『忍者に結婚は難しい』第1話完全版
街の薬局で薬剤師をしている草刈蛍(菜々緖)と、世田谷中央郵便局の局員・悟郎(鈴木伸之)は結婚して2年半になる夫婦。
だが、ラブラブだったのは新婚当初だけで、生活習慣や価値観の違いから些細なことで毎日のように言い争うようになり、すでに離婚の危機に瀕していた。
<ドラマ『忍者に結婚は難しい』これまでのあらすじ完全版>
実は蛍と悟郎には、お互いに決して誰にも言えない”裏の顔“が。蛍は甲賀忍者、悟郎は伊賀忍者という、日本の歴史の裏側で敵対を続けてきたとされるライバル忍者の末裔同士だったのだ。
甲賀一族の蛍には、競馬の人気ジョッキーである姉・月乃楓(ともさかりえ)、薬学部に通う大学生で、ライブ配信動画で稼ぐインフルエンサーでもある妹・雀(山本舞香)が。
そして父・竜兵(古田新太)は、妻の死後、忍者としての仕事を蛍に任せ、中野にあるアパートでひとり暮らしをしながら酒浸りの日々を送っている。
一方、伊賀一族の悟郎には、幼なじみで郵便局の同僚でもある名門家系出身の“上忍(忍者階級の最高峰)”の音無祐樹(勝地涼)、外資系保険会社で働くもう1人の幼なじみで、悟郎の初恋の相手でもある超エリート“上忍”の風富小夜(吉谷彩子)、跡取りではなかったために忍者の修業はしてこなかった祐樹の妻・恵美(筧美和子)らの仲間がいる。
彼らを率いるのは、小夜の祖父で、伊賀一族の最高権力者・風富城水(市村正親)だ。
ある日、悟郎たちが働く郵便局に、忍者居酒屋「NINNIN」でアルバイトをしている忍者マニアの大学4年生・宇良豹馬(藤原大祐)がやってくる。宇良は郵便局への就職が決まっており、それまでの間、インターンとして働くことになっていた。
宇良の教育係を命じられた悟郎は、局内の忍者仲間たちを呼ぶ合図に反応するなど妙に勘が良い宇良を警戒し、音無にも彼のことを伝える。
そんな折、蛍のもとに山田澪(広瀬アリス)という客がやってくる。
彼女から処方箋とともに、QRコードが印刷されたカードを受けとる蛍。そこにあったは、与党民事党の国会議員・赤巻章介(信太昌之)のスキャンダルを掴めという指令だった。
一方、周辺の怪しい動きを察知した赤巻サイドは、秘密裏に伊賀一族に身辺警護を依頼。民事党には、風富城水の息子である城一郎が所属しており、次期総裁候補と目されていた。
伊賀グループ本部長の松下昇(小須田康人)は、伊賀から総理大臣を輩出するという悲願達成のためにも、気を引き締めて赤巻を守るよう悟郎たちに命じた。
蛍が竜兵の家で赤巻邸調査の準備を終えて帰宅すると、悟郎がTVゲームをしていた。
そこで蛍は、高校生のころから大切にしている司馬遼太郎の本を悟郎がコースター代わりにしていることに気づいて激怒。悟郎と大ゲンカになった蛍は、「私たち、もう無理かも」と告げ…。
あくる朝、悟郎は、日課のジョギングから戻ってきた蛍に謝り、プロポーズしたレストランから再スタートしたい、と申し出る。「変わりたい」という悟郎の言葉を信じ、蛍は夜7時にその店で会う約束した。
夕方、薬局の仕事を終えた蛍は、竜兵のアパートに立ち寄って準備を整え、赤巻邸へと向かう。近所の空き家に侵入してそこからドローンを飛ばし、赤巻邸を調査する蛍。それに気づいたのは、警備をしていた悟郎たちだった。
悟郎は、得意の手裏剣でドローンを撃ち落とすことに成功。だが、この一件が原因で、あくる朝まで徹夜の警護をするよう命じられてしまう。
一方、蛍は、約束したレストランで悟郎を待ち続けていた。「仕事でトラブルがあって行けなくなった」という悟郎からのメッセージを見た蛍は、静かに立ち上がり、店を出て行く。
翌朝、悟郎が帰宅すると、蛍の姿がない。そして、テーブルの上には離婚届が置かれていて…。
夜、再び赤巻邸の警護をしていた悟郎は、何度も蛍にメッセージを送るが、それが既読になることはなかった。
その時、悟郎と音無が異変に気づく。警護をしている他の班と連絡が取れなくなったのだ。
赤巻邸の外へ出た悟郎は、仲間が襲われ、麻酔銃のようなもので眠らされていることを知る。次の瞬間、黒ずくめの人物が塀を乗り越えて地上に降り立った。
その不審者は、悟郎の放った手裏剣を振り返ることもなくかわし、姿を消してしまう。
悟郎は、音無とともに赤巻を探した。彼がいると思われた地下室のドアをこじ開け、中に入る悟郎たち。
そこで2人が見たのは、赤巻の死体だった…。