<山内瑛介(ディレクター)コメント>

今村騎手がGⅠレース女性初騎乗初制覇という偉業を成し遂げる――いつかこういう大きなことをやりかねない「スター性」みたいなものを持った方だなと感じていましたし、信じていました。

昨年5月、ちょうど今年の「オークス」の1年前に、関東で修行中の今村騎手を取材した帰りに、スタッフみんなで「いつかまた大きい舞台で何かあるといいね」と話したことを覚えています。ですが、こんなにすぐチャンスをつかむとは、正直1年前は予想していなかったです。

「オークス」で今村騎手が優勝した瞬間は、放心状態でした。こんなことが起きるのだなと。レース前は、世間的にも今村騎手の勝利を疑う声もあったかと思いますが、それを一度の騎乗で覆した姿を見て、改めてすごい騎手だと思いました。

長年密着取材を通じて、数多くの変化や成長を感じてきました。ただ、それを私自身の言葉で語るよりも、このドキュメンタリーをご覧になるなかで感じていただくのが一番いいのではないかと思っています。

本作では、そのときどきの今村騎手の姿や、ご本人の自然な言葉を大切に描いています。それを見てどう感じるかは、人それぞれだと思いますので、受け取り方はご覧になる方それぞれに委ねられればうれしいです。

今年の歴史に残る「オークス」のレースを改めて見返してもらったときに、一回目とは全然違う気持ちで見ていただける作品になっているのでは…そういう作品になればいいなと願っています。