驚異の若手芸人・いおりさんが本気でアニメを作ったら、「人にはない発想」と絶賛される“変わった動物たち”が澄む世界を描いたアニメが完成!

6月11日に放送された『芸人アニメ監督』(フジテレビ)で、サーヤ(ラランド)さん、上田航平(ゾフィー)さんとともに東映アニメーション全面協力のもと、5分の短編アニメ作品の監督に挑戦したいおりさん。

超天才現る!芸人が本気でアニメを作ったら?8ヵ月に渡る魂の記録『芸人アニメ監督』

「おもちゃ箱のようにしたかった」と語るいおりさんに、“監督”を務めた感想、そして監督作品「Over The Rainbow」について聞きました。

「今まで、ひとりが1番楽だって思い込んでいた」

いおり 初監督作品「Over The Rainbow」のポスタービジュアル

――東映アニメーションとの共同作業はどうでしたか?

ひとりでやることの楽さってあるじゃないですか、全部自分で決められるし。自分の中の理想を人と共有するというのは難しいし、大変だろうなと思っていました。

美大の授業で、自分で1枚ずつ絵を描いて、パラパラアニメみたいなショートムービーを作る授業があったんですが、たった30秒のアニメを作るのに何百枚と描かないと絵が動かないんです。

その経験をしていたから、すごく些細なこと、例えば「口の動きは笑っているのではなくて、困ってるのがいいです」とか、たったそれだけでもどれだけの時間がかかるんだろうって心苦しくなって、簡単にお願いできないし…。

監督に選んでもらえてうれしいけれど、ピン芸人なので、「みんなで作業していくのか」という憂鬱さも少しあって心配でした。でも、東映アニメーションの方々が本当にびっくりするくらい、いおりの理想を全部汲み取ってくれて、それ以上のアイディアを教えてくれました。

だから出来上がった作品は理想通りだし、それ以上のものになっていて、自分でもびっくりしています。

――作品の中で1番“いおり監督”らしさが出ていると思うところは?

みなさん、1つの作品、1つのストーリーで完結していたと思うんですが、いおりは短いストーリーを何個もギュッと詰めておもちゃ箱みたいにしたくて。いおりらしさが出てるのはそこですかね。

――監督経験を経て、成長したなと思うところを教えてください。

意外と人と一緒に何かできるんだって(笑)。今まで、ひとりが1番楽だって思い込んでいたので、任せてもいいっていうことを知りました。

――今回公開された3作品の中で、好きだなと思った作品は?

上田さんの「うさぎ」です。よくある童話のアナザーストーリーを選ぶ着眼点が、「あー、その発想いいな」って思っちゃいました。(スタジオ収録で)自分の出番が来るまで緊張していたんですが、上田さんの作品は緊張している状態で見たのに泣きそうになりました(笑)。

――最後に、監督作「Over The Rainbow」の見どころをアピールしてください。

すべての作品に「無」という漢字を入れ込むようにしています。何も考えずに見てもらえたらいいなと思います。あと、自分の中で「台無し」が1番面白いと思っているので、最後は台無しにしたのでそこを見てください。

<インタビューの様子は動画でも!>

今回制作したアニメは、東映アニメーションのYouTubeチャンネルで見られるほか、監督3人のアニメ制作密着VTRの完全版は、TVerで配信されます。

『芸人アニメ監督』公式サイト