これまであまり表に出されなかったエンターテインメントのバックステージを長期密着取材し、そのリアルな姿を描き出す『連続ドキュメンタリー RIDE ON TIME』。

12月13日(金)からの放送では、2020年1月22日にデビューを控えるジャニーズきっての個性派集団「SixTONES(ストーンズ)」を特集する。

8月に行われた衝撃のデビュー発表。その3ヵ月前から、カメラはSixTONESに密着していた。今回、年をまたいだ4週にわたる大特集で、1月に迫るデビューまでの約8ヵ月を追う。

結成5年目の彼らは、ジャニーズJr.でありながら、今年行われた全国3都市のアリーナツアーでは動員数13万人以上を記録。

また、ジャニーズ初の試みとしてYouTubeにジャニーズJr.チャンネルを開設、配信を開始すると、SixTONESの動画が瞬く間に国内外での人気を獲得し、YouTubeが世界各地で展開している「YouTubeアーティストプロモ」キャンペーンに、ショーン・メンデスやBTSなどと並び、日本のグループとして初抜てきされた。

さらに、滝沢秀明がプロデュースした代表曲「JAPONICA STYLE」のMV(ミュージックビデオ)に至っては、再生回数が驚異の1200万回を超えるなど、まさに破竹の勢いを続けている。デビュー前にも関わらず、その挑発的でワイルドなスタイルとずばぬけた歌唱力、そしてトークの面白さで絶大な人気を誇るSixTONES。

そんな彼らがデビューという飛躍の時に向かって突き進む姿を追った。

取材当初、SixTONESのデビューはまだ決まっていなかった。10年以上にわたってジャニーズJr.として活動し、20代半ばに差し掛かる彼らの心の中にあったのは、やはり“デビューへの思い”。

グループ最年少の森本慎太郎は「デビューはゴールではない。ガムシャラにやり続けることが大事」と言う。

ドラマ『パーフェクトワールド』に出演するなど俳優としても活躍がめざましい松村北斗もデビューだけが正解じゃない。そう思わないと、もたない時もある」とうつむき加減に語った。

さらにメーンボーカルを務める京本大我は「デビューするのが怖い。自分たちの環境が変わってしまうのが怖い」と胸の奥にある戸惑いを吐露した。

しかし、京本と共にメーンボーカルを務めるジェシーは「自分たちの楽曲はいまだにカラオケには入ってない。デビューしてファンの期待に応えていきたい。CDを出すのがひとつの夢」と、デビューに大きな希望を抱く。

まだデビューが夢だったこの時、彼らはおのおの複雑な気持ちと向き合いながら日々を過ごしていた。

グループ結成は2015年。6つの原石と音域、そして6人それぞれ個性が出せるようにという意味が込められた「SixTONES」という名をジャニー喜多川から授かった。

最年長の髙地優吾は結成された時、「SixTONESという名前をもらって、これで失敗したら事務所をやめる」という気持ちでいたという。

今やSixTONESのまとめ役でもある田中樹は、先が見えない状況にあっても、「メンバーに信頼がめっちゃある。もっとすごい人いますよ、先輩にも。ただチームを組むにはあいつらが一番だと思ってたから、俺は」と、5人に全幅の信頼を寄せていた。

やっと見つけた最高の仲間たち。人生を懸けられるのはSixTONESしかない。これが本当のラストチャンス。もはや迷いはなかった、と彼らは当時を振り返る。

迎えた今年8月8日。19年ぶりに300人以上のジャニーズJr.が一堂に会したコンサート「ジャニーズJr.8・8祭り」が東京ドームの巨大ステージで行われた。そして、その夢のステージで、SixTONESがSnow Manと同時デビューをするという前代未聞の衝撃的な発表がなされた。

しかし、涙を流し祝福するファンの熱狂の中、彼らの顔に、なぜが笑みはなかった。あまり言葉を交わすこともなく、思い詰めた表情を見せる彼らには、簡単には言い表せない万感の思いが。ジャニーズJr.として長年活動してきたからこそ見せた、彼らなりの矜持(きょうじ)がそこにはあった。

そして、デビュー発表を経て始まった、ジャニーズJr.として最後となる全国ホールツアー。その合間を縫う様に、X JAPANのYOSHIKIがプロデュースするデビュー曲「Imitation Rain」のレコーディング、そしてMV撮影。新たなステージへ向かうための大切な準備に向き合う彼らは、現在多忙を極めている。

デビューへの不安や葛藤を抱きながらも、現場から伝わるのは並々ならぬ意気込みと闘志。 デビューを目前に控えた彼らは今、どんな思いを抱え、何を語り、いかに羽ばたくのか。世界から期待がかかる6人が刻む新たな歴史の瞬間を目撃する。