天海祐希さんと松下洸平さんが、お互いの印象を語りました。

4月スタートの月10ドラマ『合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~』。

原作は、映画化された「孤狼の血」で日本推理作家協会賞を受賞した、柚月裕子さんの「合理的にあり得ない 上水流涼子の解明」(講談社文庫)です。

頭脳明晰で変装の達人である女探偵・上水流涼子(かみづるりょうこ/天海)が、IQ140の相棒・貴山伸彦(たかやまのぶひこ/松下)とタッグを組み、さまざまな依頼を、超大胆な方法で解決。不条理がまかり通る現代の“あり得ない”敵を、“あり得ない”手段で葬る、極上痛快エンターテインメントです。

主演の天海さんと松下さんに、インタビュー。お互いの印象や、ドラマへの意気込み、最近「あり得ない」と思うほど驚いたことなどを、聞きました。

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<天海祐希が松下洸平とクセ強最強バディに!4月期月10『合理的にあり得ない』放送>

天海祐希「想像以上に巧みな方」松下洸平の芝居を絶賛

――2人は初共演ですが、お互いの印象はいかがですか?

天海:松下さんの出演作品を拝見して、きっと、役についてものすごく考えていらっしゃる方なんだな、と感じていました。誠実なお人柄がお芝居に滲(にじ)み出ている、巧みな役者さんという印象です。

実際に、今回一緒にお芝居をさせていただいたら、誠実な印象はそのままですが、想像以上に巧みな方でした。うまい役者さんって、技術的にうまいだけではなく、人柄から滲み出るものや考えていることを、きちんと表現できるうまさがあると思うんですけれど、松下さんはそれをお持ちだと感じました。

あと、私がお芝居でいろいろやってみると、ガッツリついてきてくださるので「なんて頼もしい!」と思って(笑)。すごくありがたいです。

松下:ありがとうございます。

天海:撮影の合間にいろいろお話しさせていただいたら、とっても前向きで紳士的な方で。お話ししていて、とても楽しいです。また、ハンサムじゃないですか。見ていると幸せになります(笑)。

松下:そんなことは…(笑)。僕は、まさかこうして天海さんとバディを組ませていただける機会が来るとは思っていなかったので、非常に光栄です。

最初に、写真撮影をさせていただいたときに、画面に映る2ショットを見て「あぁ…僕、本当に天海さんとやるんだ」って、やっと実感しました。「僕の横に、天海祐希さんがいる!」って。

天海:「(背が)デカい!」ってね。

松下:そんなんじゃないです!天海さんがあまりにもカッコよくて、バディとして、助手として、側にいさせてもらえることに、非常に身が引き締まる思いです。

天海さん演じる涼子と、天海さんご自身は、リンクしている部分が多くあると思います。常に、いろいろなことに対してまっすぐで、「この人についていけば間違いない!」と思わせてくださるような言葉や、現場での居方などが、勉強になります。

さっきも写真撮影で、より良く見えるようなアドバイスをくださって。ドラマの撮影期間中は、「カッコよさとは何か」ということを天海さんから盗みたいと思っているので、ジロジロ見ているかもしれません(笑)。

天海:やめてください(笑)。

松下洸平、天海祐希のアドバイスを実践「涼子と同じ動きをした」

――涼子と貴山、それぞれの役をどのように演じたいですか?

天海:原作を読んで「うわぁ、面白い!」と思った印象を、視聴者の方にそのまま伝えられたらと思います。涼子さんは、ある出来事から弁護士資格を剥奪されて、心の根底では、人を信用できなくなっています。そこが、ドラマが進むにつれてどう変化していくか、表現できたらいいなと思っています。

ドラマは、原作よりコメディタッチになっていると思いますが、あまり“おふざけ”に奔(はし)らず、クスッと笑えて面白い、ギリギリのラインを監督が攻めてくださるので、撮影はとても楽しいです。

松下:貴山は非常に頭がよくて、何事も理論的に進めますが、ちょっとクセのある性格です。そして彼も、涼子さんのように人を信じられないというか、何か抱えているものがあると思います。

貴山がなぜそうなったのか、心の真ん中にあるものは何なのか、僕は常にそれを考えながら芝居をしています。だから、時折、悲しそうな表情や寂しそうな顔をする瞬間を見つけて、演じていきたいです。

――バディとしての魅力を出すために、大切にしたいことはありますか?

