ルームシェアしていた4人が、お笑い賞レースでの「優勝」を目標に掲げました。
3月13日(日)放送の『ボクらの時代』は、芸人同士のルームシェアが話題となった、伊藤俊介(オズワルド)さん、イワクラ(蛙亭)さん、ピン芸人の森本サイダーさん、の大鶴肥満(ママタルト)さんが登場しました。
大鶴肥満が最後のメンバーになった理由は「ピザが焼ける」
同居のきっかけは、伊藤さんの相方・畠中悠さんの「ルームシェアオーディション」に落選したイワクラさん、森本さんに、伊藤さんが「せっかくだから一緒に住まないか」と声をかけたことでした。
イワクラ:そもそも、最初住み始めたときは、マジで仲良くなくて。
森本:初対面だったよね。
イワクラ:そう!
イワクラさんと森本さんは、物件の内見をいつにしようか決めるために集まったのが初めての出会いだったと振り返ります。
その際に「もう一人くらいいてもいいんじゃない?」と話し合い、大鶴さんが加わったそう。
伊藤:で、肥満が…16人くらい、オーディション。
大鶴:そうですね。
伊藤:芸人さんが、応募してくれて。肥満が優勝した理由なんだっけ?
イワクラ:「ピザを焼けるから」っていう。
伊藤:(大鶴さんは)ピザが焼けるんですよ、視聴者のみなさん。
大鶴:僕も。ピザ1本でここまで来たんで。
伊藤:だって、肥満と住んだらおそらくあるであろう「とにかく太っている」「場所を取る」「トイレとか壊すんじゃないか」っていう数々のデメリットを、ピザ1枚で吹き飛ばしているわけだから。
大鶴:はい。僕、デブがバレないように、ピザでごまかしてたんですけど…。
伊藤:バレるって(笑)!
男女のルームシェアで戸惑ったのは「洗濯物のたたみ方」
男性3人と暮らしていたイワクラさんは「『男性の中に女性1人で、困ることはないですか?』って聞かれるんだけど、もう慣れてるから、自分が困ることはない」と発言。
イワクラ:だけど、みんなを困らせちゃうなと思ったから。これは最初のうちにちょっとかましてたほうがいいなと思って。引っ越して初日にお風呂上がって、下着姿で「おい、みんな見慣れてくれ」って言って。ピザ(大鶴さんの呼び名)とサイダーは「きゃー」「あー、やめてくれ」みたいな。
大鶴:「ちょっとわかんない」って(目を覆う)。
森本:「何、何、なんなの?」って。
イワクラ:(2人は)目を閉じてて。で、伊藤くんは「ああ、服着な」って。
冷静な対応をした伊藤さんは「掃除もしてくれて、困ることなかったな」と振り返りますが、洗濯担当の大鶴さんは、洗濯物をたたむ際に「すごいネットで調べました、ブラジャーのたたみ方とか、どうすればいいんだろうって。俺の1つのミスで着られなくなっちゃったらどうしようとかも考えてた」と明かしました。
オズワルド伊藤 自分が出ている番組は見たくないが…
4人は、芸人としての本音、お笑い第七世代への思いも明かしました。
伊藤:人のネタって見る?俺、2年前くらいからもう見られなくなって。なんか、しんどくなってくるの。「今の良かったな」みたいなの。そういうストレスから、ちょっと解き放たれたいところがある。だから、テレビもあんまり見られないんだよね。
大鶴:そうですね。
イワクラ:私は人のテレビは見る。伊藤くんとか見るし、サイダーとかも見るし、ピザも見るけど、自分のやつは、なんか見られない。
森本:え、でも結構見てない?僕ら一緒にいるとき、自分の出てる番組とか…。
イワクラ:人がいるときはね。
森本:あ、自分1人では見られない?
イワクラ:自分1人だったら見られないから。だから、みんながいるときに見て、みんなが笑ってるかとか見る。
伊藤:俺、それも気になるから、みんなで見たくないの。
そう話す伊藤さんですが、「こういう仕事が入ったよっていうのは知らせたい」ようで…。
伊藤:例えば、「何々(番組名)って出たことある?」みたいな。
イワクラ:ああ!
大鶴:めっちゃ言いますよ!たばこ吸いながら「何々決まった」とか。
イワクラ:「どうだろうな、ハマるかな?」とか言って。
大鶴:「すごいっすね」って何回言わすんですか!
