岡本圭人さんのミュージカル初挑戦となる「盗まれた雷撃 パーシー・ジャクソン ミュージカル」の取材会が行われ、岡本さん、小南満佑子さん、水田航生さん、木内健人さん、宮原浩暢さん、壮一帆さんが登壇しました。
本作は、アメリカの人気作家リック・リオーダンにより、2005年から2009年まで年1冊ずつ発行された大人気ファンタジー小説「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」シリーズの第1作を原作としたミュージカル。
演じる中で「勇気や強さが自分の中に湧いてきた」(岡本)
上演を前に、岡本さんは「子どもの頃から、パーシー・ジャクソンの原作が好きで。今回、パーシー・ジャクソン役をやると聞いて、すごく不安やプレッシャーがあったんですけど、日々稽古を重ねる中で、パーシーの持っている勇気や強さが自分の中に湧いてきて。この勇気をたくさんのお客さまに届けられたらいいなと思っています」とアピール。
小南さんは「初日がくるということでワクワクしています。すごく正義感があって力強さもあるんですが、心の奥に脆さや弱さを持っていて。そういったものが冒険をする中で強くなっていくのは、1つの魅力になっていると思います。岡本さんをはじめ、素晴らしいキャストの皆さんと共にこの作品を毎日公演できることがすごく楽しみです」とコメント。
自身が演じるアテナの娘・アナベスの役どころについては、「男勝りというか、女の子でありながら力強い役を演じさせていただきます。今まではおしとやかな、籠の中の鳥のような、基本白い衣装を着させていただくことが多かったんですが、今回はパンツスタイルでカッコよく演じています。普段はサバサバしているので、素の私の感じが出ているかと思います(笑)」と明かしました。
宮原さんは「12人のキャストで作り上げる舞台なのですが、(アメリカで)お芝居を学んできた圭人くんが日々いろいろな表現をしてくれるので、そこにみんなが引っ張られて、新しいことがどんどん出てくる舞台になっています」、壮さんは「稽古が始まったころから、初日を迎えることを楽しみにしていました。お客さんが入ることで、どんどん物語が変わっていくんだろうなと楽しみにしています。コロナ禍ではありますが、大いに笑ってお客様にも物語に参加していただけたらいいなと思っています」と、呼びかけました。
記者から、岡本さんが感じていたという「不安とプレッシャー」について聞かれると、「まさか自分がパーシー・ジャクソンになるなんてという不安と、今回初めてのミュージカルで稽古に入るまでがすごく不安でした。稽古に入るとたくさんの方が支えてくださって。舞台上では、音楽の力、キャストの皆さん、スタッフの皆さんの力で、本当にパーシーになった気がして、英雄の力も湧いてきて、自分の中でも高まってきました。この物語とパーシー・ジャクソンを皆さんに見ていただきたいという気持ちでいっぱいです」とニコリ。
続けて「人前で歌うのはどれくらいぶりですか?」と聞かれると、岡本さんは悩みつつ「ニューヨークでストリートライブはしていたんですが、2018年ぶり?4年ぶりです」と回答し、「舞台というものは、お客さんがいて完成するものだと僕は思っているので。初日、お客さんが入って、どう舞台が完成するのかというのが、すごく楽しみです」と意気込みました。
カンパニーの仲の良さについて、岡本さんは「(作中には)剣を使ったり、いろいろなギミックがあって、それをどう表現しようかとみんなで考えながら仲良くなっていきました。『どう、ケンタウロスになっていくのか?』とか。ある意味馬鹿っぽいことを一生懸命考えてやっていく中で仲良くなって、雰囲気も明るくなりました」と紹介。
ケンタウロスを演じる宮原さんは「まさか自分が馬を背負いながらステージに立つとは。(ステージ上で)ほぼ半分くらい馬の状態なのですが、もっと面白くしてやろうと考えながらやっていこうと思います」と笑い、「(ギリシャ神話のため)横文字の名前が多いですが、出てくるのはみんな可愛らしいキャラなので、お子さんにも来ていただきたいです」と伝えました。
作中の音楽について岡本さんは「音楽の力ってすごいですね。生演奏で聞いて歌ったときに、音楽の力が感情をすごく高めてくれている気がして。個人的にロックが好きなので、カッコいいし、心に響くメロディもたくさんあるので、楽しんでいただけたら」とコメント。
すると、宮原さんが「(岡本さんは)稽古場でギターを弾いたりしてるんですよ」とタレコミ、記者から「ギターのシーンは作られなかったんですか?」と質問が。
岡本さんは笑いながら「パーシー・ジャクソンは、ギター弾けないですよ」と返しました。
岡本圭人、ミュージカル初挑戦も「誰にも相談しなかった」
パーシー・ジャクソンの母親役を演じる壮さんは、岡本さんについて「圭ちゃんは、誰よりも早く来て、みんなが帰っても1人残ってずっと稽古してるんですよ。みんなその様子につられていたので、キャスト全体に与えた影響は大きいかなと思います。私も居残りでデュエットの練習したりしましたけど、基本私は関係のないところから圭ちゃんを見守っているスタンスです」と説明。
壮さんについて、岡本さんは「うちの母も『圭ちゃん』て呼ぶんですよ。(だから)お母さんみたいな感じで。いつも会うとすごくテンション上がります。稽古前にいつも隣同士で、一緒にストレッチをしながら『母さんとストレッチしてる』と感じています」と語りました。
苦労した点について聞かれた水田さんは、「苦労はないですよ、楽しかったんで。気兼ねなく思ったことをみんなで言い合って、『間違ってもいいからやってみよう』って感じで。苦労して悩むよりも、日々やってみて爆笑するといった感じの、笑いが多い稽古場でした」と回答。
「初のミュージカルということで、誰かに相談しましたか?」と聞かれた岡本さんは、「誰にも相談しなかったです。なかなか人に相談することがないんですが、『したほうがいい』と怒られます(笑)。僕自身、歌うことも体を動かしながらセリフを乗せ表現することも好きで、海外留学していたときに、ミュージカルの授業で学んできました。『ミュージカル』は1つの夢だったので、それがこれから叶えられると思うと、一生懸命頑張らないとなと思います」と語りました。
「盗まれた雷撃 パーシー・ジャクソン ミュージカル」
【東京公演】9月21日(水)~10月5日(水)/有楽町よみうりホール
【京都公演】10月9日(日)、10日(月・祝)/京都劇場