フジテレビ・フィギュア班が取材動画を毎日配信!Vol.19

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、カナダ・モントリオールで開催予定の「世界フィギュアスケート選手権2020」が中止に。シーズンのクライマックスの舞台は失われ、様々な活動も停止する状況になってしまったが、来季までの想いを繋ぐべく、フジテレビ・フィギュア班が取材した動画が3月23日から毎日配信されている。

シーズン中に放送しきれなかったインタビューや取材動画、特別動画が続々と登場するので、フジテレビュー!!でもその内容を紹介していく。

「全日本選手権は不安しかなかった」でも今は…

【2019-20シーズンの戦い】坂本花織インタビュー <前編>

シニア3年目を迎えた坂本花織選手。昨年12月に行われた「全日本フィギュアスケート選手権2019」では、2連覇とはならず表彰台を逃したが、最後まで執念を見せて6位に。

悔しい結果の一方で、新しいことにも挑戦した2019-20シーズンを振り返った。

――全日本選手権を振り返っていかがですか

自信のつく練習もできていなかったので、後悔ばかりだし、終わってからも「すごい終わり方したな」と思ったんです。

でも、そこからまた今は開き直って、練習もノリノリな感じで出来ています。去年と今年は全然違う自分みたい。いい感じに切り替えができたのかなって思います。

――全日本選手権は不安がある中で戦っていたのですか

不安しかなかったから…。「できたら奇跡やな」くらいに思っていたら、そう簡単にはいかなかったので、「やはりそういう感じの結果にはなるよね」と、納得するしかなかったです。

2020年、1月29日から2月1日に青森で行われた「国民体育大会 冬季大会(国体)」に出場。試合で初めて4回転トゥループに挑戦した。

――4回転に挑戦しようと思ったきっかけは?

アシスタントの先生に「4(回転)締めた(※)ことないの?」と聞かれて、「ないです」って答えたら、「締めてみたらいいのに」と言われて。

※締める:回転をかけるという意味で使われるスケート用語。

その前にも何度か言われていたんですけど、大事な試合の前だからというのもあってやらなかったんです。その時も「じゃあ、また今度」と言ったら、「まあまあ、今度とは言わずに」と言われて。「じゃあ締めます」って、なりました(笑)。

最初は回ろうとしすぎて軸がどっかいっちゃったんですけど、跳べる子に聞いたら「何も考えずに普通に浮いて締めたらええねん」と言われて、「そんな簡単なもんなん!?」と思って。

でもそう考えたほうが、案外回れたんです。どんどんダウングレードからアンダーローテーション(※)ぐらいまではいけるようになったので、いけるかもと思いました。

※ジャンプの回転数は、3/4回転以上で認められる。“アンダーローテーション”は、3/4回転未満 1/2回転以上と判断される回転不足のジャンプ 。“ダウングレード”は、1/2回転未満と判断されたジャンプのこと。

4回転への挑戦をうれしそうに語る

――4回転の難しさは?

全部かかとで降りるとスコッていっちゃう(後傾に倒れてしまう)から、前重心で締められたら、降りて来られるのかな。

ただ、アクセルは、回転速度を上げるか高さをもう少し出さないと無理かなと思うんですけど、4回転の方が、回転スピードをつけやすいのでやりやすい。「(4回転を)入れるか入れないかは自分で決めなさい」と先生に言われ、今回を逃したらだいぶ先になるな、と思い「入れてみよう」って。怖いけど、締めて回れるだけ回れるのがめっちゃ楽しいんです。

笑顔いっぱいで答える坂本選手から、新しい技に楽しんで取り組んでいる様子が伝わってくる。インタビューでは、友野一希選手から受けたという4回転のアドバイスについても語っている。

また、「国体」から2日後、韓国・ソウルで行わる「四大陸選手権」に向かう坂本選手と友野選手らの姿も見られる。

「がんばろうぜ」と言い合う 坂本選手(左)、友野一希選手(右)

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