大西流星さんが映画の撮影現場で見つけた、自身の新たな一面を明かしました。
なにわ男子のメンバーとして、ドラマや舞台、バラエティ番組などで活躍している大西さんが、9月1日(木)公開の「この子は邪悪」で、映画への単独初出演を果たします。
本作は、かつて交通事故に遭い、心に傷を負った姉・花(南沙良)、脚に障がいが残った父・司朗(玉木宏)、植物状態から5年経ち目を覚ました母・繭子(桜井ユキ)、顔に火傷を負った妹・月という窪一家を描いた世にも奇妙な謎解きサスペンス。
大西さんは、自身の母親が侵されている謎の奇病について調べるなかで、南さん演じる花と出会い心を通わせていく四井純を演じています。
フジテレビュー!!は、大西さんにインタビュー。単独で初めて映画の現場に参加した感想、共演者や監督の印象、芝居への思いを聞きました。
<大西流星 “かっこいい目薬の差し方”を南沙良から学ぶ>
なにわ男子メンバーから「予告編を見た」との報告に感謝!
<大西流星 インタビュー>
──まずは、オファーを受けたときの心境を聞かせてください。
単独で映画に出るのが初めてなので、ドラマ作品とは違う空気感が味わえるかもしれないということにワクワクしていました。
あとは、作品的にシリアスなシーンもあって、今まで経験したことのない役柄なので、純という役を現場で探しながら作り上げることが楽しみでしたね。
──なにわ男子のメンバーに、本作への出演の話はしましたか?
特別話していないです。作品決まっても「決まったよ」と報告し合うことがないので。
でも、みっちー(道枝駿佑)が予告編を見てくれたみたいで、「見ましたよ」と言いつつ、「大丈夫だよ、そばにいるから」っていう純のセリフをマネされました(笑)。ちょっといじってるかもしれませんが、注目してもらえていることは、すごくうれしいです。
──完成した作品を見た感想を聞かせてください。
愛の形っていろいろあるんだなと思いました。それが良い方向、悪い方向に働いてしまうこともあって。人が助け合ったり、誰かを助けるために立ち向かっていったり、そういう人の姿が心にきましたね。
──演じる四井純は、どんな役ですか?
母親の奇病について1人で探っているのですが、とても純粋で、一つのことに対して一直線な子だなと思います。こんなにも一つの事柄に集中できる16歳います?僕が16歳の頃は…タピオカを飲み散らかしていましたよ(笑)。
純くんの立場になってみないと分からないですが、学校に行きながら、こんなにも母親のために頑張れることは、すごく尊敬します。
──純とご自身に似ている部分はありますか?
「思い立ったら行動」は、似ているかもしれません。「明日オフやし、旅行こう!」「新幹線乗りたい!」と思ったら、すぐに行っちゃいます(笑)。
──旅をするとき、プランを立てて行きますか?
ほぼ立てずに行きます。この前、軽井沢に行って信州そばを食べて、そのまま宇都宮まで行って餃子を食べて帰りました(笑)。移動距離すごいですよね。でも僕、新幹線が大好きなので、楽しかったです!
映画の撮影に参加して「初めて気にすることが多かった」
──役作りなどで大変だったことがあれば、聞かせてください。
本読みを重ねて、キャストの皆さんや監督さんと一緒に役と向き合いながら「純くんならこうするかな」ということを考えて作っていて。自分の中でしっかりと作り上げて現場に臨んだというよりは、撮影をしながら、だんだん純という子が出来上がってきた感じ。楽しく役と向き合えたかなと思っています。
──役の作り方、現場の雰囲気など、ドラマ作品との違いは感じましたか?
テンポの違いは感じました。作品によるところはあると思いますけど、映画は大画面で見るものやから、目の動きや眉毛のちょっとした動き、震えとかも伝わると思うんです。音響も家で見るよりも、映画館のほうが吐息まで伝わりますよね。
細かいところまで集中して演じなければいけない繊細さは感じましたし、初めて気にすることが多かったです。
──片岡翔監督の印象は?
この作品の撮影が、なにわ男子のツアーが始まる前だったので、「大変じゃない?」と気にかけてくださっていました。ノリノリで話しかけてくださるタイプの方ではないのですが、落ち着いた空気をお持ちで、お芝居に関する真剣な話もできるし、何よりも伝え方がうまい監督さんだなと思いました。
あと、監督はうさぎが好きみたいで。ラビットフットのキーホルダーやうさぎをモチーフにしたアイテムをたくさん身につけていらして、かわいらしい方だなと思っていました(笑)。
この映画にはうさぎが印象的に出てくるのですが、監督のうさぎ愛から生まれた作品なのかもしれません。
──なにわ男子の活動と並行した映画の撮影は、大変ではなかったですか?