天海:涼子さんと貴山は、仕事としてタッグを組んでいるので、心底お互いを信頼しているわけではないような…。でも今後、お互いの存在や、いろいろな人との関わりから気づく部分があると思うので、涼子が「とても意味のある出会いだった」と思えるように、そういう成長を見せられたらいいなと思います。

松下:これは天海さんが提案してくださったんですが、あるシーンで、涼子とまったく同じ動きをしてみたんです。人間って長く一緒にいると、自然と似てしまう部分があると思うんです。同じ動きをすることで、2人が積み重ねてきた時間が見えると思うので、それがいいバディ感につながったらいいなと思います。

――楽しみにしているシーンがあれば、教えてください。

松下:これはもう、衣装です(笑)。1話につき何回着替えるんだっていうくらい、変わりますから。いろいろな格好をして、いろいろなところへ潜入していきます。そこが、クスッと笑っていただける、面白いポイントのひとつだと思います。間違いなく、今まで見たことのない天海さんを見られると思います。

天海:ぜひ「今回はどんな格好をするんだろう?」と、楽しみにしていてください。

また、一見、涼子が主導権を握っているようで、貴山が後ろで操作していたりするので、ガッと進んでいく涼子さんを、冷静な貴山がどう舵取りしていくかも、すごく面白いと思います。

天海祐希 初共演の松下洸平を“ガード”!「私が守ります」

――原作では、ターゲットとなる登場人物が、涼子と貴山にコロッとだまされますが、2人は「だまされないぞ!」という自信はありますか?

松下:どうですか?

天海:うーん、だまされないかも!あまり人のことを、すぐには信用しないかなぁ…(笑)。

松下:まさに涼子ですね(笑)。

天海:でも、急に間を詰めてくる人って、何かありそうな気がするでしょ?松下さんはいかがですか?

松下:僕はもうダメですね。やさしそうな人には、すぐ付いていきますし。

天海:じゃあ、このドラマの撮影中は、私が守ります。

松下:ありがとうございます!よろしくお願いします!

――ドラマのタイトルにちなみ、最近「あり得ない」と思うほど驚いたことはありますか?

天海:連続強盗事件のニュースですね。一般の人たちが闇バイトと称して集まり、いろいろな強盗事件を起こしている…すごく怖いし、ひどい行いだと思いました。しかも、大きく報道されているなかでも、さらに被害が起こっている。

安心できない世の中ですが、みなさんにちょっとでも楽しい時間をお届けできるよう、ドラマの撮影を頑張ろうと思いました。

――松下さんはいかがですか?

松下:年々、自分が寒さに弱くなっていることに驚きました。

天海:そういえば子どものときって、みんな寒さに強かったよね。

松下:そうなんですよ。真冬でも…。

天海:短パンとかね(笑)。膝小僧が白くなったりして。

松下:年々、寒さと暑さにめちゃくちゃ敏感になってると思って。子どもの頃は、そんなことなかったのに。

天海:暑さも、松下くんが子どもの頃より、私たちが子どもの頃のほうが、ここまでじゃなかった気がするな。昔は、30℃を過ぎたらビックリしてたのに、今は40℃近い!

松下:寒い地域も、どんどん寒くなってるみたいで。海外で“世界一寒い”と言われている街では、マイナス50℃以下になるらしいです。露店の魚が全部凍ったり、車のエンジンは止めると凍っちゃうから、かけっぱなしだったり。電気代も、ひと家庭1ヵ月あたり約10万円を超えるとか…。

天海:もし、そこへ「ロケに行ってください」って言われたらどうしよう?でもそんな場所、そういう時しか行けないよね。

松下:一度、行ってみたいですね!

撮影:今井裕治
ヘアメイク:林智子(天海祐希)、箙あおい(松下洸平)
スタイリスト:大沼こずえ(天海祐希)、髙橋美咲(松下洸平)
衣装協力(天海祐希):ジャケット(Ground Y)、シャツ・パンツ(Yʼs)、靴(Cole Haan)