5月26日(水)、柳楽優弥と田中泯がW主演を務める映画「HOKUSAI」の公開直前ヒット祈願報告会イベントが行われ、共演の永山瑛太、玉木宏、瀧本美織、橋本一監督と共に出席した。
この作品は、90年の生涯で描いた作品3万点以上、孤高の絵師・葛飾北斎の生きざまを描いた物語。「富嶽三十六景」などで知られる北斎の歴史的資料を徹底的に調べ、残された事実をつなぎ合わせて生まれたオリジナルストーリーだ。
報告会イベント前には、晩年の北斎が通ったといわれ、86歳の時に大絵馬に描いた晩年期最大級の肉筆画「須佐之男命厄神退治之図」を奉納したことでも知られる墨田区にある牛嶋神社に一同揃って大ヒット祈願をし、イベントに挑んだ。
北斎の青年期を演じた柳楽はヒット祈願を終えて「本当に北斎の絵が悪いものを跳ね返して、しっかりと断ち切るような力がある気がします。今は大変な状況ですけど、この映画が持つ力が悪いものを跳ね返せたらいいなと、感じました」と明かした。
劇中の阿部寛のセリフ「絵で世界を変えられる」にかけて「映画で世界は変えられるか」と質問されると、柳楽は「僕は思います。今までアートだったり、映画だったり表現するものを通して勇気をもらっています。時代を超えて、僕たちに刺激を与えてくださって、映画館を通して勇気を与えるということを考えると、確実に変えられるなと…」とコメント。
続けて「全体を変えるというよりも、一人一人の気持ちのモチベーションを変えられる力があるんじゃないかなと感じます」と力強く語った。
田中は「世界かぁ…、どうなんだろうな。僕にはわからないです。力はあります。絶対にあると思います。その力がどう受け止められるかということだと思います。少なくとも人の心に伝わることは確かです」と告白。
永山は「近所のおばさまが、僕の作品を見てくださって、『次の作品楽しみにしてるよ』と雑誌の切り抜きを見せてくれた時の笑顔を見たときに、そのおばさまの何か人生か生活を少しでも変えられたんじゃないかと…。世界というか人それぞれの生活の一部といいますか、そういったところに何かあてはめれる何かエネルギーを持っていると思います」としみじみと話した。
玉木は「作品がつくられる以上、前向きな力でつくられていると思うので、そのパワーは…。皆さんと同じなのですが、一人一人の気持ちが変わっていけば大きく変わるんじゃないかと思います」と説明。
瀧本は「世界、という大きなものかはわからないですが、人の思いや気持ちは変えられると思いますし、自分自身もいろいろな芸術を見て、たくさん勇気づけられて強い気持ちを持ったり、子供の頃に見た作品はずっと忘れないですし、作品はずっと残るものなので、変えられるんじゃないかと思います」と語った。
また、劇中「こんな日だからこそ描く」というシーンにかけて「こんな日だからこそやり遂げたいこと」を質問されると、柳楽は「僕、映画大好きですし、銀幕大スターが大好きで…。やっぱり映画を映画館で見たいということを感じます。どんな状況であっても、平和な時でもひたむきに頑張るというのはありますし、信じていくという力が大切なので、映画館で映画を見たいと思います」と回答。
永山は「撮影現場に行ってもいろいろと気を使いながら、お芝居をするんですけど、もちろん本番ではマスクを外して思い切りセリフを吐く、そして1カット1カット、スタッフとキャストで丁寧に作り上げていく生業に携わっています。こんな日だからこそ、誠心誠意マスクを外して芝居をして、日本の皆さんを明るい気持ちに出来ればと思って毎日生きてます」と語った。
玉木は「2つありまして、本来であれば昨年公開の映画なので、ちょうど1年半前くらいに喜多川歌麿(玉木の演じた役)の絵がバックプリントされた服を手に入れて。公開時にイベントに来て行こうと思っていて、今日着てこれたことです」と笑顔で明かした。
また、昨年に女優の木南晴夏との間に第1子が誕生した玉木は「つい先日祖父が100歳になりまして、自分の子供が生まれたこともあるので、早く会いに行ける日が来るといいなと。それはやり遂げたいなと思います」と希望を語った。
最後に柳楽は「一日も早く新型コロナウィルスが収束して頑張りたいなと思っています。今日はありがとうございました」と感謝。
田中は「このHOKUSAIに出していただいたことで、すごくたくさんのことを勉強させていただいて。やはり北斎という人は、その時代その時代の常識と真っ向から対峙した。それを言葉にしたし、絵にしたし…。時代によって常識というものは変化していくのだと思いたい。こんな時だからこそ、余計に常識と向き合うことなんじゃないかと。僕たちは常識に行き過ぎてるんじゃないかと、それを北斎が示してくれた。北斎こそが人々を愛し姿を描いたと思います。ぜひ北斎に愛されに映画を見に来ていただければと思います」と呼びかけた。
映画「HOKUSAI」は、5月28日(金)全国ロードショー。
©2020 HOKUSAI MOVIE
配給:S・D・P
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