坂本冬美「59歳になりました、ありがとうございます」
バンドの演奏に迎えられ、3月30日に誕生日を迎えた歌手・坂本冬美さん。
19歳で和歌山県から上京し、その後デビュー。今年2026年に40周年を迎えた坂本さんは、圧倒的な歌唱力で、紅白歌合戦には実に37回出場。
しかし、この40年を振り返ると、歌と離れたい時間もあったといいます。
坂本:
もう辞めるつもりで、もちろん容体とかは言っていませんでしたけど、このままフェードアウトなんだろうなと思っていました。
『ノンストップ!』は誕生日当日に行われたライブを取材。苦しい時を乗り越え、歌い続けられたワケに迫りました。
スタッフ:
お誕生日おめでとうございます。
坂本:
59ちゃいになりました(笑)。還暦前でございます。ありがとございます。
誕生日のこの日は「ビルボードライブ東京」でライブを開催。
今年デビュー40周年の節目に、新曲『遠い昔の恋の歌』をリリース。アニバーサリーイヤーを駆け抜けています。
坂本:
幸せな歌手人生だったのではないかなと思います。人との出会い、そして曲との出会いに恵まれたなというように感じますね。
まず恩師・猪俣公章先生との出会いがあって、歌手への道が開けました。8曲候補曲を頂いていたんですね。私は石川さゆりさんの「津軽海峡冬景色」を聞いて歌手になりたいと小学校5年生の時に思ったんですが、ですからなんとなくしっとりした女歌も8曲の中にあって、ひそかにこれがいいなっていうのがあったんですけど、真逆の『あばれ太鼓』になったんです。
坂本:
19歳で「どうせ死ぬとき裸じゃないか」って意味分からなかったです(笑)。力強い男歌でドーンっといけたんだろうなと思います。
本番前、ルーティンとなる楽屋での声出し。衣装に着替え、バースデーライブが始まります。
スタッフ:
すごい、衣装がおきれいです。
坂本:
ちょっと地味かしら(笑)。
スタッフ:
いやいや!
坂本:
足元、映さないで~スリッパ!スリッパ!
クラブとレストランが一体となったビルボードライブ。数々の人と曲に出会った冬美さんが、自身の代名詞である『夜桜お七』で一気に盛りあげます。
坂本:
やはり『夜桜お七』、恩師・猪俣公章先生が他界された後にリリースさせていただいたこの曲がなかったら、紅白にもこんなに出させていただけなかったでしょうし、皆さまの応援をいただけることはなかったのではないかなって。
自分で言うのもなんですけどカッコいい楽曲で、「坂本冬美=夜桜お七」みたいな、代名詞かなと思っております。
デビュー15年目、歩みを止めた理由…
ジャンルに縛られない柔軟性で駆け抜けた40年ですが、実はそのなかで、歩みを止めたこともありました。
坂本:
猪俣先生が亡くなった後、父も亡くなったりして体調も少し崩したりして、色々なことが数年にわたって重なった時があって、ちょっとしんどいなって。精神的にも肉体的にも限界だなって感じたのが、12年目くらいからなんですね。
そのことを事務所の社長に伝えて、ちょっとお休みをしたいと。
でもお休みをしたいと言ってもすぐに休みが頂けたわけじゃない…、2年くらい先まで劇場公演も含めて入ってますので、まず「15周年までいったら、休ませてください、リセットさせてください」ということでやっと休業になりました。
たまたま数カ月たった時に死亡説とか重病説とかびっくりするようなことが新聞に載ったりしまして「あらら、どうしましょう、ここにいるのに」なんて思いながら、
でも私が引退するとかハッキリすることを言わなかったからそんな憶測を呼んでしまったのかな、とか、引退って言わなきゃいけないのだろうか、とか、また思い悩んでいる時に出会ったのが、『岸壁の母』を歌ってらっしゃって、浪曲を子供の頃から歌っていらっしゃった二葉百合子先生。先生と出会うことができて、また再び歌いたいという思いになりました。
坂本:
二葉先生の力強い歌声が突き刺さってきたんですね。私15年でギブアップして、情けなくなっちゃってるのに、65年歌っていらっしゃる二葉百合子先生が、この力強い歌声と精神力を(持っていらっしゃる…)。
もし自分も身につけることができたら、もしかしてもう一回歌うことができるかもしれないと思い、お手紙を書いて、門をたたきました。
(先生は)「いらっしゃい」と言ってくださって、お稽古をすることになってそれから復帰という形になりました。
1年間の休養後、復帰した坂本さんは『また君に恋してる』などのヒット曲を再び生み出しました。
これまでの歌手人生を、改めて振り返ってもらうと…。
坂本:
それなりに色んな選択が、もちろん先ほどの休業もそうだし、復帰もそうですし…、それも人生の選択だったと思うし。
まあ、あんまり浮いた噂はありませんけども、結婚を考えた時期もありましたし、でも今も1人でいますけど、今がとても充実して幸せだから、あれで良かったのかなって。
運命の人、運命の曲との出会いを経験。そんな冬美さんには最近、ますます幸せを満たしてくれる存在がいるそうで…。
坂本:
もう癒やしはね、なんかね韓国ドラマ見ちゃうんですよね。ドラマ見てファンミーティングとか、「東京にくるの?じゃあちょっと見てみたい」ってちょっと行ったりなんかして。
でも1回、パク・ウンビンさんの時は本当に申し訳ないんですけど、裏の手を使いました。これはファンの皆さんに本当に申し訳なかった。みなさん大変な思いしてチケット取ってらっしゃるのにそれはもう本当に…、幸せな時間を過ごさせていただきました。
さらに親友でもある演歌歌手・藤あや子さんと韓国へ行き、衣装を着て楽しむほどのハマりよう。
ライブは大盛況、そして趣味も充実する冬美さん。40周年を迎えた今、改めて目標を聞きました。
坂本:
今までは大きな町しか行ったことがないので、40年といいましても。あのほんとに小さな町に伺ってキャパシティほんとに800とか、500とかそんな小さな会場でコンサート回って、1日温泉入ってとかね、そういうゆるーい感じでこれからの10年いけたらなと思います。
(『ノンストップ!』2026年4月6日放送より)
