“平成にタイムスリップ”できるとして「懐かしい」「エモい」「かわいい」「わかるー!」と共感を呼び、話題となっている『平成恋愛展』。
めざましmediaでは、仕掛け人となった増田周平さんに制作秘話をインタビュー!
“平成の恋愛模様”をどのように展示しているのか。なぜ人々から共感の声を集めているのか。人気の秘密に迫ると、“没入感”を意識して練られた構成の裏側や、「恋愛ってこんなに自由だったんだ」とハッとした気づきについても明かしてくれました。
平成の“感情”を展示!没入感を意識した仕掛け人が語る制作秘話
平成の30年間(1989年から2019年)を、初期・中期・後期の3つに分類し、約3000点のアイテムが集められている『平成恋愛展』。触って遊びながら“平成の恋愛”をたどることができる体験型の展覧会です。
最初に現れたブースは“学校”。
中に足を踏み入れると、机や椅子がならんだ教室が出現!
放課後、オレンジ色の夕日に包まれているような雰囲気に、一気にあの頃の青春時代に戻ったような感覚に―。机の上には、文房具やノート、参考書、中には作り途中のミサンガなど細かいアイテムがちりばめられています。
「まず教室で、皆さんを平成時代にタイムスリップさせて、そこからアイテム一つ一つを通して当時を感じてもらえる構成にしました。」
そう語ったのは、『平成恋愛展』の企画・総合演出を手がける増田周平さん。
増田周平さん:
最近、平成カルチャーの人気が再燃している中で、当時の人がどういった感情でアイテムを使っていたのか。どのような気持ちでときめいていたのか。そういった“感情”にフォーカスしたら面白いのではないかと思いました。ただ表面的にかわいくて懐かしいアイテムを飾るだけでなく、恋愛というフィルターを通すことで、感情を展示できるのではないかと考えました。
根底にあったのは「感情を展示すること」だったという増田さん。
ポケベルの早打ちチャレンジや、実際に番号をかけることができる固定電話。さらに、ガラケーを手に取ることができたり、写真アプリ『SNOW』で遊んだり。体験できるブースを多く組み込みこむことで、より“没入感”を意識したといいます。
増田さん:
展示を見るだけだと、一個距離ができてしまい「へー、かわいいね」で終わってしまいますが、実際に触って気持ちに一歩踏み込むことで、当時のときめきに近づくことができると思いました。なので、今回の展覧会では、基本的に展示物は全て触れることができるようにして、平成当時の恋愛に没入できるようにこだわっています。
平成の30年を10年ずつ『初期・中期・後期』の3つに分類された今回の展覧会。
増田さんは、展示内容を詰めていく過程で平成30年間の歴史を振り返ったとき、変化がギュッと詰まった時代であったことに気づいたようです。
【初期(1989年~1999年)】
ポケベルや手紙など連絡手段が限られていた時代
【中期(2000年~2009年)】
ガラケーが登場して少し便利になった時代
【後期(2010年~2019年)】
スマートフォンが普及してコミュニケーション方法が圧倒的に増えた時代
増田さん:
平成の大きな変化を10年ずつ見ていくと、『ポケベル』『ガラケー』『スマホ』と、大きくコミュニケーション手段の変化で分けることができて、平成全体を捉えやすかったです。そこを軸に、時代をたどる形で展示していくことにしました。
筆跡や言葉使いなど、時代の変化が見て取れる展示物の数々。
リアリティーが追求されている内容だからこそ、実際に自分が青春時代に経験していなくても、どこか懐かしさを覚えたり、追体験しているような感覚に陥っていきます。
増田さん:
「あ、こんな感じあったよね」みたいな、懐かしさを覚えてもらえるというところが、“恋愛”をテーマした良さだと思います。
例えば、初期を知らない人でも「こうやって思いを伝えているんだよね」「昔はこうやってたんだ」と理解ができるんですよね。恋愛って誰しもスタイルは違えど、気持ち的には共感できる文化だと思うので、初期・中期・後期と、知らない時代と知っている時代を見比べてもらうと面白いと思います。
当時、恋愛をしていた人の気持ちを体感できるように意識されたアイテムの数々。増田さんは「細かいやり取りにも注目してほしい」と語ります。
増田さん:
今回の展示はモキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)という手法をとっています。本当に起きているストーリーのように感じられて、その先の展開を想像して楽しめるようにしています。「ここがこうつながっているな」「だからこういうやり取りをしているんだな」みたいなやり取りがイメージできるかなと思っています。
一つ一つ紐解いていくと、初期・中期・後期、全体を通して大きなストーリーでつながっているという展覧会。
そんな『平成恋愛展』の企画・総合演出を手がける増田さんですが、展覧会における分類では『中期』にあたる30代。自身が経験していない、初期や後期の文化はどう吸い上げていったのか。どのように約3000点ものアイテムを集めたのでしょうか。
