3月31日(火)21時よりフジテレビで放送されるドラマ『U-NEXT presents あと3回、君に会える』。

映像制作会社で働く主人公の楓は、ひょんなことからキッチンカーで臨時のアルバイトをする征史郎(眞栄田郷敦)と出会い、“それ”をうつされてしまう。“それ”とは、「その相手に、一生のうちで会えるのは、あと3回」ということを意味する数字があらゆる人の背中に見えてしまう力だった。

突然、数字が見えてしまった楓とミステリアスな青年・征史郎の姿を通し「大切な人との時間の尊さ」を描くラブストーリーとなっている本作。がむしゃらに働く主人公・楓を演じる山本美月に、作品の見どころや撮影のエピソードから、今プライベートで楽しんでいることまで語ってもらった。

<山本美月インタビュー>

――楓を演じてみての感想をお聞かせください。

映像制作会社でせかせかと働いている、29歳。友人から話を聞いたことがあるのですが、26歳から29歳くらいって、転職が多くてみんな迷う時期のようなんです。楓もがむしゃらに働きながら悩む一面もあり、この世代の女性の代表的な子だと思います。

このドラマのスタッフさんには、同世代の女性が多かったのですが、みんな楓の言動に「分かる!」と共感していたのも印象的でした。

――そういう周りの声から、楓の心境を想像して演じていたんですね。

そうですね。でも、私自身も、悩んでいた時期はあって。1、2年前なんですが。「そういう時もあったな」と思い出しながら演じていましたね。

――その悩んでいた時期のお話を少し聞いてもいいですか?

あれはなんだったんでしょうね…とにかく焦っていました。焦って、友達とお酒を飲んで泣いたりすることもあって。そんなに不安定だったのに、いつの間にか焦りがなくなっていたんですよ(笑)。

「これ」っていうハッキリとしたキッカケが思い当たらないのですが、周りが見えるようになってきて、悩みが晴れていました。

――楓にとっては、眞栄田郷敦さんが演じる征史郎との出会いが、視界が開けるキッカケになるんでしょうか。

征史郎と出会って、“人と会える回数”が見えるようになって、一つ一つの出来事を受け入れて、周りが見えるようになっていくという感じですね。

――演じていて、楓の魅力はどんなところに感じましたか?

せかせかはしているんですけど、すごく誠実で、真っすぐな子だと思います。何事にも全力で。そこが魅力ですね。

――ポジティブでもありますよね。

ポジティブ…というか、ちょっとだけおバカなところがあるのかな(笑)。征史郎との話していく中で“人と会える回数”が見える力を、すんなりではないけど受け入れたりする感じも普通ではないというか。でも、そこが逆にいいところかなとも思いますが。

そういえば私、「楓」という名前の役を演じるのが今回で2回目なんです(2017年・フジテレビ系『嘘の戦争』で仁科楓役を演じた経験あり)。しかも私、本当は生まれた時に「かえで」っていう名前になる予定だったんです。

流川楓(漫画「スラムダンク」のキャラクター)と一緒になるからっていうことで「美月」になったんですが、「かえで」には縁があるんだなと今回改めて思いました。

――すごい縁ですね!撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

郷敦は本当に落ち着いている印象です。反対に工藤(阿須加)さんがめちゃくちゃ熱血で、体育会系で、明るい人でしたね(笑)。真逆の人たちでしたね。

ただ、郷敦に「(工藤と)真逆だよね」っていう話をしたら、「そうかな?」みたいな感じだったんです。そのちょっとムキになる感じがかわいいなと思いました(笑)。

――まだ二十歳なんですよね。

そうなんですよ。すごく疲れてる時なんか、ちょっと弱っててかわいかった(笑)。疲れてるなと思って、私やスタンバイチームのスタッフさんが気にかけても、絶対に「大丈夫」と言うのですが、1人、心を許しているスタッフさんがいて、その方が声をかけると「あ…じゃあ、コーヒー」って小声でお願いしていて(笑)。その様子が本当にかわいいなと、傍から見て思っていました。

――撮影していて「好きだな」と思ったシーンはありますか?

征史郎と楓が散歩をしながら、長く会話するシーンがあるんですが、そこは“今の東京”を切り取っていてすごくステキなシーンになっていると思います。渋谷の工事をしている場所とか、国立競技場とか。その雰囲気が私はすごく好きです。2人距離が縮まる場面でもあるので、注目していただきたいですね。

あとは、お父さんと飲み明かすシーンも好きですね。(父親役の)光石研さんが本当にステキでした。光石さんが父親役でいてくださったからこそ、いいシーンになった気がしています。

最近は料理で息抜き!現場でもらった野菜で「いぶりがっこポテトサラダ」を作りました

――近況をうかがいたいのですが、今、自宅で楽しんでいることはありますか?

母からバナナケーキの作り方を教えてもらったので、ケーキを作りました。次は友人から教わったレモンケーキを作ろうと思って、今準備しているところです。もうレモン型は買っているんですが、材料が揃っていなくて。

――それはレモンもこだわりたいですね。

実は、レモンはドラマの撮影で行った直売所で買ったものがあるんです!そこではミカンとか野菜をいっぱいもらって…あ、最近よく料理をしていますね。お仕事が落ち着いたタイミングでもあったので。

もらった野菜で、まずいぶりがっこポテトサラダを作りました。この前まで撮っていたドラマ(日本テレビ系『ランチ合コン探偵』)で出てきたものがすごくおいしくて、ずっと食べたかったんです。大好きで、すぐ作りました(笑)。

あとは、御殿場のごぼうもおいしかった!炊き込みご飯と豚汁を作りましたが、もう香りがいつも食べているものとは全然違いました。

――料理を楽しんでますね。

そうですね。料理で息抜きをしています。

――では、最後にドラマの見どころをお聞かせください。

私と郷敦と工藤さんの三角関係とか、ただのラブストーリーだとは思ってほしくなくて。“あと3回会える”ことが分かる力というファンタジーが一つ加わることで、人間関係はどう変わるのか。人との出会いの尊さを感じてもらえたらうれしいです。