8月6日、「ONE PIECE FILM RED」の初日舞台挨拶が行われ、ルフィ役の田中真弓さん、本作のヒロイン・ウタ役の名塚佳織さん、シャンクス役の池田秀一さん、谷口悟朗監督が登壇しました。
1997年より少年ジャンプにて連載開始した人気コミック「ONE PIECE」。累計発行部数は5億1000万部を突破し、ギネス世界記録も更新しました。
田中真弓、お客さんからの反響が怖い?
公開初日を迎え、田中さんは「ありがとうございます、皆さんのおかげです。友達からは『すごい行列だよ、みんな初日観たいんだね』と連絡が来て、今日も(劇場に入るとき)皆さんが並んでいるところを通って。25年前、誰がここまで続くと思ったでしょうか。先ほどプロデューサーとも話していて、3年で終わるとは思ってなかったと思うんですけど、ここまで続くとは尾田っち(作者・尾田栄一郎さんのあだ名)も思ってなかったんじゃないでしょうか。そういう感激を改めて感じました」と挨拶。
続けて「結構危ないときもあったんですよ、みなさん。(アニメの放送日時が)水曜から日曜の夜に引っ越して、そこから日曜の朝になったのは何故ですか?いろんなことがある中、本当にありがとうございます、感慨も一入(ひとしお)でございます」と呼びかけました。
名塚さんは「言葉にできないくらい今、うれしい気持ちでいっぱいです。ウタの役が決まったときはびっくりしすぎて、『しっかりやらなくては』という気持ちが強く、頭の中が真っ白になってしまって…。喜んでる暇もなく、いろんな資料を見て、監督とたくさん打ち合わせをさせていただいて、今日までがむしゃらにやらせていただきました。今ここに立って初めて『この作品に出させていただいたんだ』と思いが溢れてきました。ウタがやれてうれしかったです、ありがとうございます」と感謝。
池田さんは「思い起こせばシャンクスと巡り合って20数年経つんですが、こうして劇場で皆さんと会うのは初めてなので、いささか気持ちが高揚しています。今回は、かわいい娘も登場して、貴重な体験をさせていただいて、とてもありがたかったです」とコメント。
MCより、周囲の反響について聞かれると、田中さんは「私怖くてさ、だって怒られるんだもん。失敗が多くてさ…。中身は言わない方がいいと思うので、言わないです!反応はすごいです」としどろもどろ。
名塚さんは「私もあまりご意見はいただいてないんですけど、仲の良い友達は、あまり私の作品を見てくれないんですよ。だけどONE PIECEは、原作を友達みんなが読んでハマっていて、公開前からウタ日記や音楽をダウンロードしてくれたり…と。本当にすごい作品に出させていただいたんだなと、友達からの情報で、実感しました」とニコリ。
谷口監督は「この作品って、IMAXとか、DOLBYとか、4DXとか、IMAX4Dとか…いろんな上映があるんですよ。そちらの作業で忙殺されてまして、皆さんの声を聞いてる時間がまったくなくて。田中さんと一緒で怖いですね、皆さんの意見を中途半端に聞いてしまうと。ここに立っているのも怖いです」と心境を吐露。
シャンクスの名台詞をリクエスト
本作への出演について池田さんは「最初は、こんなにシャンクスが活躍すると思っていなかったので、油断してたんですけど、台本をいただいたときは少々慌てました、『これはちゃんとやらなきゃいけない』」とつぶやくと、田中さんから「ちゃんとやってください!」とお叱り。
池田さんは「おかげさまで、(本作では)ウタという娘と大変充実した期間を過ごせました」と笑顔を浮かべました。
また、シャンクスの活躍について田中さんは「いつだってシャンクスはカッコいい!」と称賛すると、池田さんにシャンクスの名台詞「この戦争を終わらせに来た」をリクエスト。
大きな拍手が起こる中、池田さんが1度セリフを披露するも、田中さんは「そんなに圧はなかったと思う。もうちょっと抑えた感じ」と、まさかのリテイクに。
2度目のセリフを決めると、田中さんは「いただきました、ごちそうさまでした!」と拍手を送り、名塚さんは「お父さん、カッコいいです」と喜びました。
Ado「歌唱キャストとして携われたことは、私の一生の宝物」
本作でウタの歌唱キャストをつとめたAdoさんからは、音声コメントあが届きました。
Adoさんは、「ついに映画公開初日ということで、やっと皆さんにウタの歌を届けられると思うと、とてもうれしい気持ちと同時に、ものすごくドキドキしています。名塚さんと作りあげたウタは、映画公開前からいろいろな場所で私たちに姿を発信してきましたが、本当にたくさんの方々に応援されていて、ものすごくうれしかったですし、一足先に完成された作品を観たときも、ウタは歌姫として、ひとりの少女としてとても輝いていました。今回、歌唱キャストとして携われたことは、私の一生の宝物です。ウタという新時代の歌姫を愛していただけたら幸いです。そして映画を観た皆さんの中に何かが残るような、そんな作品になれば幸いです」とメッセージを寄せました。
名塚さんは「Adoさんと一緒にウタを作り上げられて良かったなと思います。Adoさんは、すごく真面目で実際の年齢より考え方も大人っぽいし、監督たちからの要望もしっかり受け止めて、真摯に向き合ってくださり、作っていました。これからもAdoさんと一緒にウタを支えていけたらいいなと思っています」と感謝。
谷口監督は「Adoさんにコンセプトや心情などをお伝えして、その情報を丸々名塚さんにお渡しました。Adoさんはすごくクレバーな方で、どのような場所で答えを出して、それがどういう反響になるのかもちゃんと理解していて。こちらから伝えて、ほぼ想定していたものとズレがない完成度でテイクが上がってがきたという感じです。それを名塚さんに渡してました」と製作秘話を。
ウタについて、名塚さんは「1曲1曲違うテイストで届くので、最初混乱もあったんですけど。監督から『ウタの年ならではの「自分は無敵感」を持っていてほしい』と聞いていて、Adoさんの歌にはそれがすごくあったので、彼女自身も10代というもあり、そこの部分が歌にも乗っていたので、その部分を大事にしたいなと思いました」と語りました。
とここで、サプライズとして池田さんから名塚さんに、ウタのヘアカラーをイメージした、赤と白のバラ100本を贈呈。
バラを受け取ると、名塚さんは「合格したときと同じように頭が真っ白です」と目頭を熱くし、池田さんも涙まじりに「ウタ、お前は最高の娘だ。ありがとう」と、シャンクスとしてメッセージを送りました。
作品概要
ストーリー
世界で最も愛されている歌手、ウタ。素性を隠したまま発信するその歌声は“別次元”と評されていた。そんな彼女が初めて公の場に姿を現すライブが開催される。
色めき立つ海賊たち、目を光らせる海軍、そして何も知らずにただ彼女の歌声を楽しみにきたルフィ率いる麦わらの一味。ありとあらゆるウタファンが会場を埋め尽くす中、今まさに全世界待望の歌声が響き渡ろうとしていた。
物語は、彼女が“シャンクスの娘”という衝撃の事実から動き出す。
「ONE PIECE FILM RED」は、全国公開中。
©️尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会
配給:東映