2月1日(土)、人気YouTuberのかわにしみきによる初のスタイルブック「かわにしみきの…」(扶桑社)の発売記念イベントが開催された。
ビューティー系動画で圧倒的な再生回数を誇り、YouTubeのチャンネル登録数が100万人を突破した人気YouTuberということもあり、会場には200名を超える熱心なファンが詰めかけ大盛況。
イベントに参加したファンの多くは20代の女性だが、中には小学校6年生のファンまで!仙台、兵庫、長崎など、日本各地から足を運んだ。
ファンたちは“生みきぽん”に思わず感激の声を上げ、中には号泣してしまう人も。ひとりひとりに対して笑顔と丁寧なあいさつで迎え、「そのアイシャドウかわいい!どこの?」などとリアクションするかわにし。瞬時に目の前のファンのかわいいポイントを見つけるところはさすが人気YouTuberだ。
「みきぽんのおかげで仕事を頑張れてます!」「いつも元気をもらってます!」「みきぽんのおかげで結婚できました!」と、ファンたちは思い思いの感謝を伝えた。
「(かわにしと同郷の)山梨県から来ました!」「みきぽんと同い年の30歳です!」と、かわにしを身近な憧れの存在として捉えているファンの姿も多く見られる。
動画で楽しそうにメイクをしている姿が印象的なかわにしだが、「私はコンプレックスだらけで、ずっとコンプレックスと戦ってきたから、そこが動画を見てくださる方に寄り添えている部分なのかな」とコメント、自らの人気を「親近感」と分析する。
しかしそこには動画の0.1秒の“間”にもこだわる職人的な作りと、常に自分の動画を客観視する冷静な目線があった。 そのプロフェッショナルな動画制作について、フジテレビュー!!が直撃した。
「自分の中にある二面性を動画でひとつに」かわにしみきインタビュー
――動画を見た人からの反応で、嬉しかったものはありますか?
かわにし:「元々はメイクに興味がなかったのに、“メイクが上手になった”って周りから言われるようになりました」とか、「みきぽんのおかげで夢が見つかりました」と言ってBA(美容部員、ビューティー・アドバイザー)さんに就職することを決めた方も。そういう風に言ってもらえるのはとても嬉しいですね。
――1番人気の、裸眼の状態からメイクする(※通常はカラーコンタクトレンズを装着後にメイクを始めるが、その前の段階からメイクを始める)「毎日メイク」動画は、現時点で737万回再生を超えるほどの人気です。メイク動画を制作する際に心がけていることを教えてください。
かわにし:裸眼状態は本当に恥ずかしかったんですけど、未だに再生回数が伸びているのをみると嬉しいです。メイク動画はその動画にもよりますが、変わりダネなメイクだったら先に紙に顔を描いて、ここにこの色を使ってどのくらい濃くして…と事前に描いて練習したり、実際に自分の顔でも練習したりします。
――動画の撮影も編集も全てご自身で行っていますが、撮影している時と編集している時で意識の違いはありますか?
かわにし:自分の中で特に切り替えているつもりはないんですが、実は撮影中に喋っている時は冷静ではなくて、編集の時になると冷静になれて動画を見られるんです。自分の中にある二面性を撮影と編集で分けて動画でひとつにするという感じですかね。
シンプルに自分の動画を見ていて「何言ってんだ(笑)」って思ったことを編集の時点でテロップや音でツッコミとして入れています。自分の動画を客観視できているかなと思います。
編集に10時間、動画はテンポ良く!“みきぽん流”のこだわりとは
――動画を編集する時間は1本につき10時間ほどかかるとのことですが、編集作業に行き詰まることはありますか?
かわにし:あります!そういう時は、編集が上手な方の動画を見たり、アイスを食べたり猫と遊んだり、自分の好きなことを編集作業の合間に入れたりします。
ひとつの動画の編集に10時間はかかりますが、結構息抜きの時間も挟んでいます。でも外に出かけると気が散っちゃうので、編集する日は外に出かけず家にこもって集中しています。
編集に関しては、私自身すごく飽き性だからテンポはめちゃめちゃ重視していて、テンポ良く見えるように、0.1秒の間でも空いていると「絶対に無理!」と思ってすぐ詰めて調整します。
――日々、機材も進化していきますが、制作環境のアップデートはどのくらい意識して取り入れているのでしょうか?
かわにし:もちろん機材も大事ですけれど、一番大事なのは動画の中身や人間性だと思うのでそこまで機材については重視していないですね。
確かに画質は良いほうが良いとは思うんですけれど、あまり機械に詳しくないので、「難しいからとりあえず人気のものを使っておこう」って感じです(笑)。
――動画のサムネイル画像はスマホで作成されていると本に書いてありましたね?
かわにし:パソコンでサムネイル画像を作ると、私の場合は細かいところが作り難いんです。スマホのスタンプを使ったり、ちょっとポップな感じで作りたいというのと、あとスマホの方が作りやすいのでスマホでずっと作っています。
でも、みんなはどうやって作っているんだろう?他のYouTuberはサムネをどうやって作っているのか、気になってはいましたけれど、聞いたことなかったです(笑)。
――新しい企画の動画をどんどん公開し続けていますが、ネタ切れにはなりませんか?
かわにし:常に何をしようかとリサーチをして、ノートにバーッとアイディアを書き出して「この中で何ができるかな」と考えています。その時々の感情で「こんな動画じゃみんなに見てもらえないかも」と考えてしまいますね。
でも、意外と公開してから1ヵ月経ってジワジワと視聴回数が上がって来る動画もあるんです。最近は本当にどの動画が見てもらえるのか分からないですね。
私がYouTubeを始めた当時と今とではもちろんYouTuberの人数も違って、当たり前のものが当たり前でなくなっていたり、逆に当たり前すぎて見られなくなったりしていて、読めないです。
――今後挑戦してみたいことを教えてください。
かわにし:料理系の動画だったり、今もこのインタビュー時も動画を回したりしていますけれど、もうちょっと私の日常の動画も出していこうかなって。よりナチュラルな自分、作りすぎていない自分を動画でお届けして、もっと身近に感じてもらえたらいいなって思います。
友達って気持ちで動画を見てもらえたらうれしいです。