがとうございました」と締めくくり、会場からは盛大な拍手が送られた。

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アニメーション映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」は大ヒット公開中。

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