2020年1月17 日より公開の映画『記憶屋 あなたを忘れない』の完成披露メモリアルイベントが、12月10日(火)に東京・丸の内ピカデリーにて開催。主演の山田涼介を始め、芳根京子、佐々木蔵之介、蓮佛美沙子、泉里香、濱田龍臣、平川雄一朗監督が登壇した。
本作は、恋人から自分の記憶だけが消えてしまうという出来事に襲われた山田演じる大学生の遼一が、幼なじみの芳根演じる真希、ひょんなことから知り合った佐々木演じる弁護士の高原とともに、「人の記憶を消すことができる」という“記憶屋”を探す物語。
“記憶屋”は本当にいるのか?「記憶を消す」とは人にとってどういうことなのか?など、観る人によってさまざまな問いかけがある作品だ。
本イベントにて、関係者以外の一般への公開が解禁となるということで、山田は「約一年前に撮影した作品がこうして皆さまの元に届くことを本当に嬉しく思っています。この感動の物語を皆さんがどういう風に受け取るのかが楽しみです」とコメント。
ストーリー自体に難解な部分があり、脚本を読んだときに、これを観てくれるお客さんにをどう伝えたらいいのか考えたという山田は、平川監督とのディスカッションも頻繁に行ったと話す。
そんな中、平川監督が山田に謝罪したというエピソードを自ら告白。泣きのシーンで、テイク1での山田の演技を「泣きすぎ」と判断した平川監督は、涙を抑える演技を要求してテイク2を撮影。だが、結果的に編集でテイク1を採用したという。
そのとき、隣で現場を見ていた佐々木は、「もう1回やるの?」と、平川監督の要求に驚いたと言い、山田自身も「正直、あのときは何を言ってるんだろうなって思ってました」と本心を明かす。「これ、もう1回やる!?」と思ったと、当時の苦労を笑顔で語った。
また芳根も平川監督の厳しさに触れ「監督は『これでいい』でOKを出す方ではない」と言い、1シーン、1カットを何回もやったと話す。だがそのおかげでいろいろな真希を演じることができたと感謝の思いを伝えた。
山田と恋人役を演じた蓮佛はデートシーンの撮影の裏側を披露。お台場などの人の多い場所で行ったため、バレて大変なことになるのでは?と心配したが「山田涼介に誰も振り向かない」と話す。
山田は「自分、まだまだだなと感じた」と言いつつ、「帽子もマスクもしないでこんなところを歩けるんだな、と思って嬉しかったです」と、その状況を楽しんでいたことを明かした。
さらに出演者全員に“記憶屋”にちなんで、今年一年で消したくない記憶、消したい記憶をそれぞれ質問。山田は、酒蔵の息子である佐々木からもらった日本酒の味を消したくない記憶にあげ「とてつもない美味しさ」と表現。美味し過ぎて飲み過ぎてしまい、家で泥酔していたことも明かした。
一方、消してしまいたい記憶には、芳根が現場に差し入れてくれた手作りクッキーを大量に持って帰ろうとしてスタッフに注意されたことをあげ、芳根のクッキーも「これまたとてつもなく美味しい」と褒めていた。
また蓮佛は休憩中に山田が「突然、はとぽっぽを歌い出して…」と暴露。山田は「こういうところで言うんじゃない!」と制止するも、蓮佛はさらに山田が「およげたいやきくん」も歌っていたことをバラす。「そんなウソ~」と否定する山田をよそに、蓮佛は「なんてメルヘンな(当時)25歳なんだ」と思ったと、和やかな現場の一端をのぞかせた。
最後に山田は「世代問わず楽しんで頂ける作品になったんじゃないかなと思います。この映画を観て、皆さまの中の大切なもの、大事なものを何かみかえすものになってくれたらと思って一生懸命作りました。ぜひ今日観てくれた方はいろんな方に勧めてくれたら嬉しいと思います」と見どころをアピール。
共演者同士の和気あいあいとした姿が伝わったイベントは幕を閉じた。