伊藤さんは、大鶴さんの「すごいっすね」を励みに生きていると言って、一同を笑わせました。
闘争心の塊「売れるために入ってきてる」
そんな中、イワクラさんは同世代の芸人へのイメージについて言及しました。
イワクラ:私たち、ちょっと闘争心がないみたいな世代だと思われてるじゃん。
伊藤:闘争心の塊だけどな。
イワクラ:うん。めっちゃそうだよね。で、そういう人たちに「うるせえ、お前ら潰(つぶ)すから待っとけ」…。
一同:(笑)。
イワクラ:って思ってるから。
伊藤:俺はもう、性格的にも絶対そっちだから…。
森本:めちゃめちゃ言うもんね、やっぱ。
伊藤:そう。だって売れるために入ってきてるから。俺も、その感じでずっといくんだろうなと思ってたんだけど、ただ、何年か前に「M-1」の3回戦で落ちたのよ。で、正直、もう絶対いったと思うくらいウケたから、「え、何で?」みたいな。俺、ずっと文句言ってたんだけど…。
その日、同じく3回戦で敗退したEXITの兼近さんが、準々決勝進出が決まったメンバーに対して、「本当におめでとうございます!」「すごいっすね!」と声をかけていたそうで、「兼近がまぶしくて見えなくて。スターになる人って、こういう人なのかなってちょっと思った」と、当時の心境を明かしました。
伊藤:第七世代とかさ、俺らはあのとき完全に漏れたから。めちゃくちゃ売れるとしても、兼近みたいな感じにはなれないだろうな。永遠にというか、光の戦士だから。こっちはやっぱり、なれてもたぶんダークヒーロー。そこの違いだよね。第七世代って、そっち系が多かったじゃん、たぶん。嫌なやつ、いなくない?
イワクラ:いない。
伊藤:だからたぶん、こっちが闘争心むき出しでやってたら、完全に悪者に映るんだろうなってめっちゃ思うよな。
大鶴:うん、確かに。
「優勝する」言葉にすることの大切さ
4人は、共同生活の中で、お互いの仕事への影響もあったと語りました。
イワクラ:(伊藤に対して)本当にさ、ちゃんとピリつくじゃん。「M-1」の前。
大鶴:そうですね。バッキバキですからね。
イワクラ:「まあ、優勝するべ」とか言ってさ。たばこ吸って。ピザとかにもさ、「おう、どうだった?」って。
大鶴:そうですね。「決勝いきたいですね」って言うと、「あ、決勝なんだ。優勝じゃないんだ。じゃあ、無理だね」とか普通に言ってくるんですよ。
イワクラ:ムカつくよね。
大鶴:「なんちゅうこと言うんだ!」と思いながらも、まあ「確かにな」と思うところもあるんで。
イワクラ:だから、でも逆に言ったらそれが本当にありがたいよね、刺激になるっていう。
大鶴:そうなんですよ、はい、本当に。
イワクラ:これだけしないと決勝いけないんだなって。
森本:(オズワルドが)2回目にファイナリストになったとき、やっぱ焦ったっていうのはある。伊藤が「またいきやがった」っていうのがあって。で、そのときちょうど、蛙亭もばんばんテレビ出だしてて。ママタルトは、ライブシーンでめちゃめちゃ人気あるときだった。
伊藤:そうだね。
森本:で、そのときに結構、僕、割と周りから「おまえ浮いてるよ」って言われてて。
伊藤:ああ?誰が言ってるの、それ。
イワクラ:お兄ちゃん(伊藤さん)が怒りに行ってやるよ!
伊藤:(笑)。
森本:でも、やっぱだからこそ、かな。結構もう目の色は確かに変わった。なんていうか、本当に。
伊藤:刺激にはなるよな。おまえの「R-1」(※)もやっぱり刺激にはなるもんね。
(※)2021年、決勝戦に進出
森本:僕もたぶん伊藤に感化されて、「『R-1』優勝するから」みたいなことは言い出したんだと思う。言霊(ことだま)というか。
伊藤:でも、気をつけなよ。あんまり言い過ぎると、本当に痛いやつみたいになるから。
森本:いや、そうなんだよね。でも、そのおかげはあるかなと思ってる。「R-1」(の決勝戦に)行けたのは。
言葉の持つ不思議な力について語り合った4人は、最後に、今年の目標を掲げ合いました。
イワクラ:私はじゃあ、「キングオブコント」優勝で。
伊藤:じゃあ「M-1」優勝で。
大鶴:2票。
森本:じゃあもう、「R-1」優勝で。
伊藤:まあ、そうなるよね。
4人の誰かが目標を達成したあかつきには「お祝いで旅行に行こう」(イワクラさん)、「そうだね」(伊藤さん)、「いいですね」(大鶴さん)と盛り上がり、対談が終了しました。