5月23日(土)23時45分より、フジテレビ系オトナの土ドラ『隕石家族』第7話が放送される。
最終回まで、残すところあと2話。第6話では、大資産家である翔太(中尾暢樹)の父の遺言で、翔太と結月(北香那)の火星移住計画が進んでいることが発覚。
それを結月が拒んだことで2人が揉め、さらには家族内も揉めるなか、和彦(天野ひろゆき)が久美子(羽田美智子)の純愛相手・片瀬(中村俊介)を連れて帰宅し同居することに…そのぶっ飛んだ展開にSNSも騒然となった。
隕石接近で世の中も門倉家もバタつくなか「飄々(ひょうひょう)として年齢不詳」「世の中のパニックをどこか楽しんでいる」キャラクターとして、カフェ「イスカンダル」店長・古代鉄郎を演じている、ブラザートムに話を聞いた。
<ブラザートム インタビュー>
――今回の店長役は、ご本人と近い部分はありますか?
全く違いますね。僕ほど神経質な男もいないので、芝居を作るのが大変でした(笑)。僕、きっと日本一、芝居で「店のマスター」をやっていると思います。
監督から「本当に好きなことをやっていい」と言われたのが久しぶりで、うれしかったし、楽しかったです。
――店長のド派手な衣装も注目されていますね。
衣装合わせのときに、すごい派手な服ばかりが並んでいて「さぁ、トム着てみろ!」と言われている感じがしたんですけど、僕の大好きな範囲なので、みなさんが思っている以上に重ねて、もっと派手にしちゃいました。
アフリカンだったり、ラッパー系だったり、レゲエっぽかったり…あの自由な感じが好きですね。スタイリストさんから「トムさんしか着こなせない服を用意した」と言われたんですが、古着など滅茶苦茶に組み合わせる楽しさがありましたね。カッコイイですよ!
僕自身は、普段こういう着こなしはしませんが、好きですね。巣鴨でよく見るスタイルですよね、古着を重ねて着ているうちにあんな感じになっちゃう(笑)。「スガマー」と呼んで欲しいですね。
――第6話では、翔太にガツンと説教するシーンもありました。
あのシーンでは、僕の性格と役がすごく似ているのを感じましたね。真剣な話が、2分ぐらいしかできない。怒っているんだけど、だんだん怒っている自分に恥ずかしくなったりする。そんな人間性が出ていて面白い台本だと思いました。
最初に台本を読んだ時から大ヒット映画「翔んで埼玉」のような「面白いコメディだ」と思っていました。
――「毎回アドリブがすごい!」とスタッフ間で話題です。
「台本通りにできない」というのが正しい言い方だと思うんですけどね。7話では、店に入るなりうがいをしたんですが、「あんなのがあったら面白いなぁ」と思って。
「もう隕石が落ちてくるなら、お客さんの前で何やったっていいじゃないか」みたいな感じで(笑)。自由にやらせてくれて、しかもOKしてくれる監督がすごいんだろうなと思いますよ。
――結月役の北香那さんとの掛け合いも最高でした!
北香那はね、ラジオで一緒だったんだけど、フリートークが面白いんですよ。このドラマの撮影でも、僕のアドリブに全部返すでしょ?女優さんだとなかなかあんなふうに返せないですよ!
もっとあの子のフリートークを生かしたいけど、バラエティ番組に出て、変につぶれたりしないで、役者でいてほしいですね。
バラエティは、番組が盛り上がれば何でもさせられたりして、そうすると北香那がつぶれてしまうと思うので、北香那をちゃんと見てくれる番組だったらいいかな。
――第7話では、主題歌を歌うPassCodeとの共演もあります。
お客さんとラップをしているというシーンで、リハーサルで歌詞を渡され、5人で合わせたときに「これをそのままやるのかぁ…」とドキドキしたんですよね。
でも歌詞も含めて指定じゃなかったので、よりラップっぽく変えさせてもらいました。シーンとしては短いけど、せっかく放送されるんだからカッコ良くしたいなと思ってね。でも、あの子たちは器用だったので、あれだけの短い時間で、すぐできていて立派だと思いました!
――残り半年で地球滅亡…トムさんならどう過ごしますか?
最後に向けて好きな人と一緒に、好きなものを食って、好きなものを飲むんでしょうね。きっと好きなことだけして、その日を迎えるんだろうな、と…「じゃあ、今と変わんねーじゃねーかよ!」っていう話なんですけどね(笑)。今以上に好きなことを探すのが難しいので。
――第7話では、衝撃の「店長の告白」もあるとか?
はい、あります。ずっと最初から“その設定”になっていたので「7話でバラすぞ」という重さを出そうとずっと演じてきましたが…その重さの影みたいなものがドラマを見ているみなさんには、伝わっていましたよね(笑)?
――視聴者のみなさんへメッセージをお願いします。
このドラマは、20年くらい前の無茶苦茶だった韓国ドラマみたいな…これ、褒めていますよ、僕が好きだったころのものなので。そのドタバタ喜劇的な滅茶苦茶さ加減は、1話から見ていればスピードに乗れるけど、7、8話からだと、かなり速い速度で回している縄跳びに入らなきゃいけないような感じになりますね。
今の時代をこれほどぶった斬っているドラマはないし、いろんなメッセージをコメディという形で伝えているのが楽しくて、本当に良い作品だと思います。
7、8話だけ見るという方は「最後の5分で映画館に入っちゃった」みたいな感じになってしまうかもしれないですね(笑)。
<第7話あらすじ>
隕石が再び向きを変える中、片瀬(中村俊介)と暮らし始めた門倉家。認知症の進む正子(松原智恵子)は、片瀬を亡夫と思い込む。家族と純愛の両方を手にしたはずの久美子(羽田美智子)だったが、片瀬が和彦(天野ひろゆき)から借金をしていることを知り複雑な思いに。
地球脱出を拒否した結月(北香那)は、翔太(中尾暢樹)の再三の説得に加え、家族が隠していたある秘密を聞いて涙の決断を迫られる。しかし、和彦に緊急事態が…。