氷川きよしが6月9日に発売を予定している初めてのポップスアルバム「Papillon(パピヨン)-ボヘミアン・ラプソディ-」の詳細が発表された。
収録内容は昨年大きな話題となり、年末の紅白歌合戦や日本レコード大賞などでも歌唱した「限界突破 ×サバイバー」やGReeeeN作詩作曲による「碧し」などの既発曲に加え、昨年の「スペシャル・コンサート2019」で歌唱し話題となった、湯川れい子氏訳詩によるクイーンのカバー曲「ボヘミアン・ラプソディ」や録り下ろしの新曲など全14曲を収録。Aタイプ(初回完全限定スペシャル盤)は新作ミュージック・ビデオ(MV)を収録したDVD付となっている。
新曲の中にはいきものがかり水野良樹作詩・作曲の「おもひぞら」、上田正樹作曲で、氷川本人が「kii」というペンネームで初めて作詩にチャレンジした「Never give up」なども収録。
「“生きる”ということ、命の尊さ」をテーマにした今作は2019年夏ごろより構想を開始。本格的なレコーディングは秋から年明け2月ころまでコンサートなどの合間を縫って行われた。
キービジュアルとなるジャケットはタイトルチューンで“蝶”という意味のある「Papillon(パピヨン)」から、蝶が舞うような衣装で撮影。蛹(さなぎ)をイメージしたレース柄のボディスーツに特殊な金のメタリックオーガンジー素材を使って作成したローブを纏い、今までにないアーティスティックなイメージを大事にしたビジュアルとなった。
初回完全限定スペシャル盤では初の17cm紙ジャケット仕様を採用。黒のレース地にプリーツの入った衣装で正面を見つめる、目線にメッセージを込めたビジュアルとなっている。
初回限定盤には新曲MV4曲を含め、5曲のMVを収録。「Papillon(パピヨン)」のMVも同じ衣装で東京近郊のスタジオで制作。蛹から蝶にはばたく姿を風とセットを利用して壮大に撮影した。
「不思議の国」では氷川が「不思議の国のアリス」風の衣装で世界観を演出。王子風の衣装とアリス風の衣装の二役の氷川が楽しめる作品となった。
「キニシナイ」「おもひぞら」の2曲はすでに発表されている「確信」と同様、スマートフォンでの撮影で挑んだ作品。どれも氷川ディレクションとして「directed by HK」となっている。
<氷川きよし コメント>
人間にとって何が大事かということを考えさせてもらえる作品をいっぱい集めました。今まさに、“生きる”ということ、命の尊さをあらためてこのアルバムで、私の歌で、伝えていけたらと思っています。
「ボヘミアン・ラプソディ」日本語訳詩を除く13曲がオリジナル。その内、書き下ろし10曲。全14曲を収録した、氷川きよしとして初のオリジナルポップスアルバムです。
「令和」という時代に変わって2年目の2020年。演歌を20年歌って、いろいろな経験をさせていただいて、そこからまた、次のステップに行くため、自分の中でのスタートを切るアルバムになりました。
<氷川きよし 全曲解説>
1.Papillon パピヨン
一番、何よりも大事なのは“命”ということがテーマで、今回のアルバムの表題曲となりました。まさしく、自分自身のことを歌っているような思いです。
さなぎが蝶に変化していくように、人間として輝くというステップですかね。様々なこの社会の中で、“自分らしく生きる”ということを伝えたい。愛する人のために生きるという思いがすごく表現されている作品です。
2.不思議の国
この作品は、MVでもドレスで氷川きよし風アリスを表現したり、王子様のような衣装でマッドハッターに変わったり、行き来している世界を表現したんですけど、それこそ「不思議の国」だなという世界観を持っている曲で、ロックの安心感のあるサウンドが、すごく耳に心地いい一曲です。
3.キニシナイ
今、インターネットとかで、いろんな情報が飛び交っていて、フェイクニュース、噂、中傷もあり、信じて行動してしまう人もいる。本来のSNSというのは正しい情報を送るものなのに。
そういう世界に対して、自分から歌で発信したいなと思って出来上がった作品です。「目を見て話そうよ」と言うことをEDMのサウンドにのせて、この令和の時代に向けて発信するEDMのサウンドです。
4.確信
自分自身が確信したことを表現した作品で、42年生きてきて、確かにこの歌詞の通りだなと思うことばかり。明日が来なかったり、今日が最後だとしたらやっぱり悔やまぬように自分の思ったことをしっかりやるってことが大切だと思います。周りの目とか、周りからどう思われるということよりも、自分らしく人生を生きるということを表現したロックです。
5.限界突破×サバイバー
これはまさしく、自分がこうありたいという氷川きよし像を体現させてもらったような曲で、本当に「ドラゴンボール超スーパー」と悟空に感謝しています。自分が幼少期にやりたかった、表現したかった一曲だったんだなということを感じます。
