『いちばんすきな花』第8話完全版
潮ゆくえ(多部未華子)や深雪夜々(今田美桜)、佐藤紅葉(神尾楓珠)が集まる春木椿(松下洸平)の家に以前住んでいた人の名前が“志木美鳥”だとわかった。
おのおのが“美鳥”という知り合いがいるという話になるが、名字が違っていたり、印象も違うなど、どうもそれぞれの想像した人物像が重ならない。いっそのこと本人に直接確かめてみようと、唯一連絡先を知っているゆくえが連絡をしたが、美鳥(田中麗奈)は電話に出なかった。
そこでゆくえは「春木椿、深雪夜々、佐藤紅葉、この人たち知ってる?」とLINEでメッセージを残す。すると、春木家からの帰り道、ゆくえのスマホに美鳥から着信が…。
椿は仕事帰りに実家に寄り、家族に聞いてみるが、母・鈴子(美保純)も弟・楓(一ノ瀬颯)も転校した後の “志木美鳥”に心当たりが無かった。
美鳥と喫茶店で待ち合わせるゆくえ。実は、美鳥が椿たち4人の共通の知人だと知っていたのだが、まだみんなに伝えていなかった。
4人といっぺんに会うのは美鳥も困るだろうと考えたのだ。
その頃、春木家では、椿と夜々、紅葉が美鳥は共通の知人だったのだろうかと話をしていた。夜々はもし自分がゆくえの立場だったら、美鳥が共通の知人だったとしたら、まず2人で会うと言う。
そんな時、夜々の携帯にゆくえから着信が。紅葉も電話を代わって話を聞くと、2人で椿に対し家にいるよう念を押して帰ってしまう。
何のことやら分からない椿が1人で家にいると、玄関のチャイムが鳴る。やって来たのは美鳥だった。
ゆくえ、椿、夜々、紅葉が友だちと聞いて楽しくなったと話す美鳥。
椿は中学時代の美鳥を思い出す。ケンカしたと言っては身体に傷をつけて登校する美鳥は、同級生たちに嫌われていた。だが、ある日、実家の店先で花を見ていた美鳥に椿が声をかけると、時々家に来るようになる。
美鳥は店の手伝いをしたり、鈴子に料理を教わったりして、椿は美鳥に将棋を教えた。そして、美鳥は将来、自分の家、帰りたい家が欲しいと椿に話し、憧れの家の絵を描いて渡した。
しばらくして、美鳥は突然家に来なくなり、椿は転校したことを知る。椿は現在の美鳥を見てほっとしていた。
夜々と紅葉はゆくえの家へ。ゆくえは2人に美鳥との経緯を話して詫びるが、夜々たちは2人づつ会うのが正解だと言う。
そんな中、紅葉の表情は複雑。紅葉はゆくえたちほど仲が良かったわけではないと思っているからだ。すると、ゆくえは美鳥から聞いた紅葉の話をして…。
そこに、ゆくえの妹・このみ(齋藤飛鳥)が帰宅。夜々は泊まっていこうと促すが、紅葉は居心地悪そうにした。
美鳥が椿の次に会ったのは夜々。
夜々のアパートで美鳥は手料理をふるまう。夜々に母親のことを聞かれた美鳥は、北海道の家で兄が看ていて施設に入れることも考えているようだと話した。
話をしながら、夜々も自分が知っている美鳥を思い出す。
夜々が幼い時、高校生の美鳥は夏休みの間、深雪家にいた。夜々の記憶の中の美鳥はポワポワして穏やかで、将棋を教えてくれた。しかし、当時の美鳥は親戚中から嫌われ、たらい回しにされていたのだ。
夏休みが終わると、美鳥は高校に通うため1人で新潟に戻る。美鳥の母と兄は北海道で暮らしていた。
「おのでら塾」で、ゆくえは望月希子(白鳥玉季)が穂積朔也(黒川想矢)に気を使っていることを知る。クラスメイトに嫌われている希子は自分に接していると、朔也も同じ目に遭うのではと考えていたのだ。
希子と入れ違いに来た朔也が来る。朔也から学校の先生は相談に乗ってくれるのかと聞かれたゆくえは、「なんとかしてくれる人もいるけど、してくれない人もいる」と答える。
そして、クラスメイトには「みんなが嫌いだから」という理由で希子のことを嫌う人もいるだろうけど、朔也が“みんな”にならなかったのはすごい。それだけで希子は救われると伝えた。
仕事帰り、ゆくえは朔也への対応を電話で美鳥に話す。間違っていないと答える美鳥にゆくえは安心する。
すると、ゆくえの先生をしていた頃、自分は塾のみんなから嫌われていたと言う美鳥。ゆくえは自分と赤田鼓太郎(仲野太賀)は美鳥が好きだったと伝える。
ゆくえとの電話を終えた美鳥は、紅葉に連絡して…。