父は俳優で映画監督の奥田瑛二さん、母はエッセイストの安藤和津さん、そして妹は俳優の安藤サクラさんと、芸能一家の長女であ、映画監督の安藤桃子さんに密着しました。

8年前、サクラさんが主演を務めた映画「0.5ミリ」を監督し、数々の賞を受賞すると、その撮影地の「人の温かさが新鮮だった」と刺激を受け、高知県・高知市に移住。

移住したタイミングで会社を設立し、現在はスタッフ2名とともに働いています。

自身の半生をつづったエッセイ本を出版したり、「オーガニックフェスタ」の実行委員長を務めるなど、多岐にわたり活動するものの、映画は8年間撮っていないといいます。

番組では、そんな安藤さんが映画制作の第一歩を踏み出すまでの生活や活動に迫りました。

映画監督・安藤桃子さんの“セブンルール”とは?

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ルール①:想像するときは目を瞑る

安藤さんは、現在、映画の上映だけでなく、ミュージアムも併設した「シネマミュージアム」を作るために、日々打ち合わせを重ねます。

「扉を二重扉にするか」の議論している最中、ふと目を瞑(つむ)り、イメージを描きます。

そして、「二重扉はあったほうがいい。一旦呼吸を置いて、映画館に入るという気持ちになれる」と、結論を出しました。

ルール②:毎年 味噌を作る

安藤さんが、高知で立ち上げた異業種集団「わっしょい!」。

自分たちの手で大豆を育て、地域一体となり味噌を作り出す活動を始めて2年目になります。

安藤さんは、味噌作りを経験することで、「自然の一体感や、命のつながりを感じられるようになった」といい、これには母の和津さんも参加しているそうです。

ルール③:子どもと一緒に楽しむ

安藤さんは、美大に通っていた頃、父の奥田さんが初監督作品を撮ることになり、「勉強がてらスタッフで入ってみたら?」と声をかけてもらいました。そこで撮影現場を体験した際に「これが自分のやりたいことだった」と衝撃を受け、映画の道に。

その後、助監督として数々の作品で経験を積み、2010年・満島ひかりさん主演の映画「かけら」で監督デビューを果たしました。

高知に移住してからは、結婚、出産、離婚を経験。

現在は、娘と2人暮らしの安藤さん、子育てでは叱りつけるよりも「(勉強するにしても)私も一緒に楽しめば、娘もすごく捗(はかど)る」ということに気付き、宿題なども隣に座り、一緒になって楽しみます。

ルール④:ハートを見つけたら写真を撮る

この日は、来年出版を控える本の写真を撮りにと、県立公園を訪れました。

すると、安藤さんがカメラを向けたのはハート型の水たまり。「1日1ハートを見つけるんですよ」と明かすと、別の日もハート型を見つけて撮影。

娘とハート型の雲を見つけたことがきっかけで撮り始めたそうで、仕事中や食事中と、どんなシチュエーションでも見逃しません。

スタジオには、ゲストにアンジャッシュの児嶋一哉さんが登場。

「ハートの写真を撮る」という趣味のルールを受けて、YOUさんが「趣味ってあるんですか?」と尋ねると、児島さんは「麻雀とホットヨガ」と回答。

「(ヨガ界に大きく貢献した人に贈られる)ベストオブヨギ(※)を、2回いただいたことがあるんです」と語る児島さんに、YOUさんが「片岡鶴太郎さんみたいな方向性ですか」と質問を重ねると、「俳優やってヨガやってるので、僕の先には、鶴太郎さんがいるのかな…」と、笑いました。

※ヨギ…ヨガをやる男性のこと。

ルール⑤:常に気持ちは映画監督

高知で育てたハーブを使い、お茶をプロデュースしている安藤さんは、「わっしょい!」の仲間たちとトゥルシー(ハーブ)を植えます。

そこには「お茶をただ作って販売してということじゃなく、そこに1人ひとりのドラマがあったり、家族がいたり。ハーブを育てていく上で、みんな繋がっている」という思いが。

作ったハーブティは、友人の協力で表参道のセレクトショップで販売してもらえることに。

安藤さんは「映画にしても、ハーブティにしても『何かを届けたい』という動機の部分では変わらないので、(今回は)お茶という形でここに運ばせていただきました」と語りました。

形が違えど、安藤さんにとってはお茶づくりも映画作りの一部になっているそうで、「映画に生かすために」と高知で自然や人々と触れ合い、さまざまな経験を積みます。

ルール⑥:「行くぜよ!」と思ったときは空と海を見る

安藤さんには、何かを決断するときに必ず行く場所があるといいます。

それは、坂本龍馬の像がある桂浜公園。

坂本龍馬の像と同じ目線で、空と海を見ることで「若いときのすべてを吸収しようといった瞬間などが1つにまとまり、いろんな気持ちを思い出して、心がもう一度立ち上がる」と語りました。

ルール⑦:みんなが幸せになる映画を撮る

新作映画に向けてプロット作業を始めた安藤さん。

高知で過ごした8年で、たどり着いたのは「観た人が幸せになる映画を撮りたい」という強い思いでした。

映画の魅力について、「映画館から出た後って一緒に映画を生きたような、『みんなが平和でありますように』という気持ちに、みんななっていると思うんですね。そういった想像力が、また愛に変わってみんなにつながっている」と語りました。

スタジオでは、長濱ねるさんが「(新作を)観たいですよね」、本谷有希子さんが「日々営んでることが、全部映画なわけでしょ。(生きることで)ずっと映画作ってようなもんなんだね」とリアクションしました。

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「ルフィ」、「クリリン」国民的アニメを支える

8月9日(火)放送の『セブンルール』では、声優の田中真弓さんに密着。

海賊王を目指す少年・ルフィと仲間たちの冒険を描いた大人気アニメ『ONE PIECE』で、長年にわたり主人公・ルフィを演じる彼女の作品への思いとは?

声優界のレジェンドとして第一線で活躍しながら、一方で、役者として舞台に立ち続ける田中さんの知られざる素顔も明らかに。国民的キャラクターに命を吹き込む、田中真弓さんの7つのルールに迫ります。