冒頭、パパの様子がいつもと違う落ち着かない感じで…って、そうだった!前回ラストのキャプテン(中村俊介)があまりにもヒド過ぎて、パパ(天野ひろゆき)がリストラされたのすっかり忘れてた!!

このドラマは各場面があまりにショッキングなもんだから、ついつい重要な出来事が吹っ飛びがち。かといって全部拾って噛みしめていったら収集つかなくなると思ってこのレビューでは敢えて色々とスルーしてましたが、ここで後半戦をさらに楽しく見るために『隕石家族』の“要件整理”をしておきましょう!

・20XX年、隕石が地球に衝突の危機

・ママ(羽田美智子)、学生時代の憧れ “キャプテン”(中村俊介)と「自分らしく生きる!」宣言し、家出

・やっぱ、「家族も純愛も欲しい!」宣言

・パパ(天野ひろゆき)、キャプテンに近づき復讐を企てるも…恋心

・意を決してキャプテンに告白!

・するも、玉砕。家出

・うつつ抜かしてる間にパパ、リストラ

・お姉ちゃん(泉里香)、中学時代の恩師で教師仲間の女性教員(遼河はるひ)を追って家出

・するも、「やっぱり自分が生きたいように生きる!」宣言

・次女(北香那)、ボーイフレンドの翔太くん(中尾暢樹)と隕石騒動に乗じて一つ屋根の下

・ラブラブかと思いきや翔太くん、突然の「別離!」宣言

・翔太くんの宇宙人疑惑(※筆者の勝手な妄想)

・おばあちゃん(松原智恵子)の地獄過ぎるトラウマ、油断してたら認知症疑惑

・娘二人は本当の娘じゃない!?

・そうこうしてるうちに、隕石が方向転換!危機回避!?

・キャプテン、パパに「金貸して!」←NEW!

「いやぁ、情報量が多すぎない!?」by第5話のママ(前半シーンでの台詞)

すごい。まだ5話までしか進んでないというのに怒涛のドラマチック!振り返ってみると、“宣言”と“家出”多め。しかも最後の「金貸して!」最高ですね!

それに加えて、ママはパパ以外の男性が好きで、そのママが好きな男性をパパも好き…というシンプルなはずなのになんだかややこしい“三角関係”の行方を、娘二人は知っている…しかも結構受け入れている…という、視聴者の状況把握能力が試される複雑設定。普通だったら、この“三角関係”だけでご飯何杯も食べられそうなのに、その上に“本当の娘問題”があり、そもそも“隕石衝突”っていう最強おかずが乗っかってんだからね!ご飯いくらあっても足んないよ!

とまあ謎な比喩は置いといて、前回僕が大胆予想した「翔太くんの宇宙人疑惑」ですが、今回、その全貌が解き明かされます!

だけどね…、やっぱり…僕の発想なんて…凡人でしたよ…。ええそうです!宇宙人じゃないっぽいです!(そらそうだ)

まさか、それ以上にスケールがでかく、ロマンチックなお話だったとは…。いやでも、言い訳じゃないけど、僕が前回ポロっと言った、“かぐや姫的な?”とは、当たらずといえども遠からず!って僕は思ってるし、間違ってはないんですよ!?かぐや姫的ロマンチック展開なんですよ?だから△くらいはくれますよね?(誰が誰に?)

なので、どんな秘密が翔太くんに隠されているのか!?…乞うご期待!

そして今回、さらに僕の凡人発想を覆し、最もアワアワしちゃったのが“隕石回避問題”。中盤にある「翔太くんの宇宙人疑惑」の全容が明かされる“とあるシーン”で、突然にとんでもない展開がぶっこまれます。「翔太くんのお家、なんちゅうお家…」と、あまりにも壮大なお家柄に絶句して…それがあっての翔太くんのこれまでに思いを馳せ…だからどこか品とインテリ感が漂ってたんだ…なんてついつい油断してたらお茶噴き出しますんで要注意!これまた最終回に向けてとんでもない舵を切ってきましたよ!

そいでまた、忘れちゃならないキャプテンの最低男っぷりに拍車がかかるんですよ。前回の「金貸して!」の金が、さて、何に使われるのか!?パパの乙女心も相まって、ちょっぴり悲しくなるとともに、お金ってこうやって回ってくんだな…ってちょっと思いました。こちらも乞うご期待!

っと、なんだかショッキングなトピックスにばかりに注目してしまいましたが、今回はそのショッキングな展開の中にハートウォーミングな家族愛も描かれ、「本当の娘じゃない!?問題」がとてつもなく巧いこと効いてきて、せつなさがこみ上げてきて、“家族”って一体なんだろう…もうホントに『隕石家族』の今後どうなるの!?ってなります。

で、またまた最後の最後!「おばあちゃんの認知症疑惑」に「金貸して!」のキャプテンが融合してきて、笑っちゃいけない修羅場なはずなのにどうしても笑っちゃうとんでもない“引き”でもってトゥービーコンティニュー!!

緩急の付け方、半端ない!

text by 大石 庸平 (テレビ視聴しつ 室長)