──翔を演じる際、1985年に放送されたアニメを意識することはありましたか?

そこがリバイバルの難しさですよね。前回に近いほうがいいのか、でも、新しい風も必要だと思うし、キャストも違うし…。

いろいろと考えた結果、僕を選んでいただいた理由はあると思うので、誰かの真似をするよりも、自分にしかできないことをやるべきなのかな、と思って演じました。もちろん、前作のエッセンスは取り入れつつですが。

──ご自身が選ばれた理由というのは、スタッフに聞きましたか?

聞いていないです。だから、具体的に何が選ばれた理由かはわからないですが、“自分にしか出せないもの”というのは大事かなと思っています。とは言っても、その“自分にしか出せないもの”も模索しているところなので、それが何かは言葉にはできないんですけどね。

佐久間大介「この現場はすごい」関智一らによる全力芝居後、監督から放たれたディレクションに驚き

──翔を演じるうえで難しかったことはありますか?

ナルシスト感を出すところです。どの役を演じるときも、「このキャラクターは、あの声優さんだったらこう演じるだろうな」ということをよく想像するんです。

翔に関しても「あの声優さんだったらこうなるだろうな。自分が演じるとどうだろう?」といろいろ考えて、想像したほかの声優さんと照らし合わせて、「これなら勝負できる気がする」というところまで、収録の前につくっていました。

そのあとは、現場でのディレクションに合わせて変えていこうという気持ちでいたのですが、最初に「もっとナルシストの感じを出してください」「もっと自分に酔ってください」と言われて、ちょっと戸惑いました。

僕は翔がモテるのはカッコいいからだと思っていて、カッコいい役づくりをしていたんです。でも、「もっと酔っていても、周りのみんなは好きになる」という言葉をいただいて、「なるほど」と。ナルシスト感は、何度もディレクションをしてもらいながら、作り上げました。

それでいて、負け顔を見せる場面は振り切ったお芝居ができたので、翔を演じるのは大変だったけど楽しかったです。

──関智一さんをはじめ、皆さんとのアフレコ時のエピソードを聞かせてください。

第1話のテストをしたとき、歴戦の覇者の皆さんがアドリブをバンバン入れて、激しいお芝居を見せたあと、一発目に言われたディレクションが「皆さん、もっと激しくやっちゃってください」だったんです。

関智一が演じる一堂零 『ハイスクール!奇面組』©新沢基栄/集英社・奇面組

それを聞いて、僕も皆さんも「え、あんなにやったのに?」と思っていて。「これ以上、どうすればいいんだ」という感じでした(笑)。あのディレクションを聞いたとき、あれだけの皆さんが全力を出して、さらに求められるって…この現場はすごいな、と。すごく印象に残っています。

あともう一つ。“アドリブ王”の関さんがものすごい芝居を見せるなかで、松岡(禎丞)くんが一番攻めたアドリブを見せていたのも印象的で。松岡くんとは以前から交流があるのですが、あんなに攻める人だと思っていなかったので、意外でした。現場では松岡くんのお芝居で一番笑いましたし、皆さんにもそのお芝居を楽しみにしていただきたいですね。

松岡禎丞が演じる出瀬潔 『ハイスクール!奇面組』©新沢基栄/集英社・奇面組

──すごく賑やかそうな現場ですね。

合間にはみんなで仲良くしゃべっていますし、本当に楽しくて面白い現場です。

──もし、作品の世界に入り込めるとしたら、佐久間さんは「奇面組」「色男組」「腕組」「番組」「御女組」のどの組に入りたいですか?

うわぁ…難しい。それぞれの良さと、それぞれのダメなところがあるからなぁ(笑)。(じっくりと考えて)奇面組のメンバーがいるクラスの1人になりたいですね。

自分があのメンバーに入っちゃうと形が変わってしまうだろうし、それは嫌なんです。それなら、一歩離れたところから、ほかのクラスメイトと一緒に奇面組の行動に対してリアクションをしたいなと思います。

白石晴香が演じる河川唯 『ハイスクール!奇面組』©新沢基栄/集英社・奇面組

──最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

最近、すごく考えさせられるアニメが多いですよね。だから、アニメを見るためにしっかり時間をとらなければいけなくて、だんだん見られなくなっている人もいると思います。でも、『ハイスクール!奇面組』は、いつ、どんなときに見てもいい作品です!

むしろ、疲れて帰った夜に見るのもいいと思います。「ハハッ」と笑って、「楽しかったな。お風呂入ろう」っていう感じで気軽に、頭を空っぽにして見られるので、楽しんでいただけたらうれしいです。