<柏木由紀&甲斐翔真 コメント>
柏木:私が演じるまさきは、会社では中堅社員という立場で部下を抱え、日々仕事を一生懸命頑張っている34歳の女性です。もっと上を目指したいという思いが強いため、自分の年齢のことを忘れ、恋愛のことは、ついあと回しになってしまう。
気づけば、「もう面倒かもしれない」と感じてしまうところも含めて、とてもリアルな人物だと感じました。
いわゆる“34歳あるある”といえる存在で、「こういう人、いるよね」と思っていただけるのではないでしょうか。背伸びをしているわけでも、作り込まれているわけでもない、本当に等身大の34歳。そのリアルさこそが、この役の一番の魅力だと思います。
甲斐:僕が演じる矢代篤は、恋を諦めかけているまさきに対して、「人は年齢じゃない」とまっすぐに言いきる存在であり、物語に新たな風を吹き込む人物です。仕事は優秀で結果も出している一方、出世にはさほど執着しない。その余裕ともとれるスタンスが、彼の魅力のひとつだと思います。
どこか周囲とは価値観が異なり、何を考えているのか簡単には読ませない。でも、思いを伝えるときは驚くほどストレートで、ときにキザともいえるほど真っ直ぐに踏み込んでくる。その振り幅こそが、このキャラクターの面白さ。
つかみどころのなさと大胆さを合わせ持つ存在として、楽しんでいただけたらうれしいです。
柏木:私とまさきは、とてもよく似ていると思います。早く家に帰りたいとか、恋愛を少し面倒だと感じてしまうところ、一人のほうが楽だと思うところにとても共感できます。外では後輩もいて仕事もしっかり頑張りますが、その分、家ではもう頑張れないという感覚もそっくり。「私なんて」「もう、年だから」とつい口にしてしまうところも、自分自身のように感じるほどです(笑)。違うのは、職業や、仕事をテキパキとこなす部分くらいだと思います。
あと、私自身もおひとりさまで過ごすことが多いです。ラーメンや焼き鳥も一人で行きますし、先週もサラリーマンの方ばかりで女性は私一人というお店で、気にせず食事を楽しんでいました(笑)。
一人の時間は本当に楽で、誰かと一緒だと「どこに行く?」「何を食べる?」と考えたり、相手に気を遣ったりしてしまうこともありますが、その点、一人なら気を遣わずに好きなものを好きなタイミングで楽しめます。一人で過ごす時間がとても好きなんです。
甲斐:僕にとって柏木さんは、青春時代にテレビでずっと拝見していた憧れの方です。実際にお会いすると、本当に柔らかく穏やかな雰囲気をお持ちの方でした。ご本人は「お芝居は久しぶりで、少し苦手意識がある」とおっしゃっていましたが、初日からそのような印象はまったく受けませんでした。
相手役として向き合っていても、自然とすっと芝居に入っていける感覚がありました。現場での立ち振る舞いもとても素敵で、気づけば自然と周囲を引っ張ってくださるような存在です。本当に素晴らしい方だと感じながら、ご一緒させていただいています。
柏木:私は、中学生のころからこの仕事をしてきたので、これまでずっと仕事第一に生きてきました。仕事が本当に楽しく、できるだけ忙しくしていたいという気持ちが今も強いです。
同世代の方々が結婚や子育てをしている様子を見ると、そういう人生もとても素敵だと感じる瞬間もあります。それでもやはり、自分は仕事が好きだという気持ちを肯定して大切にしたいです。その先に恋愛や別の道が広がっていけばいいなとも思いますが、今は仕事が一番。
30代になると誰もが考えることだと思いますが、正直なところ、まだ自分の中での正解は見つかっていません。
甲斐:恋愛に関しては、矢代よりもどちらかというと守りなタイプだと思います。ミュージカルの役でも、大恋愛というか、恋に真っ直ぐに突き進んでいく役を演じることが多いですが、自分自身はそういう感じではないですね(笑)。
でも、好きだと思ったら行かないわけにはいかないじゃないですか。行かなければ、その人との関係はそこで終わってしまう気がするので。だから、猪突猛進に突っ込んでいくのではなく、状況をいろいろ考えながら、少しずつ距離を詰めていくタイプかもしれません。そこは、矢代とは少し違うのかなと感じています。
柏木:そもそも、どうして元カレの猫を預かることになったのか、その経緯が物語の大きな入り口になっています。そして何より、しゃべる猫・ヨミチの存在が本作の大きな魅力です。第1話には、まさきがどのような人物で、これまでどんな人生を歩んできたのかがぎゅっと詰め込まれています。
そのうえで描かれる、ヨミチとのやりとりやかけ合いが、最大の見どころです。テンポのよい会話を楽しみながら、ぜひドラマをご覧いただけたらうれしいです。
甲斐:今回、いわゆるラブコメに挑戦するのは初めてでした。壁ドンのシーンや、少女漫画のような甘いセリフ・展開を本格的に演じるのも初めてで「そんなことある?」と思う場面も正直ありました(笑)。
ただ、その「ありえないよね」という世界にキュンとするのが、ラブコメの魅力だと感じています。韓国ドラマを見ていても、実力派の俳優が本気でラブコメに挑んでいるからこそ面白いと感じますし、今回挑戦してみて、やはり大切なのは中途半端に演じるのではなく、思いきり振りきることだと実感しました(笑)。
「俺と付き合ってくれますよね」なんてセリフは、人生で言うとは思っていませんでした(笑)。なかなかインパクトのある言葉ですよね。この作品だからこそ言わせていただきましたが、あのセリフをさらっと言える人は相当自信がある、いわゆる俺様系のキャラクターだと思います(笑)。
僕自身はそういう性格ではないので、自分の口からこのセリフを言うには、かなり心の準備が必要でした。そんなラブコメならではの胸が高鳴る展開と、思いきり振りきった演技を楽しんでいただけたらうれしいです。
