1月28日、東京五輪代表の残り1枠をかけて争う「東京マラソン」(3月1日開催)のエントリー選手が発表された。海外のスター選手を始め、日本人選手は、日本記録保持者の大迫傑選手、設楽悠太選手、井上大仁選手、山本憲二選手らが決定した。
発表記者会見には、設楽悠太選手が登壇し、その発言に注目が集まった。実は先日、設楽選手は、大迫選手の持つ日本記録(2時間5分50秒)を破っても「2時間5分台だったら東京五輪を辞退」「東京マラソンは国内で走る最後になる」と発言し話題になっていたのだ。
「4分台なら皆さんの期待に応えられる」
記者からその真意について聞かれると、設楽選手は「5分49秒をターゲットタイムとして考えています。4分台はその先にあります。5分台ではファンの皆さんの期待には応えられない、4分台なら皆さんの期待に応えられると思って、ああいう発言をしました」とコメント。五輪を辞退するかどうかについては名言しなかったが「ファンの皆さんに嘘をつきたくない」と語った。
国内最後の走りになるのか?については「日本のレースに出ないの?と思われるかもしれませんが、数が減るだけで、駅伝やトラックレースは出ます。マラソンは東京が終わらないとわからないです。いつまでも日本人と争っていても強くなれない、海外にチャレンジしていきたい」と回答した。
瀬古利彦氏も笑顔「設楽くんらしい、五輪終わったら好きなことを」
また、来賓として参加していた日本陸上競技連盟の瀬古利彦氏にマイクを向けられる場面も。「設楽くんらしいじゃない、いいと思います。4分台くらい出そうと思わないと、5分49秒出せない。東京五輪が終わったら好きなことやったらいいよ」と笑顔で発言した。
東京マラソンで日本記録を更新すると、1億円の報奨金を獲得できる。設楽選手は2018年にも記録更新しているため、実現すれば、2度目の1億円を手にすることに。「1億円欲しいですね、モチベーションになっています。大会の翌日からハワイなので、豪華に使いたいですね。そう簡単にはうまくいきませんが(笑)」と笑顔を見せた。
1億円はハワイで…?「そう簡単にはいきませんが(笑)」
大会当日まであと1ヵ月。設楽選手は「 東京マラソンに向けて100%準備してスタートラインに立ちたいです。 攻めの走りをしっかりやりたい」と力強く意気込んだ。
今回の東京マラソンは、翌週のびわ湖毎日マラソンとあわせて、2時間5分49秒を突破した日本人最速選手が五輪代表に内定する。突破者がいない場合は、去年秋に行われたMGC(マラソン・グランドチャンピオンシップ)で3位の大迫選手が決定する。