『ナンバMG5』第1話完全版
難破剛(間宮祥太朗)は、筋金入りのヤンキー一家・難破家の次男。
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10代のころ千葉最強のヤンキーと恐れられたトラック運転手の父・勝(宇梶剛士)、レディースの総長だった専業主婦兼パチプロの母・ナオミ(鈴木紗理奈)、高校時代に関東を完全制覇したカリスマヤンキーだが現在は無職の兄・猛(満島真之介)、改造自転車を乗り回す能天気な中学2年の妹・吟子(原菜乃華)のもとで育った。
一家の愛犬・松は、剛の弟分的な存在だ。
ヤンキーとしての英才教育を受け、千葉14校を傘下に持つ超有名ヤンキー中学校のアタマを張るまでになった剛は、県内屈指のヤンキー校として知られる市松高校へ入学することになっていた。
兄の猛がアタマを張っていた城南高校ではなく、家から離れた市松高校を選んだのは、自分自身の腕でのし上がるためだという。
初登校の日の朝、特注の特攻服に身を包んだ剛は、家族から派手に見送られながら家を出た。
だが、その途中で公園のトイレに立ち寄った剛。なぜか特攻服から学生服に着替えると、市松高校ではなく、白百合高校の門をくぐる。
実は、「普通の青春がしたい!」と願い、家族にも内緒にして健全な白百合高校に入学していたのだ。
そこで藤田深雪(森川葵)や守田巻(富田望生)らと同じクラスになった剛は、この二重生活を3年間やり通してみせると固く決意していた。
一方、市松高校には、伍代直樹(神尾楓珠)という男が入学。不良だらけの上級生からも恐れられるほど、ケンカが強い一匹狼だった。
剛は、猛に憧れ、ヤンキーを目指して”高校デビュー”したクラスメイト・島崎登(春本ヒロ)と親しくなった。
剛は、島崎のおごりで一緒に牛丼を食べに行くことになったが、その途中、中学時代に島崎をパシリにしていた市松高校のヤンキー・遠藤浩二(河野賢治)たちに遭遇してしまう。
遠藤たちに連れ去られ、痛めつけられる島崎。剛は、カバンの中に隠していた特攻服に着替えて島崎を助けに行くと、あっという間に遠藤たちを片付ける。
その姿に惚れた島崎は、舎弟にしてほしいと言い出した。すると剛は、島崎をこづき、「ケンカひとつできねえクセに、ヤンキーとか言ってんじゃねえよ」と言い放ち…。
あくる朝、剛が登校すると、自作の特服を着た島崎の姿があった。それを見て、「カッコいいつもり?」という深雪の言葉に反応してしまう剛。
その日、剛は、美術部に入部希望を出しに行く。するとそこには、深雪の姿もあった。
部長の東ミチル(加藤諒)は、そんな剛たちに、入部テストだといって自身をモデルにした絵を描かせた。出来上がった絵を見た東たちは、あまりにも繊細で上手い剛の絵と、独創的すぎるタッチの深雪の絵に驚きつつも、2人の入部を認める。
部活を終えた剛のもとへ、新体操部に入部した巻がレオタード姿のまま駆け込んできた。島崎が、遠藤たちに連れ去られたというのだ。しかも、それを目撃した深雪が、「ひと言、言ってやる」と後を追ってしまったらしい。
とある廃墟に向かった遠藤たちは、島崎を痛めつけ、“特服の男”の情報を聞き出そうとする。そこには伍代の姿もあった。
物陰からその様子を見つめていた深雪は、覚悟を決めて遠藤たちの前に飛び出した。だが、あっさり捕まってしまい、遠藤からキスを迫られてしまう。
そこに特服姿で駆けつけた剛は、市松のヤンキーたちを次々と倒していく。
遠藤たちが逃げ去った後、剛は島崎の胸ぐらをつかんで睨みつけた。
すると深雪は、助けてもらったことへの礼は言いつつも、なんでも暴力的な方法で解決しようとする剛に説教を始める。「殺」と書かれた母・ナオミお手製のマスクのことまで批判された剛は、深雪に対し思わず「とっとと消えろ、ブス!」と言ってしまった。
島崎がその言葉にショックを受けている深雪を引っ張って帰っていくと、ケンカの最中は姿を消していた伍代が現れた。
伍代は、いきなり剛を殴りつけると、「やる気になったか?難破剛」と、なぜか剛の名を口にする。
立ち上がって伍代とやり合おうとする剛。そこに、市松高校のヤンキーたちが仲間を連れて戻ってくる気配が。「お前とはタイマンでやりたいから逃げろ」と言い出す伍代。剛は、その言葉に従うが、不意を突いて伍代を一発殴ってから走り去った。
吟子に連れられて散歩していた松は、学生服姿の剛に気づく。
翌朝、剛の後をつけた松は、公園のトイレで着替える姿や、市松高校ではなく白百合高校に通い、美術部で絵を描いている姿を目撃。松は、剛が難破を裏切ったと家族に知らせようとするが、通じるはずもなかった。
下校途中、剛は伍代の姿を見つける。そっとその横を通り抜けようとするが、その時、後ろから来た島崎に呼び止められてしまった。島崎と去っていく剛の後姿を見つめながら、伍代は「見いつけた」とつぶやき…。
正体がバレてしまったことで、これ以上周りの人たちに迷惑をかけられないと考えた剛は、教室の後ろに貼られていた「普通の青春がしたい!」と書いた自己紹介カードをはがし、最後に深雪に会いに行く。
剛から、絵が好きだと褒められた深雪は、似顔絵を描くと約束した。
そのころ、火野将人(吉田健悟)ら2年生グループに目を付けられていた伍代が校舎裏に呼び出されていた。
そこにやってきた剛は、火野たちにケンカを売る。伍代は、1人で乗り込んできた剛に呆れながらも、機転を利かせ、剛を中学のときのツレだとウソを言ってその場から逃れることに成功する。
伍代は、市松の連中には剛の正体をバラしていないことを伝えた。
廃墟での初対面時、伍代は、そのケンカっぷりやいまどき特攻服を着ている姿から、剛が難破家の次男ではないかと思い、カマをかけたのだ。
あくまでもタイマン勝負を望む伍代とやり合うことを決めた剛は、その場を離れて特服に着替えにいく。
そこに、火野たち市松のヤンキー軍団がやってきて、伍代を取り囲んだ。伍代は、襲いかかるヤンキーたちを倒していくが、やがて押さえつけられ、左腕をバットで殴りつけられる。
その卑怯なやり口を見ていた剛は激怒し、「ケンカの仕方、教えてやっから、どっからでもかかってこいや!」と言ってヤンキー軍団に切り込み、彼らを片っ端から倒していく。
家出していた松は、そんな剛の雄姿を見て、改めてアニキと慕い、家に戻るのだった。
あくる日、伍代が周囲に「難破剛」の存在をバラすつもりがないと知った剛は、前日までと変わりなく白百合高校に登校。そして、深雪が描いた剛の肖像画をもらう。
同じころ、市松高校では、2年の番格・最上克己(米本学仁)が“特服の男”を狙って動き出していた。
そんな折、ある広場で、高校生たちのケンカがあった。新作のシェイクを手にその光景を見ていたのは大丸大助(森本慎太郎)。そのとき、吹っ飛ばされた高校生がぶつかってきて、大丸のシェイクが吹き飛んだ。それに怒った大丸は、いきなり男を投げ飛ばしてしまう。
剛は、深雪や島崎らと一緒に下校。その傍らには、懸賞金をかけて“特服の男”に関する情報を求めるチラシが貼られていて…。