フジテレビ・スケート班が取材した動画を毎日配信!vol.55

新型コロナウイルスの世界感染拡大を受け、スケート界のさまざまな大会が休止になったまま2019-2020シーズンが終了。選手たちの活動も停止する状況になってしまったが、来季までの想いを繋ぐべく、フジテレビ・スケート班が取材した動画が3月23日から配信されている。

シーズン中に放送しきれなかったインタビューや取材動画、特別動画が続々と登場。フジテレビュー!!でもその内容を紹介していく。

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髙木美帆選手vs小平奈緒選手!世界最速決定戦をノーカットで

【フジスケ×スピスケ】世界スプリント選手権優勝!髙木美帆 2019-20シーズン振り返り その②

2020年2月13日~16日アメリカ・ソルトレークシティで行われた「2020世界距離別スピードスケート選手権大会」(以下、世界距離別選手権)の個人種目で金メダルを狙うと宣言していた髙木美帆選手。だが1000mで3位、1500mで4位と悔しい結果に…。

その思いを胸に、2020年2月29日~3月1日ノルウェー・ハーマルで行われた「2020世界スプリントスピードスケート選手権大会」に出場した。

悔しい思いを胸に再び世界の舞台へ

小平奈緒選手は、2017年と2019年の同大会で優勝。一方の髙木選手は、2018年の「世界オールラウンドスピードスケート選手権大会」で優勝したが、この大会での優勝経験はない。今回、日本史上初の両大会制覇を狙っていた。

この大会は、2日間で各日ともに500mと1000mを1本ずつ滑り、タイムを得点に換算した合計ポイントで総合順位を決める。

初日、500mと1000mで1位となり、髙木選手は総合1位に。

最終日、髙木選手は初日を2位で終えた小平選手と直接対決。動画では、500mと1000mの2レースをノーカットで振り返る。

500mで意地を見せたスプリント女王の小平選手

まずは500mから。

両選手とも快調な滑りを見せて、最後は並走するような形で小平選手が37秒46、髙木選手が37秒52でゴール。総合では髙木選手がトップのまま。

解説の菊池彩花さん(平昌五輪スピードスケート女子チームパシュート金メダリスト)は「小平選手の意地みたいなものを感じますよね」と話した。

500mは髙木選手と小平選手が並走するような形でゴール
小平選手が500mを制した

世界最速を決める最終レースは手に汗握る展開

そして、最終レース1000m。世界頂上決戦となる日本人同士のレースが始まった。

「やはり髙木選手、動きのキレがいいですね。オールラウンドを得意としていて、体力も問題なくあります」と菊池さん。

最初の200mは、小平選手が17秒82、髙木選手が17秒98を記録し、600mでは、小平選手が45秒05、髙木選手が45秒24を記録した。

序盤は小平選手が優勢だったが、1000m、1500mを得意とする髙木選手が徐々に差を詰めていく。最終コーナーで小平選手を捉え、最後は差をつけてフィニッシュ。 髙木選手が勝利した。

髙木選手が1分13秒93、小平選手は1分14秒88となり、髙木選手は総合優勝(小平選手は、総合2位)。

見事優勝した髙木選手は、男女通じて日本史上初となるスプリントとオールラウンドの両方を制覇した。

レース後、髙木選手は「多くの人が成し遂げられていないことを達成してみたいという気持ちがあって、このスプリントに挑戦することを選んだので、しっかりと優勝することができて、よかったなと思っています」と喜びを語った。

さらに、勝利を喜びつつ、約2週間前に開催され「勝ちに行く」と宣言しながらも、達成することができなかった『世界距離別スピードスケート選手権』についての正直な思いも吐露している。

髙木美帆選手が『世界距離別選手権』金メダルに挑んだ記事はこちら!

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