10月17日(木)からスタートするフジテレビ木曜劇場『モトカレマニア』。
元カレを引きずり過ぎて“モトカレマニア”となった難波ユリカ(新木優子)が、新しい職場で出会ったのは、なんと元カレの“マコチ”こと斉藤真(高良健吾)だった。
5年ぶりの感動の再会のはずが、マコチの様子は以前とは違っていて…。ふたりは同僚として働くことになるが、そこでさまざまな事件が巻き起こるというラブコメディーだ。
瀧波ユカリの同名原作コミックを実写化することでも話題の本作で、ぶっ飛びOLのユリカを演じる新木と、女心がまったくわからない天然キャラのマコチを演じる高良に、役柄の魅力や作品の印象、自身の恋愛観について聞いた。
<新木優子×高良健吾インタビュー>
――ご自身が演じるキャラクターをどうとらえていますか?
新木: 元カレをSNSで検索したり、妄想の会話をしたりという、マコチに対しての想いから出るユリカの言動は、周りの人から見るとちょっとイタい女の子に見えるかもしれません。でも、ユリカはすごくポジティブで、そういう自分を受け入れているんです。
だから、マコチに対する気持ちを素直にさらけ出してしまうのですが、そういうところはすごくかわいいと思います。“恋は盲目”と言いますけど、ユリカを見ているとまさにそうで、これはこれでアリかなと思います(笑)。
高良:マコチは、やさしいとかまっすぐとか、という簡単な性格ではないし、空気が読めない単なる天然でもない。世の中とはちょっと違う価値観を持っている人物。ユリカ(の気持ち)をかき混ぜるようなところもあって、ただピュアとかかわいさだけではない、もっと独特な感性を持ったマコチを作っていけたらいいなと思っています。
――“ぶっ飛び女子”のユリカを演じる新木さん、“罪な男”マコチを演じる高良さん。お互い期待するところを教えてください。
新木:マコチは、自分が感じたことをストレートに口に出すような天然キャラで、あまり(ドラマで)見たことがないようなキャラクターだと思います。そういうマコチを高良さんがどんなふうに演じるのか。撮影が進むにつれ見えてくると思うので、すごく楽しみです。
高良:台本を読んでいて面白いのは、本当にユリカがぶっ飛んでいるところ。そのぶっ飛び方がすごくかわいいし、ラブコメはヒロインを応援できるかどうかがすごく大切だと思いますので。
それを新木さんが演じるユリカを想像しながら読んでいたら、「これは面白いドラマになるな」と感じました。それくらいユリカはおもしろいです(笑)。
――原作を読んだ感想と、演じる上でどのくらい原作を意識しているのか教えてください。
新木:私は、普段から少女漫画を読みますが、この原作はぶっ飛んでいる半面、どこか妙にリアルで、それがすごく面白くて、読者を惹きつけているんだろうと思いました。
ユリカを演じる上で、一番楽しみにしているのが、“脳内会議”のシーン。ユリカの脳内にいるさまざまな自分…例えば、“議長ユリカ””弱気ユリカ””堅実ユリカ”“陰湿ユリカ”“いい女ユリカ”などが出てきて話し合うんです。
だれしも自分の中に違う自分がいて、こうやって会議しているんだろうなと思えるシーンで、私自身もどうなるか楽しみです。ユリカだけでなく、マコチの脳内会議も好きなんです(笑)。人によって出てくる脳内の人間も違って、すごく面白いので、ぜひ見ていただきたいですね。
高良:人の恋愛は、他人からしたらあまり興味が持てないことだと思うんですよね。でも、漫画だとなぜか人の元カレ・元カノ事情が面白く見えてくる。原作にはそういう力がある上に、セリフがあって、登場人物がいろいろな表情や行動をしています。
それを自分たちが演じる時に、原作に引っ張られて再現するというのはもったいないな、と。原作の面白さは大切にしないといけないけれど、僕たち生きている人間が演じることできっとそれを超えられると思っています。
原作は3巻まで出ているのですが、ドラマはさらに話が進んでいくので、新しい物語ができていくはずです。僕としては、そこに惹かれるものを感じています。
「別れは自分が生きてきた証」(新木)、「すべての過去は今に影響」(高良)
――ちなみに、おふたりは元カレ、元カノを引きずるタイプだと思いますか?
高良:過去は、歴史だから大事です。すべての過去は、今に影響していると思います。だから、過去を完璧に忘れることはできないし、忘れる必要もないと思っていますけど、過去の恋人に引きずられて前に進めないというのは、少し寂しいことかな、と。
ただ、ユリカみたいにポジティブにここまで引きずるというのは、ちょっと面白い。というか、特別だと思いますね(笑)。
新木:その時期や気持ちなど、いろいろなものが関わってくるので複雑なんですけど…。でも、恋人だけでなく、おばあちゃん家にいた大好きだった犬とか、大切にしていた何かに対する思いは、すごく自分に影響していると思うし、その時の別れを経験したからこそ、今こういう気持ちになれるんだという瞬間があったりもします。
マイナスなことはなるべく引きずらないように意識はしていますが、自分が生きてきた証だと思うので、歴史としてきちんと大切にしたいと思います。
――もし、元カレ、元カノに再会したら、どういう態度を取ると思いますか?
新木:1対1で再会したら声をかけて「懐かしいね」って話をすると思いますけど、お互いに誰かといたら声はかけないと思います。
別れてからは、私の知らない人生を歩んでいるわけで、違う人に見えてしまうかもしれないかもしれないから。それこそ、ユリカがマコチのことを、自分の思ったとおりの元の人であってほしいと思うのと同じ思いかもしれません。
高良:別れ方にもよるだろうし、その人の状況、僕の状況にもよると思いますけど、その人がどうなっていたのであれ、幸せだったらいいです。そうでないと嫌です。
自分としては、相手が付き合っていたころとまったく違っていても当然だと思います。むしろ、そのころからずっと止まっていなかったらいいなと思います。
――最後に視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。
新木:ユリカの言動は、周りから見ると一見イタいですが、そういうものをすべて吹き飛ばして、自分のことを肯定して生きるってすごく楽しいし、人生は自分のものだなと改めて思いました。
見てくださった方の人生にいい影響を与えてくれる作品になればいいなと思いますので、ぜひ楽しんで見てください。
高良:台本がすごく面白いので、これを自分たちが面白がって楽しめたら、きっと見てくださる方も面白がってもらえると思います。共感してもらえる人には共感してもらえると思うし、そうでない人でも登場人物たちを見ているだけで面白いので、笑って見ていただけたらうれしいです。