大変ではなかったですけど…純が普段の僕よりも低めのテンションの役だったので、「すごく差があるな」というのは日々感じていました。でも、だからこそ、クランクアップしたときは達成感がありましたね。
純の繊細さをどう表現すべきかが難しかった
──撮影していて、もしくは完成した作品を見て、印象的だったシーンはありますか?
花との出会いです。花が洗濯物を干していて、純が恐る恐る近づいていくシーンなのですが…純は女の子と話すことに慣れていないけど、でも話しかけたい理由があって。その緊張感をどう表現するか、監督さんと話し合いながら演じましたが、難しかったです。
──「前に会ったことあるよね?」というセリフは、言い方が少し違うとナンパにも聞こえてしまいますしね。
そうなんです。まだ好きなわけじゃないから、たどたどしすぎても変ですし。「人として興味がある」という難しい…でも、自分の中では新鮮な気持ちだったので、いろいろと考えて表現しました。
──南沙良さんとの共演はいかがでしたか?
南さんは1歳年下なんですけど、普段はすごく大人っぽい方。いつも落ち着いているので、無邪気にきゃっきゃと笑っている年相応な姿を見たときに安心した記憶があります(笑)。
あまり会話を交わす機会は多くなかったですが、一緒にお芝居をしていると引き込まれますし、ステキな俳優さんやなと思いました。
──玉木宏さんと濃厚な芝居を交わしていましたが、撮影で印象的だったことはありますか?
あまりお芝居経験が豊富ではない僕を安心させるような芝居をしてくださったり、合間には普通にお話してくださったり。玉木さんのおかげで、緊張しすぎずに現場にいることができました。
雑談しているときは優しい雰囲気なのですが、お芝居になるとキリッとした空気感を作ってくださる方で。僕も、こんな優しい俳優さんになりたいなと、憧れています。
──玉木さんのお芝居に身を委ねることが多かったですか?
心を許せちゃうというか…大きな背中を見せてくださったから、僕自身は恥ずかしがらずにお芝居ができたのかな、と。この作品を撮りきることができたのは、玉木さんの存在がめちゃくちゃ大きかったです。
──現場はどんな雰囲気だったのでしょうか?
すごく明るい現場でした。真夏の撮影だったので、差し入れのアイスを仲良く食べながら、熱中症対策しながら、風にあたりながら、セミの音を待ちながら撮影していて。“夏の思い出”って感じですね。
俳優としての活動が増えるなにわ男子「刺激になる」
──初単独映画出演となる今回の現場で発見した、自分の新たな一面はありますか?
うさぎを抱くのが上手かもしれないです(笑)。結構わーっと暴れることもありましたけど、お芝居が始まると落ち着いてくれて。僕、猫ちゃんを飼っていたので、動物の扱いは慣れているのかもしれないです!
──「シリアスなお芝居、好きかも」など、心境の面ではいかがですか?
最近、コメディ系の作品をやっていたので「やっぱりコメディは楽しい」と思ったし、テンポ感のあるお芝居も好きだなと思うのですが、映画でしか伝わらない空気感も好きだなと、この作品に出演して思いました。
お芝居の中で、長い時間をかけて心の整理をすることができるのも映画の一つの魅力かな、と。その繊細さと、ゆったりお芝居ができる映画の環境も好きですね。
──最近、メンバーの皆さんも俳優としての仕事が増えていますが、刺激になりますか?
めちゃくちゃ頑張れますよね。自分がつらいとき、「あ、この山を越えないと…」と思っているときに、メンバーが他の場所で頑張っていると思うと、自分も「やらなきゃ」という気持ちになりますし。
逆に、自分以外のメンバーが何か作品に入っているときは、バラエティとかでメンバーの分も僕が頑張ることもあります。
なにわ男子はドラマ、バラエティと分担していないので、柔軟に対応しながら、メンバーを気遣い合いながらみんなで頑張っている感じです。
──今後挑戦してみたい役柄を教えてください。
今回の純以上に暗い役をやりたい。普段の自分とは違う役をたくさんやってみたいです。
──最後に、映画を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。
映画のサイトなどに「世にも奇妙な謎解きサスペンス」と書いているように、ホラーでもなければ、そんなに怖くない、謎解きサスペンスです。「こんな映画見たことない」と、不思議な気持ちにさせてくれると思います。
「映画見たいなぁ。あ、『この子は邪悪』やってる」ぐらいの感じで、先入観なく見ていただけたら。心が絶対動くはずです。
<「この子は邪悪」作品概要>
出演:南沙良/大西流星(なにわ男子) 桜井ユキ/玉木宏
監督・脚本:片岡翔
主題歌:ゲスの極み乙女「悪夢のおまけ」(TACO RECORDS / WARNER MUSIC JAPAN)
Ⓒ2022「この子は邪悪」製作委員会 PG12
9月1日(木)より新宿バルト9他にて全国ロードショー