6.青い鳥
去年の中ごろに作家の先生が「青い鳥」というテーマで作ってくださったんです。本当に偶然なんですが、自分が一緒に生活していたミーちゃんというオキナインコの青い鳥がいたんですけど、同じころにいなくなってしまって、自分がこういうストーリーで作ってほしいとお願いしたわけではなかったのにこの作品が来たんです。
たまたまこのアルバムの発売月でミーちゃんがいなくなってちょうど1年経つので、今回収録させていただきました。ミーちゃんに対しての思いがリアルな表現になった一曲で、いなくなってしまってすごく辛いんですけど、心の中ではずっと“青い鳥”ミーちゃんが生きていると思っています。
7.Love song
愛する一人の人に対しての思いを歌った作品です。好きな人がいて、ありのままの自分を愛してくれる、その人のために捧げる主人公の思いを表現した一曲。氷川きよしの最極のバラード作品が出来上がりました。
8.This is love
これは、男性の包容力とか、女性が男性にかけてもらいたい言葉がすごく表現された作品で、優しく全てを包み込んでくれるような男性の心を低音で歌って表現した一曲です。
9.碧し
「2月2日」の歌詞からはじまるGReeeeNが書いてくれた「NHKラジオ深夜便」のテーマソングになった曲です。自分自身のそのまま素直な気持ちを歌っている作品です。
10.おもひぞら
故郷から18歳の時に上京して、その時の両親の思いと自分自身の思いを表現してくれているような作品です。いきものがかりの水野さんが、今回、はじめて作品を提供してくださって、本当に氷川きよしのことを見ながら、中身を、心の中を悟られているような感覚で、歌わせていただいています。
11.Never give up
プライベートでも親交のある上田正樹さんに作曲をお願いし、私自身がはじめて、発売する作品に詩を書かせて頂きました。小さい時の思いとか、今現在の思いとか、そういったものを表現しています。
自分自身、何度も大きな波があったり、葛藤があったり、苦しんだり悲しんだりして、でも“諦めない”という気持ちでこの芸能の世界でやってきました。幼少期の頃の”遠いあの日”から始まる、氷川きよしの思いをストレートに素人ながら一生懸命に書かせて頂きました。R&Bなんですよ。
12.Going my way
昭和のポップスの一番いい時、そんなテイストのサウンドがすごく耳に心地よくて、歌っていても大変爽快感がある一曲。まさしくこの歌詞の中の思いは、自分と重なるものです。
13.笑っていこうぜ!
どんなことがあっても、笑っていかないといけないなと思いますし、やっぱり人生には日々、苦悩が多くあると思うんですけど、その中でも少しでも笑って、ポジティブにいかなきゃいけないなって思います。人の明るさ、皆さんで盛り上がるような感じでそんな思いを込めました。
14.ボヘミアン・ラプソディ
フレディ・マーキュリー作詩の作品でありますけど、フレディのスターである立場と、人間フレディの苦悩。そのフレディの思いがすごく伝わっている作品で、45歳という若さで亡くなったフレディの魂を心で感じながら、日本の方に日本語で、魂で歌わせていただきたいと思いますし、あれだけの大きな作品を日本語で詞を書いてくださった湯川れい子先生に感謝しております。
「Papillon(パピヨン)」MV
DVDの曲を選ぶにあたって、「パピヨン」の映像がぱっと頭の中に出てきました。根本、何よりも大切なのはこの儚い命で、いろんなハンディを背負っていたり、自ら命を絶つ人もいるけれども、なんとか生き抜いてほしい。変化していくこの時代と、変化していく私自身の思いを表現しましたので、そんな映像をご覧いただきたいと思います。
「不思議の国」MV
タキシードやドレスを着て、ブルーのウイッグを付けて、メイクもして、ちょっとアーティスティックな感じで曲の世界観を表現してみました。
「キニシナイ」MV
本当に今はネット社会なんですけど、いろんな言葉が飛び交う中で、やっぱり本来は、直接会って外出を控える現在の状況で言いますと、電話で声を聴きながら喋ったりすることが、大事なことじゃないかなということを歌わせていただきました。
思い切り楽しんで動きまくって撮影しました。部屋の中で皆さんも踊りまくって、動きまくって、フリースタイルで楽しんでいただきたいので、ぜひ、ご覧ください。
「確信」MV
これは昨年、マネージャーにスマホで撮ってもらって、その映像を専門の方に編集してもらって出来上がった作品です。1つのシチュエーションだけで撮りまして、去年の自分がそこに表現されていて、シンプルに歌詞の世界を伝えた映像となっています。
「おもいぞら」MV
主人公の想いをシンプルに表現した映像になっております。シンプルにしたほうが伝わるような気がして、作らせていただいた作品です。