舞台上で凛々しい姿を披露している梅枝さんですが、素顔は小学5年生の少年。学校での出来事を楽しそうに報告する姿を、父・時蔵さんがあたたかい目線で見守ります。

中村時蔵 梅枝に「疑問に感じたことは解決してほしい」

――梅枝さん、学校で流行っていることを教えてください。

梅枝:だいぶ前からドッジボールが流行っていて、最近はカードゲームですね。ポケモンカードを持ち寄って、みんなで開封することが流行っています。

時蔵:ムーンウォークは?

梅枝:それは流行っているわけじゃない。

――ムーンウォークをやっているのですか!?

時蔵:映画『MICHAEL/マイケル』がすごく評判になっていたじゃないですか。その少し前からマイケル・ジャクソンにハマり始めたようで、僕もマイケルが好きなので「この曲とこの曲のミュージックビデオを見たらいいよ」と教えて。映画も一緒に観にいきましたし、マイケルの魅力は不滅だなと実感しましたね。

――以前、将来の夢はプロ野球選手とYouTuberだと話していましたが、その後、変化はありましたか?

梅枝:プロ野球選手になるというのは今も同じで…。

時蔵:YouTuberはやめたの?

梅枝:やめた。

――一人の父として、また、歌舞伎界の次世代を教育する立場として、子育ての軸にしているのはどのようなことですか?

時蔵:コロナが明けたころから強く思っているのですが、やはり役者は「人間性」が大事だなと。「芸は人なり」と言いますが、単に人間性の良し悪しというより、生きていく中で直面する物事をどう捉え、どう疑問を持つかが大切だと思うんです。

先輩方を見ていても「最終的には人間性なんだ」と感じますし、どういう人生を歩んできたかが芸の年輪になって表れるのだと実感しています。

それをふまえて、息子には芝居がどうこうというよりも、疑問に感じたことは自分から解決していってほしいと伝えています。

特に歌舞伎は「こういうもの」という固定観念が多くなりがちな世界だからこそ、「なぜだろう?」と思ったことをそのままにせず、自分なりに調べて考える作業が大切ではないかと。

僕自身も、彼から何か聞かれたら答えますし、それにプラスアルファでさまざまなことを教えてあげられる存在でいたいです。 

――めざましmediaのコンセプト“好きでつながる”にちなんで、二人の好きなものを教えてください。

時蔵:それはゲームですね。ゲームですか?

梅枝:ゲームです。マイケル・ジャクソンも好きだけど、やっぱりゲームが一番。最近、一緒にやったものだと『スプラトゥーン』で、その前は『パワプロ』(パワフルプロ野球)をやっていました。

――どちらが強いのでしょうか?

時蔵:それは僕です。当たり前ですよ(笑)。僕は一人でやるRPGが好きなんですけど、息子がそれを見て「やりたい」と言って、違うセーブデータを作ってやっています。なかなか全クリまではできないですけどね。

僕も子どものころは父がスーパーファミコンをやっているのを横で見てゲームを始めたので、息子が『ファイナルファンタジー』や『ドラゴンクエスト』などに興味をもってくれるのはうれしいです。

――梅枝さん、ゲームのどのようなところが面白いですか?

梅枝:負けたときはやっぱり悔しいですけど、勝ったときの爽快感がなんともいえません。

――いつかお父様を打ち負かしたいという思いは?

梅枝:はい、めっちゃあります(笑)。

――それはいつごろになりそうですか?

梅枝:明日にでも。

時蔵:明日!?頑張ってください(笑)。

撮影:今井裕治

<公演概要>

『錦秋十月大歌舞伎』

東京・歌舞伎座 10月2日(金)~20日(火)

【第一部】
一. 湧昇水鯉滝『鯉つかみ』
二.『義経千本桜』川連法眼館

【第二部】
一.『近江源氏先陣館』盛綱陣屋
二.『山帰強桔梗』

【第三部】
一.『義経千本桜』渡海屋 大物浦
二.上『屋敷娘』下『近江のお兼』

歌舞伎座公式サイト「歌舞伎美人(かぶきびと)」
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/985/