映画「笑いのカイブツ」の初日舞台挨拶が1月5日に行われ、岡山天音さん、仲野太賀さん、松本穂香さん、板橋駿谷さん、滝本憲吾監督が登壇しました。

本作は、“伝説のハガキ職人”ツチヤタカユキさんによる同名私小説を映画化。

うまくいかない現実にもがきながら、「ハガキ職人」として自分の信じる“笑い”を追求し続けた男と、その熱量に突き動かされていく人たちを描いた物語です。

左から)滝本憲吾監督、松本穂香、岡山天音、仲野太賀、板橋駿谷

仲野太賀&板橋駿谷の漫才指導に令和ロマン!

本作の主演を務める岡山さんは観客に向かい「新年からこの映画を選んでくださってありがとうございます」と感謝。

「今日という日を心待ちにしていました。皆さんに見ていただけて、とても幸せです」と笑顔を浮かべました。

また、演じる役について「実在する人と言いつつ、まだこの世にいらっしゃる方を演じることは、なかなかないので、(ツチヤさんの)実際のたたずまいなどをお芝居の上でも持ってきた方がいいのか、僕が役と向き合うときのアプローチを踏襲したほうがいいのか、いろいろと考えました」と回想。

「映画になったときに、どうすればツチヤタカユキという男の生き様がクリアに、ストレートに届くのかを考えて演じました」と話しました。

劇中で、仲間さんと板橋さんは、お笑いコンビとして漫才に挑戦。

漫才指導には「M-1グランプリ2023」で優勝を果たした令和ロマンが入っており、仲野さんは「(令和ロマンが優勝した瞬間は)びっくりしましたね。なんて幸先がいいんだと。“僕らの漫才指導は令和ロマンさんがやっている”これ全面に押し出していきたいですよね」とアピールしました。

続けて「令和ロマンさんに漫才指導をお願いする、うちの製作陣もセンスがいいですよね!」とニヤリ。

さらに、指導の中で印象に残っていることを聞かれると「手取り足取り教えてもらいました。僕は、お芝居で漫才を披露するのは初めてで…」と回顧。

一方の板橋さんは「俺は、高校生の時にM-1に出たことがあります。マイクに手が当たったことだけが受けたときですね(笑)」と述懐し、苦笑いしました。

令和ロマンの漫才指導について「的確でめちゃくちゃ心強かったです」と答えた仲野さん。

2人は、令和ロマンと相方を組み変えながら、漫才の練習を重ねたそうで、板橋さんは「チャンピオンと(漫才を)やっちゃってるんですよね!」と得意げな笑みを浮かべました。

また、漫才シーンは一発撮りだったとのこと。

集まったエキストラの前で初披露した2人の漫才に、滝本監督は「本編では、笑い声を足してない。(2人の漫才を初見で見たエキストラの)実際の声を使っている」と明かしました。

岡山天音は“役者のカイブツ”

イベント終盤には、キャストが事前に観客から募った質問に答える場面も。

「この人は“役者のカイブツ”だと感じた瞬間は?」と質問されると、仲野さんは「(岡山さんの)感情を爆発させるシーンも印象的だったんですけど、個人的には、セリフもなく、顔も見えないツチヤ(岡山さん)がコケるシーンで、そのこけ方が表情も見えないのにめちゃくちゃツチヤらしさを体現していたんですよ」とコメント。

「それを見て、『この人はいい俳優だな』としみじみ思いました」と岡山さんを絶賛しました。

続く、松本さんも「天音さんでありながら、ツチヤさんで、ナチュラルにお芝居に入っていく。(感情を爆発させるシーンでは)ずっと苦しそうだし、戦っているんだなというのを感じつつ、近くで見ていて、天音さんにしかできないだろうなと思っていました」とベタ褒め。

これに岡山さんは「そう答える雰囲気になってましたもんね」と照れ笑いしつつ、「ありがとうございます」と恐縮しました。

映画「笑いのカイブツ」は、公開中。
配給:ショウゲート、アニモプロデュース
(c)2023「笑いのカイブツ」製作委員会