年に1度の国内最大級のショコラの祭典「サロン・デュ・ショコラ」が今年も1月26日(日)から開幕!

第18回目の開催となる今回は、日本初上陸4ブランドを含む126ブランドが集結、そしてショコラだけでなくカカオを使用したパンやケーキ、イートインできるメニューなども展開される。

今年の「サロン・デュ・ショコラ」の傾向は?1月25日(土)、オープン前日の期待感高まる前夜祭に、フジテレビュー!!が行ってみた。

和気あいあいとした雰囲気の中、ズラッと並ぶスターショコラティエたち

いざ、ショコラあふれる会場へ!

会場入り口には巨大なホワイトチョコレート製のシロクマが出迎えてくれ、いやがおうにも期待感が高まる。

全長2.5メートルのホワイトチョコでできたシロクマ

そして会場に足を踏み入れるとそこはどこを見渡してもショコラ!会場限定品も多いので、お目当てのショコラをまずは公式サイトや入場チケットを購入した際にもらえるカタログで吟味しておいてブースに直行するもよし、今年の開催テーマ「すべては『出会い』だ」に従い、思うがままに会場を歩いて気になったショコラとの出会いを楽しむのも一興だ。

この「サロン・デュ・ショコラ」には厳選されたショコラが集結しているので、どのショコラを選んでも間違いがないのがうれしい。

『Laderach』のフレッシュチョコレートは量り売りできる。会場限定の味も販売
「第4のチョコレート」と言われるルビーショコラとシャンパンをふんだんに使用した『和楽紅屋』の贅沢な味わいのトリュフ
日本初上陸『TOURBILLON BY YANN BRYS』の キュートな串ざしショコラ

それでも迷ってしまったら、ギフト用に、自分用にと、好みのパッケージで選んでみるのも楽しい。とにかく右を向いても左を向いても美味しいショコラと美しくかわいいパッケージが目に飛び込んでくる。

整然と並ぶ様子がパッケージ好きにはたまらない『PATISSIER eS KOYAMA』の種類豊富なタブレット
女性菓子職人・パティシエールの先駆者『Christine FERBER』のパッケージ
独創的なショコラで人気の『LAUDEN CHOCOLATE』のQUEENへのリスペクトボックス
『Sebastien Bouillet』の本物と間違えそうなリップスティック型のショコラはギフトにも最適

進化するビーントゥーバーと高カカオブーム

ここ数年、厳選されたカカオ豆からチョコレートになるまでの全ての工程をショコラティエやブランドが一貫して行う“Bean to Bar”(ビーントゥーバー)がショコラの一大ムーブメントとなり、カカオの風味や味わいにこだわる専門店が増え、従来の“板チョコ”から高級な“チョコバー”へとチョコレートのイメージが様変わりした。

高品質のベトナム産カカオにこだわった『MAROU/MAISON MAROU』

そして厳選されたカカオを使用したチョコバーに多く見られたのが、「70%」「80%」などのカカオ含有率を表す数字だ。カカオ70%以上のものは一般的に「高カカオチョコレート」と呼ばれ、カカオに含まれるポリフェノールがアンチエイジングや美容に効果があると期待され、“スーパーフード”として注目を集めている。

会場でも見渡すと使用するカカオの産地は詳細に表記され、「42%」「77%」「100%」とカカオのパーセンテージも多く目に入る。

100%までの高カカオのチョコバーが並ぶ『AURO CHOCOLATE』

高カカオのチョコレートは苦みが強いのでは…?と思い込んでいた記者だが、試食させてもらいその思い込みは一新された。

『AURO CHOCOLATE』ではフィリピン・ダバオ産のカカオにこだわり、インターナショナル・カカオアワード2019にてTOP20に選ばれた「PAQUIBATO」(パキバト)の2018年に収穫されたカカオを使用した70%のチョコレートを試食。

まろやかでほのかな甘さと、カカオの香ばしさがいつまでも口の中に残ることに驚いた。

今年のおすすめフレーバー「レモンバーベナ チョコレート バー」を持つサンティアゴ・ペラルタ氏

エクアドルの『PACARI』は、カカオを木から生育しカカオ豆をできるだけ移動させずに加工することで豆の品質を保持するといった“Tree to Bar”にこだわったブランド。カカオ本来の風味に同じエクアドル産のフレッシュなフレーバーを付けたチョコバーがブースに並ぶ。

その中からおすすめという「ローズチョコレートバー」を試食してみると、口に入れた瞬間に何とも上品なバラの香りが広がった。朝露に濡れたバラの香りを吸い込んだような清々しさ、人工的ではない新鮮なバラの香りとカカオの風味が自然に溶け合い、ハッと目が覚めるような体験だった。

ほかにも「レモンバーベナ」や「カルダモン」など、ぜひとも試してみたいオリジナルフレーバーが並ぶ。

カカオの魅力を”発見”できる『MICHEL CLUIZEL』のボックスセット

カカオの含有率の違いによる味を少しずつ比べてみたい、そんなちょっとマニアックな人におすすめなのは『MICHEL CLUIZEL』の「グランクリュカカオディスカバリーボックス」だ。

パーセンテージの違う5種のショコラで変化する味を確認できる。カカオ豆、カカオニブ、カカオバターがシャーレに入った、まるでカカオを実験するかのような探求心をくすぐるセットとなっている。

こだわり抜いて厳選されたカカオの味には個性があることを思い知り、カカオの無限の可能性を感じた。

食べて楽しむイートインも充実!

会場では色とりどりのプラリネやチョコバーに目を奪われがちだが、カカオを使用したバラエティに富んだ商品が並ぶのも今年の特徴。

『Tokyo Chocolate』のカカオパルプスムージーと日本酒入りのフローズンカクテル

『Tokyo Chocolate』では、カカオ豆の内側の繊維たっぷりの果肉「カカオパルプ」のスムージーとフローズンカクテルを提供。ふわふわとした不思議な食感を体験できる。

ふんわりと口の中でほどける泡のようなカカオパルプは 喉に引っ掛かるようなことはなく、すっきりとした味わいで一服の清涼剤のようだった。

『BONNAT』6代目当主のステファン・ボナ氏

そしてイートインも大充実!ショコラ選びの休憩にはやっぱり甘い物!『BONNAT』ではその場でカリカリコーンの中にチョコレートを流し込み、イチゴとイチゴ味のギモーヴをトッピングしてくれる。

素敵紳士のステファン・ボナ氏が目の前で作ってくれたスイーツを食べてみる。ふわっとした爽やかな酸味のあるギモーヴとイチゴを温かいチョコレートに絡めて食べるとまるでチョコレートフォンデュ!

口の中に甘い幸せが広がり、記者の疲れは一瞬で飛んだ。

他にも『JEAN-PAUL HEVIN』のバターや小麦粉を使用しないデザート「パブロヴァ」と焼き立てのマドレーヌをテイクアウトして食べるイートインスペースもあるので、小休止にもってこいだ。

『JEAN-PAUL HEVIN』のイートインスペース
作りたての「パブロヴァ ショコラ オランジュ」

ブースにいるショコラティエに直に会えて話を聞けるのもこのイベントの魅力。

ショコラの最前線の「サロン・デュ・ショコラ 2020」で新しいショコラにぜひとも出会ってほしい。

『サロン・デュ・ショコラ 2020』
会期:2020年1月26日(日)~2/2日(日)(*1月26日はエムアイカード会員内覧日)
開催場所: 新宿NSビル地階イベントホール