相葉雅紀さんが主演を務める舞台「ようこそ、ミナト先生」の取材会が6月4日に行われ、相葉さん、松平健さん、脚本の金子ありささん、演出の宮田慶子さんが登壇しました。
この作品は、街や人生の再生をテーマにした物語。相葉さんは、本作同様、金子さん脚本、宮田さん演出による「君と見る千の夢」以来、12年ぶりの舞台出演となります。
“12年分のダメ出し”に相葉「手取り足取り、愛のあるしごきをしていただいた」
公開初日を迎え、相葉さんは、「ずっとやりたいと思っていた舞台です。こんなステキな皆さんに囲まれて、出来ることを幸せに思いながら、ようやく今日が来ました。『楽しんでいただけるように精一杯やる』というのは大前提なんですけど、無観客の状態が多く、お客様の前に立ちたかったので、緊張はしていますが、楽しんでやります」とあいさつ。
松平さんは、「街や人の再生がテーマの作品です。脚本がお客さんに受け止めてもらえるのか楽しみです」とコメント。
宮田さんは、「いよいよ初日を迎えて、緊張していますが、とても楽しみにしています。みんなで1ヵ月間、楽しくも苦しみながら、緻密にコミュニケーションを取りながらやってきました。舞台を思いっきり楽しんでもらえたら」と呼びかけました。
12年ぶりの舞台となる相葉さん。その感想を聞かれると、「つらかったです」とひと言。
「12年間、(舞台で演じるのが)空いたのもあるのですが、なかなかハードな期間でした。あまり言うと後が怖いのでやめておきます」と、演出の宮田さんを見てニヤリ。
大変だったところを聞かれると、「そもそもハードな役なので、そこに自分を持っていくという作業は大変でした。ですよね?(宮田)先生?」と、宮田さんに確認し、登壇者を笑わせました。
宮田さんについて聞かれた相葉さんは、「手取り足取り、愛のあるしごきをしていただき。たまに金子さんが稽古場に来てくれるんですが、その時は、褒めていただき嬉しかったです」と明かし、さらに笑わせました。
宮田さんは、「稽古の途中で『ごめんね、12年分のダメ出ししてるよね?』って。(相葉さんは)12年間ですごい経験をなさって、中身が充実なさったというのを実感しました。その分、金子先生が書いた本のハードルが高くて、真摯に受け止めて、重ねていかないと、出来ない役柄だったんです」と説明。
続けて、「そこに向かい合っていくときに、大人になって中身が充実してしまった分、『苦しんだ』という感じでした。『どう受け止めて、どう表現したらいいんだろう』というのが、稽古場ではハードですが、『ここは楽しんでもらいたい』と思いながら、しごいていました」と振り返りました。
<舞台「ようこそ、ミナト先生」公演概要>
ストーリー
とある山あいの町・日永(ひなが)町。
1年前に観光客として訪れた湊孝成(相葉雅紀)は、この町で非常勤の教師となって、高齢化社会や過疎化など、町の様々な問題に日々奔走していた。
人々にも慕われ、町の中心人物となりつつあったが、実はある秘密を抱えていて…。
東京公演:6月4日(土)~6月19日(日)/ 新国立劇場 中劇場
大阪公演:6月29日(水)~7月3日(日)/ 梅田芸術劇場メインホール