<中村七之助 インタビュー>

――2025年は、どんな一年でしたか?

やはり結婚というのが大きな出来事だったなと思います。生活が激変したという感覚はないんですけど、友人などから「結婚指輪してるね」「結婚指輪をしてるのを見られるとは思わなかった」と言われます(笑)。

ただ、「今日の夜、何食べようかな?」と、食事のことを考えることがなくなりました。(結婚式後)8月には1ヵ月舞台に出ていましたが、他の月はそこまで忙しくなかったので。旅行とか特別なことはしてないんですけれど、2人でずっといる時間があって。食事も作ってくれます。

――8月の公演時には、(妻の)杏奈さんも…。

そうですね。ロビーに立ってくれていました。うちの母と愛さん、番頭さんとマネジャーさんがすべてフォローしてくださってとってもありがたがく、「右も左もわからない状況だったけれど、すべて誘導していただいたので不安なことはなかった」と言っていました。

私も、信頼できる家族、そして仲間たちがおりますので、そこはあまり心配することもなく。

――初めてご家族に紹介したのは?

確か、2025年のお正月に連れていったんじゃないかな。そのときは別に結婚するとか、そういうことではなく、お付き合いをしているという状況で。(そのあと)結婚するという報告をしたときも、みんなすごく喜んでくれました。

結婚については、しても、しなくてもという、あまり深く考えない2人だったんです。それがタイミングと言っていいのか、同じ時期にうまい具合に同じ気持ちになったという。だから、向こうがビックリするとかそういうこともなく、とてもスムースに2人の気持ちは運んでいきました。

甥・中村長三郎から中村七之助の妻への2つのお願い

――結婚を報告したときは、長三郎さんから2つのお願いがあったそうですね。

「杏奈さんは、杏奈さんの幸せを一番に考えてください」と「結婚式のケーキは、チョコレートにしてください」、ね。

たぶん、彼なりに、すごく妻に気を遣ったんでしょうね。この波野家に入ってくるということも、ちゃんと理解していて。妻は、単身東京に来て、うちの家族の中に入るから、我慢するんじゃないかとか、大変な思いをするんじゃないかって。彼なりに考えた結果、我慢しないで自分の幸せを一番に考えてくださいという言葉が出たんだろうなと思って。たまげました。

この番組でも追っかけているから、長三郎の素顔というかね、バレてるじゃない?でも、ああいうファニーな、何考えてるかわからない子だけど、実はすごくやさしいんです。

集まりのときも、何かにつけて「杏奈さん、杏奈さん」って言ってくれる。ちゃんと回すというか、話しかけてくれたり、そういうことをしてくれるんです。

勘太郎は、昔からやさしくて争いごともしないし、いるだけで安心感がある男なんですけれども。長三郎もね…2人とも、すごくやさしいなと思います。

――(6月に行われた)結婚式はいかがでしたか?

6月は博多座(『六月博多座大歌舞伎』)だったので、母、妻、マネジャーのみなさんが全部やってくれて、僕はもう着替えて出るくらいの状況でした。大変多くの方々が来てくださったんですけれども、本当に好きな人たちばかりが集まってくださって。顔は知ってるけど、誰だかわからないみたいな人は、まったくいなかった。

42という年齢もあったのかもしれません。僕の人生の中でお世話になった方ばっかりだったので、それで緊張がなくなりましたね。

杏奈は、「あっという間だった」と言っていますけど、大変そうでした。ごはんも食べられず、朝からずっと(花嫁)衣裳を着て、カツラを着けていたわけですから。