山田邦子さんが、がんになって変わった考え方を明かしました。
7月2日(日)の『ボクらの時代』は、俳優で画家の片岡鶴太郎さん、お笑いタレントの山田邦子さん、演歌歌手の山内惠介さんが登場しました。
片岡さんと山田さんは、1980年代のバラエティ番組で数多く共演。山内さんと片岡さん、山田さんは共演をきっかけに、プライベートでも親交を深める仲です。
山内惠介 ファンからの支えを思い出し涙
山田さん、山内さんは、それぞれYouTubeチャンネルを立ち上げ、新たな発信に挑戦しています。
片岡:邦ちゃん、YouTube、積極的だよね。
山田:楽しいですね。『オレたちひょうきん族』(フジテレビ)の話も結構しましたし。誰が一番モテたか、とか。
片岡:はぁーん。
山内:発言はもう、とにかく怖いものがないですからね。もう、何でも…(笑)。
山田:そんなことないよ(笑)。気を遣いながら!やっぱ、コメントが来るから。直だよね。昔は、ファンレターいただくとか、番組におハガキもらう、それから新聞の投稿くらいだよね。だけど今は、すぐだもんね。
山内:ね。コメントで、ポンとね。
山田:距離がすごい近い。
山内:ええ。
山田:お叱りもあるけど。私、昨年末の「M-1(グランプリ)」の審査員やったときに、知ってる人は「ああ、審査員やるんだね、よかったよかった」って言ったけど、すごい若い人、(私のこと)知らない人が「おばちゃんは誰だ」「誰だ、この素人」とか、すごいのがあって(笑)。でも、面白いから「あ、山田邦子と申します。よろしくね」とか返してた。なるべく返信してるんですよ。そしたら、ファンの人が「いちいち答えなくていいですよ、こんなやつら」とか。
山内:(笑)。
山田さんは、そこからファン同士の交流が始まったといい、「今度は、私がいなくてもやり合ったりして。面白い」と、新しい発見を語りました。
すると山内さんも「ファン同士の方の交流が、YouTubeやることによって盛んになってる感じがある」と実感を語りました。
片岡:惠ちゃんもそうなの?
山内:やっぱりあります。「惠友」とかっていって、みなさんがつながってくださって。
山田:「惠友」。
片岡:「惠友」っていうの?
山内:はい。それでコンサート会場で各地の方がお会いになって。いいことですよね、それ。
山田:いいことだよね。
山内:ツールが多くなるっていうのが。もういまだに僕、コロナが緩和してきても、オンラインライブっていうのを欠かさずやってまして。会場に来られない、全国の方が、札幌でやってる模様が見られたりとか。
山田:コロナ禍で、いっとき(山内さんは)全部のコンサートを失ったんですよ。
山内:中止、延期になりましたね。
山田:全部、中止、延期、中止、延期となったとき、これをファンが支えたんですよ。
山内:ちょうど僕の20周年が、2020年だったんですよ。
山田:そうか。
山内:またファンの人たちも、「山内惠介いろんなことあったけど、応援してあげようよ」って…。
山田:泣きそうになってる(笑)。
山内さんは、ファンからの支えを思い出し、目に涙をためて感謝しました。
片岡鶴太郎 古着のコーディネートが若い世代に大反響
また、山内さんはコロナ禍の片岡さんの姿勢にも感化されたと語りました。
山内:鶴太郎さんが、ずっとそのお時間も絵をお描きになってたりとか、今ご自分がやれることを一生懸命されてる。「あ、自分もそういうことができるようになんなくちゃいけないな」って。
片岡:ドラマもなくなる、絵の展覧会もなくなる。となるとこの3年、4年は、姿を現さなくてすむんだと思ったわけですね。現さなくてすむんであれば、この3年間の間にファッションも1回、全部ちょっと変えてみようかなと思って。
山田:もとから、おしゃれだけどね。
片岡:僕は、古着が好きでね。で、古着屋さんへ行って、全部チョイスして。
山田:自分で?
片岡:全部です。4軒くらい行って、プライベートで遊びに行ったりとか、仕事で着るのを、車に乗る前の駐車場で写真撮って、それを上げてたんですね。それが、ちょっと反響があって。
山田:インスタにね。おしゃれなのよ。
山内:20代の子たちも見てて、「めちゃくちゃかっこいい」って。
片岡:そうですか。
山内:「あんなにかっこいい60代いない」って。
山田さんは「今日もこれを選ばれてるけど、なかなかですよ。柄に柄って難しいよ」と片岡さんの衣装に突っ込み「上級者だなって。おしゃれですよね」と唸りました。
山田邦子「がんになって考え方を変えた」
コンサートでは、華やかなステージで魅せる山内さんですが、コンサートが終わり家に帰ると、「いきなり孤独感に襲われることがある」といいます。
山田:ギャップがすごいからね。
片岡:あまりにもね。
山田:すごいスポットライトと、(自宅で一人で)ショボーンっていう。
山内:そのときに「あ、邦子さんだったら、電話出てくれるな」と思って電話して。「ちょっと今、すごく寂しくなっちゃってるんですけど」って言ったら「大丈夫、お風呂入って、湯船に浸かったら温度も上がって、すごく楽になるよ」って。「あとは、誰も見てないところでスキップしたりとかね」。その孤独からの、這い上がり方みたいなものを教えていただきました。
山田:先輩風吹かせるわけじゃないんだけど、ちょっと言えることは言ってあげようかなって。
山内:邦子さんは、深夜にお電話しても…。
片岡:とるの?
山内:とってくれるんですよ。
片岡:すごいな。
山内:普通は、スリープにしたり…。
山田:いや、昔はとらなかった。みんなは「頑張ってないから駄目なんだろう」と思って、全然、電話なんかも出なかったんだけど。だけど、私がんになってから、ちょっと考え変えたの。やっぱり、病気になってみると、みんなに支えられた。先生がいなきゃできないし、看護師さんなんか24時間看てくれるし。道行く人に「頑張ってね、私もなんですよ」なんて言われちゃって。そこから「ああ、そうか、今できることは今やろう」と思って。
片岡:ああ。
山田:知らない人からかかってくるわけじゃなくて、もう大親友しか電話かかってこないんだったら、やっぱりこの人に時間を使おうっていうふうに、ちょっと変わったの、考えが。
片岡:なるほどね。
片岡さんは「そういう、がんをきっかけにまたひとつ新たな自分を作っていくという、その前向きな姿勢ですよね。その生き方が、また命を延ばしてくれますよね」と感心しました。