4月期のフジテレビ系火曜21時ドラマで、玉木宏が主演を務める『竜の道 二つの顔の復讐者』の放送が決定した。
1月に不惑を迎えた玉木にとって40代初主演となる今作は、養父母を死に追いやった運送会社社長への復讐を誓った双子の兄弟を描いたサスペンスドラマ。
復讐のために心を捨て、顔も名前も変え、裏社会に身を投じた主人公・竜一(りゅういち)を玉木が演じ、竜一の双子の弟で、運送会社を監督する国土交通省のエリート官僚として権力を掌握していく竜二(りゅうじ)を、玉木とは初共演の高橋一生が演じる。
原作は、2015年に急逝した作家・白川道(しらかわ・とおる)の未完の同名小説。ドラマ版ではオリジナルの展開と共に、波乱に満ちた竜一と竜二による復讐劇を結末まで描いていく。
20年以上にわたる双子の復讐劇が始まる
兄は、顔も名前も心も捨て、裏社会に。弟は、権力を手に入れるため、官僚に。双子だけの秘密を抱え、二人の“竜”が復讐の道を突き進む――。
竜一と竜二は、生まれてまもなく実の親に捨てられたところを、小さな運送会社を営む吉江(よしえ)夫妻に養子として引き取られた双子の兄弟。その後、夫妻の間に生まれた妹の美佐(みさ)を加え、5人家族として仲良く暮らしていた。
しかし、二人が15歳のとき、全国への事業拡大を進める霧島源平(きりしま・げんぺい)率いる運送会社の悪質な乗っ取りに遭い、多額の借金を抱えた両親は、自殺してしまう。
卑劣で冷酷な手法で霧島に追い詰められる両親の姿を見ていた二人は、両親から命を、そしてまだ5歳の美佐から実の親を奪った霧島への復讐を誓い合う。
それから7年後、竜一は自身を焼死したと見せかけて他人の戸籍を奪い、整形で別人になり替わり、裏社会と関わりを持ち始める。一方、竜二は名字を出生時の「矢端(やばた)」に戻し、運送会社を監督する国土交通省に入省。竜一が生きていることは、妹の美佐も知らない二人だけの秘密だ。「これからは、なんでも二人だ」。コインの裏表のような、正反対の立場の双子による、波乱万丈の復讐劇が幕を開ける。
15歳で復讐を決意した竜一と竜二の、20年以上にわたる姿を描いた今作。玉木演じる主人公・竜一は、22歳で竜二とは異なる顔を手に入れてから「斉藤一成(さいとう・かずなり)」、「和田猛(わだ・たけし)」と名前を変えながら、裏社会でのし上がっていく。竜二の前で見せる心優しい兄という本来の姿も含め、竜一は一人三役のように、激しい復讐心を抱く3人の男を巧みに演じ分ける表現力が求められる役どころ。
一方で、高橋演じる竜二は、エリート官僚として職場で見せるスマートな表の顔と裏腹に、竜一と同様に激しい復讐心を抱いているという二面性を持った役どころだ。
血のつながりのない妹への思いが、双子の足並みを狂わせる!?
裏社会の竜一と、行政側の竜二。二人の復讐は、それぞれの関係者や宿敵・霧島の家族や会社側の人間、さらには二人の関係や素性を暴こうとする人間を巻き込みながら進んでいく。一筋縄ではいかない登場人物たちの愛憎、欲望、利権、策略、予想外の裏切りが絡み合い、毎話スリリングな展開が繰り広げられていく。
さらに、純粋な心を持つ妹・美佐が、復讐計画にとって重要なキーパーソンに。 血のつながりのない美佐へのそれぞれの思いが、復讐に身をゆだねていくなかで交錯し、次第に二人の足並みにも乱れが生じることに…。